| 10月半ば頃から、コカマキリのメスの姿が目立つ。ちょうどその頃は、ハラビロカマキリのメスの姿が減り始めたかな、という時期と重なるような気もする。
そして面白いのは、その産卵場所である。コカマキリのメスの多くは、空堀川遊歩道に面した金網柵の上部庇に集中して見つかり、なおかつそこが産卵場所となるケースが毎年、多く見られる。ここでは、ハラビロカマキリはほとんど産卵しない。
本来、コカマキリの産卵場所は、比較的地面に近くて、なおかつ石の裏側とか、はがれかかった樹皮の裏側とか、すぐに目につくような場所を避けている。まさに雨を凌げる空間を選んでいるかのようであり、金網柵の庇もこの条件にあてはまるのであろうと思われる。
こういう隠蔽的な場所への産卵というのは、例えば他のカマキリでは、ヒメカマキリ、サツマヒメカマキリ、あるいはウスバカマキリなどで見られる習性であり、対してハラビロカマキリやオオカマキリ、チョウセンカマキリなどは、人目にもよく目立つ、梢や草、樹皮面、あるいは建築物の表面などオープンな空間が産卵場所となっている。
今日のコカマキリの産卵は、午後4時15分に撮影したが、だいたい午後3時以降から産卵する例が多く、時間帯はその日の気温などにも影響を受けるものと思われる。
(EOSキッスデジタルN マクロEF100ミリ 内蔵ストロボ+ケンコー影とり)
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