| あけましておめでとうございます。
元旦の今日、清瀬市は生憎、曇り空です。 今日の写真は、今年の11月21日に千葉県房総半島で撮影したものです。 オオキンカメムシという名前のごとく、国内産キンカメムシ科のなかでも最大種といえます。 体の紋様、色彩も非常に目立つ本種が、毎冬こうして集団を形成し、冬越しします。房総半島広くにわたって生息していたオオキンカメムシたちが、南へ南へという大移動への衝動に駆られて旅立ち、ついには最南端の太平洋で行く手をさえぎられたわけです。 晩秋ころからしだいに南下し、房総半島南端の地に集結したオオキンカメムシたちは、それぞれ小集団を作ってじっとしたまま冬を過ごします。 しかし、こうした集団も冬の冷え込みが厳しくなるにつれ、かなりの数が地上に落ちて死んでいきます。写真の集団からも脱落者がすでに出ているかもしれません。
それにしても、なぜ、このような集団を作って冬越しをするのでしょうか? いくつかその答えらしきものを考えつくことはできます。しかし、どのような説明を受けてもどこかしっくりとはしません。
私は、このような昆虫世界のふしぎに大いに魅力を感じます。なぜ、そういう生活を送るのか?なぜ体はそのような色形なのか?大いに好奇心を突き動かされます。 でも、そのふしぎに対する答えを必死に求めるのではなく、どのようにふしぎなのか、どんなふしぎがあるのか、その現実をしっかり見届けていきたいと思います。 まさにこれは、日々、昆虫探検です!探検というと、なんとも古めかしい言葉です。しかし少なくとも昆虫のふしぎを嗅ぎ取り、収集し、記録する、そういう行為を何歳になっても、新鮮な気持ちで続けていきたい、と思っています。
今年も「新開孝の昆虫写真工房」をよろしくお願いします!
PS:本日の写真のなかで、メスが3匹います。ほかは皆オスです。どこで見分けるのか、お判りでしょうか?次回にその答えをアップします。 | |