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テングタケ 2004/09/09
里山に生える毒キノコ、テングタケを見つけた。
中里の雑木林で見るのは今回が初めてのような気がする。
幼菌は可愛らしい姿(写真上)をしている。

毒性は山地のシラカバ林などに生えるベニテングタケより強いらしいが、
食べても死ぬようなことはない。
過って食べた場合、酒酔い状態になるというから、じゃあ酒がないときの代用食などと考えてはいけない。
嘔吐、腹痛、下痢、精神錯乱、など胃腸障害になり苦しむそうだ。
深酒でも同じような症状になるじゃん!て、そ、それもそうだが、そういう飲み方は本来、邪道であるまいか、と思います。
それにしても写真のテングタケは傘を何者かに喰われている(写真下)。
どうやらキノコの毒は生物種によっては無効であるらしい。
しかし、この丸いかじり痕はちょっと中途半端ではなかろうか?
もしかしたら、犯人が今夜あたりにも登場するかもしれない。新開 孝

ウラギンシジミ幼虫(その2) 2004/09/07(その2)
秋の七草であるクズは、今頃が花盛りだ。
ウラギンシジミ幼虫を探すならこの時期が良い。
さっそく見つかったのが、でっかい終令幼虫だった。体長23ミリはある。
ウラギンシジミ幼虫の体の色、模様は様々だが、どのタイプでもクズの花や蕾にそっくりで、見事な隠蔽擬態と言える。
まだ実物を見たことがなかった昔、図鑑に載っている幼虫の写真を見て、一対の突起がある方が頭だと思い込んでいた頃が懐かしい。
さて、お尻にある一対の突起(煙突みたいに筒状になっている)から、花火が飛び出す!
「ウラギンシジミ(その1)」にその様子をアップしてみた。

(写真上/クズの花穂に紛れ込んでいる幼虫)
(写真下/向って左が頭。普段、頭部は体の肉に埋もれて見えない。)
新開 孝

ウラギンシジミ幼虫(その1) 2004/09/07(その1)
なんだか筆みたいなものが、煙突の先から出たり引っ込んだり。

なんじや!?これは。
と思っていると、、、、。

「パッ、パッ、パッ、、、、!!」

お尻の煙突から花火(みたい)が飛び出す仕組みなのだ。
まあ熱くはないけれど、激しく振り回すからには何か揮発性の物質を振りまくのかもしれない。(人は臭いを感じないが)
そう私が考えるのは、この花火に驚いて、近くにいたアリが右往左往し始めた光景を見たことがあるからだ。
この回転花火は、他の昆虫が近寄って幼虫の体に触れたりすると、瞬発的に見せる行動であるが、野外で実際に観察できる機会は滅多に無い。
今日の写真は、幼虫の体を面相筆で刺激して撮影したものだ。
そう書くと簡単なようだが、幼虫の個性にはばらつきがあり、まさにオーディションを行ってモデルを選ばない限り、こうした撮影はうまくいかない。

今日の写真ではストロボ2灯を使用しているが、
逆光側のストロボの閃光速度は1000分の1秒に設定してある。
激しく振り回される花火の動感を出すためには、動いている部分の像が流れて欲しかったのだ。
昆虫の動きを表現するには、
今回のようにわざと被写体ブレを演出するか、
あるいは逆に速いシャッタースピード(ストロボの短い閃光時間)でかっちり写し止めるか、の二つがある。
どちらを選ぶかは写真の絵柄、訴えたいテーマによって、決めればいい。
だが、ほんとうは一つの画面の中で、かっちり止まって欲しいところと、ブレて欲しいところが自在に選択できれば、これに越したことはない。新開 孝

キゴシジガバチ 2004/09/06
今日はビデオ撮影の仕事をしていたので、更新は休むつもりでいた。
しかし午後4時になって、ビデオ撮りが終了できたので、ヤブガラシに来る昆虫にカメラを向けてみた。といってもわずか15分間程。
そのわずか15分は、ちょっとしたチャンスに恵まれたようで、これまで撮影しずらかったキゴシジガバチをおさえることができた。
キゴシジガバチはクモを狩って、泥巣の育房内に貯える。そこに卵を産み付け、幼虫の餌とするわけだ。
泥巣は雨のかからない乾燥した場所にこしらえるから、人家の壁やときにトイレ内の天井あたりに巣を構えることもある。私の知り合いはそれがために、トイレの窓を閉めることができずにいたが、そういう心優しい人は世間では極わずかだろう。
さて、一般にこうした狩りバチが造る泥巣は、家屋の美感を損ねるとか、人を刺すのではないか、という理由で嫌われ見つけしだい撤去されてしまうことも多いようだ。
こういう言い方はあまりしたくはないが、少なくとも狩りバチ類は農業上の益虫である。
また手で掴んだりしない限り、人に対して攻撃的な行動は決してとらない。
キゴシジガバチはヤブガラシの前で待っていると必ずやって来る常連ではあるが、いつもはほんとうにせわしなく、また人が接近すると敏感に反応してさっさと場所替えしてしまう神経質なハチだ。
それで今まではじっくり撮影する機会がなかったのだが、今日の束の間の時間は、彼女らのちょっとしたサービスタイムであったようだ。
もっとも本日は曇っており、青空を背景にした気持ちのいい写真が撮れなかったのは残念であった。
新開 孝

雨の日のチョウ 2004/09/05
雨となった今日は、近所の花に来る昆虫の姿もさすがに少ない。
ヤブガラシの花ではヒメウラナミジャノメが吸蜜に御執心であった(写真上)。
ここの場所では普段ならアシナガバチ類が占有していることが多いので、ゆっくり落ち着いて吸蜜する機会がなかったのではないだろうか。

(写真中、下)はヘクソカズラの花で吸蜜するイチモンジセセリ。なんだか肉食花に飲み込まれているような絵柄となっているが、セセリチョウの仲間は眼が離れているせいか、正面から見た顔は可愛い。

実は先日からヤブガラシの花にこだわって撮影を続けている。
ヤブガラシの花は蜜腺が露出していて、ここで吸蜜する昆虫たちの口元がよく見えるからだ。
しかし、これは実際にやってみれば、カメラアングルの調整が微妙であり、ねらい通りの写真に仕上げるには一苦労する。
ヤブガラシには様々な昆虫が訪れるが、特にハチ類がもっとも目につく。
いろんな花で、それぞれにどんな昆虫がやって来るのか?そう言えば、藤丸篤夫さんの『花の虫さがし』(福音館書店)などはそのテーマを扱った、うってつけの労作であろう。新開 孝

クロウリハムシ 2004/09/04
カラスウリさえ生えている場所なら、まず何処にでもいると言っていいのが、クロウリハムシ。
このハムシの食事は決まった手順で始まる。
まずカラスウリの表面に佇み、自分の周囲をかじって丸い円を描く。かじり痕からは白い汁がにじみ出て来る(写真上/写真中は葉裏から見たところ)。
円は葉っぱの縁にかかれば、写真のごとくかじる手間が大幅に省ける。
こうしてしばらくにじみ出る汁が落ち着いたころ、おもむろに円内を食べ始める。
食べてしまったところはくり抜いた穴になる(写真下)。
この食べ痕を仔細に見ると、最初にかじって描いた円周からわずかに内側を食べ抜いていることがわかる。
カラスウリの葉に含まれている汁のある成分を、クロウリハムシは苦手にしているのだろうか?少なくともその成分をお腹に入れたくはないようだ。
クロウリハムシの食事を観察するのは容易いが、このハムシはけっこう神経質なため、ちょっとした振動や人の動きに敏感に反応して、飛び去ったりポロリと地面に落ちてしまう。新開 孝

嫌われ者、アシナガバチの運命 2004/09/03(その2)
先日までベランダにあったコアシナガバチの巣は、ついに人の手によって無惨にも破壊されてしまい、ハチ達も完全に離散して姿を消した。
どうやらマンションの地主らしき人が、草刈りを施したようだが、そのとき駆除されたのである。
駆除というものの、普段はこの場所での営巣はまったく人との接触がない空間であり、なんとも不運な出来事であった。世間のハチへの嫌悪感たるや、私に言わせれば異常である。そう言う私は世間から見れば異端者に過ぎないのであろうが。

ともかくも最も身近なハチであるアシナガバチ類は、その社会行動やら餌集めの行動など、私たち人が眺めていて飽きさせることのない興味深さがある。
彼らの生活は見ていて楽しいのである。
その一つには、実にスリムなボディに軽やかな動き、そして自在に空間を移動できる飛翔能力など、人間には真似のできない魅力がある。
そのためにか余計、人の嫉妬心を買うのかもしれないなあ。
アシナガバチの名前の由来でもあろう、その飛翔時の姿は、うーん、なんともカッコイイ!!
今回の写真はキアシナガバチ。
キアシナガバチはアシナガバチ類でも大きいサイズで、巣もでっかい。
当然ながらこんなハチの巣が人に見つかれば、ひとたまりもない。駆除!である。
彼ら(彼女らが本当)アシナガバチが人を刺すのは、実に限られた場面でのこと。その真相をきちんとわきまえ、もっとおおらかに身の回りの自然を見ることができないのか。
自然といえば春の桜に、秋の紅葉とばかり、その艶やかさばかりしか目に入らぬ、世間のお忙しい大勢には聞く耳などないのであろう。

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新開 孝

アカスジキンカメムシの幼虫たち 2004/09/03(その1)
コブシで生活しているアカスジキンカメムシの幼虫たちは、順調に育っているようだ。
違う卵塊から生まれた幼虫たちも、一緒になって過ごすのが落ち着くらしい。幼虫の集団をよく見ると、ステージにばらつきがあることがわかる。(写真上、中)
そうした異母兄弟(産卵時期の違いだけで母親は同じというケースもある)の集まりでは、脱皮の最中のものがいた(写真下)。
写真の個体は3令から4令への脱皮である。すぐ下では2令から3令への脱皮が始まっている。

すでに終令の5令幼虫まで成長したものもいる。ずいぶんと早い。しかしアカスジキンカメムシの場合、このまま幼虫生活を続け、羽化して成虫となるのは来年の5月である。なんと終令幼虫期間は9ヶ月に及ぶ!新開 孝

トホシテントウ 2004/09/02
ナナホシテントウに大きさ、姿ともによく似ているのが、このトホシテントウ。
しかし、よく見れば体全体が毛深いこと、黒点模様が大きいことなどで、ナナホシテントウとは区別がつく。もちろん黒点模様の数も名前が示す通り、10個である。
そして食生活においても、肉食中心のナナホシに対して、このトホシテントウは菜食主義者である、という具合に、見かけの姿ほど両者の素性は似ていない。
トホシテントウはカラスウリの葉をよく食べる。その際、葉の裏側から網目状の喰い痕を残すように齧っている(写真下)。
せかせかと獲物を探し求めて歩く姿はナナホシテントウであるが、トホシテントウはいつもゆったり、のんびりしている。この辺の違いも肉食、菜食という食性のへだたりから来ているのであろう。新開 孝

コアシナガバチの交尾 2004/08/31(その2)
ほぼ2週間ぶりに、ベランダのコアシナガバチの巣を覗いてみた。するとめっきりハチの数が減っている(写真上)。

どうしたことかと見ていると、小柄なオスバチが数匹フワリフワリと、巣の回りを舞っている。オスバチはそのうち巣上に残っているメスバチに次々とマウントしていく(写真中)。
交尾が成立することもあるが、その交尾時間は数秒くらいといかにも短い。
オスバチはメスバチより一回り小さいのと、顔を正面から見ると明るい黄色なので見分けはすぐ付く(写真下)。

どうやらこのコアシナガバチの巣では、すでに離散が始まっているようだ。
そういえば3週間ほど前から繁殖個体が増え始めていたが、それにつれ働きバチの羽化も減少していたようだ。
アシナガバチはとても身近な昆虫の代表格だが、こうしてあらためて見てみると、些細なことだが初めて知ることが多い。
新開 孝

ゴマダラチョウ幼虫再び 2004/08/31(その1)
昨日アップしたゴマダラチョウ2令幼虫が、本日、脱皮して3令幼虫となった。

上の写真では体の抜け殻が、縮んで白く見えている。

下の写真では運良く落ちなかった、2令時の頭殻も残っている。
このゴマダラチョウ幼虫は、このあとおそらくは一気に成長を遂げ、9月下旬頃の雑木林上空を舞うのであろうと思われる。新開 孝

ゴマダラチョウ幼虫 2004/08/30(その2)
アブラゼミの死骸を撮影したあと、ゴマダラチョウの幼虫を探してみた。
目線の高さのエノキでは、なかなかうまく見つからない。そこでふと梢を見上げてみると、葉っぱの定位置に幼虫のシルエットがあった(写真上)。

頭部の大きさから、この幼虫は2令幼虫だとわかる(写真下)。
体前半部を少し持ち上げた格好で、葉の付け根に必ず頭を向けて静止している。
足下の葉っぱ表面には幼虫が吐いた糸が、絨毯のように白く広がっている。この絨毯にしっかり腹脚の鉤を引っ掛けておけば、少々の風ぐらいでは吹き飛ばされないので安心だ。新開 孝

アブラゼミの死 2004/08/30(その1)
ムクノキの根元近くでアブラゼミの死骸を見つけた。
地中から羽化のために這い登ったまでは良かったが、背中の皮が裂けたところで力尽きたようだ。
しかし、よく見ると裂け目から露になった成虫の体は色素がちゃんと浮き出ている。何らかの理由で幼虫の皮を脱ぎ切れなかったが、このアブラゼミは成虫への変態をほぼ完了しつつあったのだ。

こういう状態で死を迎えるセミは、アブラゼミに限らずいろいろな種類でもよく見かける。

新開 孝

ハグロトンボ、舞う! 2004/08/29(その2)
ハグロトンボを私が生まれて初めて見たのは小学1年生のころで、場所は松山市の市街地を流れる石手川だったと思う。そのときの幻想的な印象は強く、今でも懐かしく ときおり想い出す

金緑色の胴体に、ひらひらとはばたく真っ黒な翅。川面すれすれに舞うハグロトンボの姿は、優雅であり同時に不思議な雰囲気を感じさせる。
愛媛県北宇和郡、三間町(みまちょう)の池や川を巡るうち、あちこちでハグロトンボが無数に舞う姿を見て、これはなんとしても撮影しておきたいと思った(写真上/ハグロトンボが多い川/三間町、8/24〜26)。

メスは地味な茶色の胴体だが、派手な色のオスは、メスよりはるかに数多く、しかもいわゆる乱舞しているので、いやでも目をひく。
その乱舞とは、オス同士の追い掛けごっこであることが多い。追い掛ける側と追われる側とが、途中で向いあったかと思えば、立場が急に逆転したり、なんともその様相は忙しい(写真中/追い掛けあう2頭のオス)。
また、静止しているオスに別のオスが近寄ると、静止しているオスは決まってお尻を高々と上げて、なおかつお尻先端を写真のごとく折り曲げる(写真下)。
それでも執拗にからんでいく飛翔オス、というシーンは、まるで蝶の交尾拒否行動を見る思いがする。

狭い川岸では、オス同士の目まぐるしい追い掛けあいがひたすら続くが、それでもほんのときおり、紛れ込んで現われるかのようなメスに、うまくマウントして交尾が成立することもあった。
新開 孝
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