高い場所

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クヌギの樹液だが、少し高い位置にある。

そこで脚立を立てて樹液の高さまで登ってみる。地上高、3メートル。

樹液にはクロコノマチョウや、ヒラタクワガタが来ていた。

クロヒカゲはクロコノマチョウに追い払われてしまい、樹液をうらめしそうに眺めながらあたり

を漂うように舞う。

写真というのは、当たり前だがカメラのファインダーを覗きながら撮影を行う。

そしてそれが楽しい。が、いつもそうやってファインダーを覗ける条件が揃っているとは

限らない。

ところで今日のこと、前にお世話になった建設会社の方が、太陽光発電の電力効率試算

のためにデータを取りに来た。別にお願いしたわけではないが、新しいシステムの

機械操作に習熟したいということだった。

何をするかというと、太陽光発電の設置面積を割り出すために、屋根の面積を計測する

のである。その計測にはデジタルカメラを使う。

まず、長く伸ばしたカーボン製の釣竿で、円盤状のターゲットを屋根の中央に置く。

次に一人が6メートルの長竿の先に専用カメラを装着し、これを高々と突き上げる。

もう一人は、手元の装置のモニターを見ながら、カメラの位置を指示し、計測する屋根の

画像を撮影するためにシャッターを押すのである。

撮影はラフでいい。ともかく屋根をフレーム内に納め、できるだけターゲットが画面中央に

来るように撮影すればいい。

撮影した画像内のターゲット像の歪みを計測し、それから屋根の面積を精確に算出できる

らしい。

つまり離れたカメラのフォーカスやズーミング、画像確認ができるシステムである。

その装置を間近で見ていた私は、かなりコンパクトにできたシステムに驚き、

これなら高所、あるいは離れた場所の昆虫や野生動物の撮影に使えるのではないか、

と思えた。

カメラ側に短いアンテナが出ていたので、操作ボックスとカメラの伝達は電波を使っている

ものと思う。どのくらいの距離をとれるのかはわからないが、せいぜい20メートル程度

だろうか。もっとも昆虫ならば10メートルもあればいいが、高木上の昆虫を撮影する

ときなどは20メートルは欲しい。

このカメラシステムはリースだと聞いたが、購入するなら価格は30万程度という。

30万というのはけっこうな値段だ。

手元のモニター画像を見ながらカメラを遠隔操作したい、という場面は昆虫写真でも

ときどきある。どうしても近づけない場所。非常に神経質な昆虫。

こういったモニターを見ながら遠隔操作できるカメラシステムで、しかもコンパクトな

ものは、もしかしたらすでになんらかの製品があるのかもしれないが、

私はネットで調べることなどあまりしないので、気付いていないだけかもしれない。

パソコンの前に座っている時間が長ければそれだけ気がおかしくなりそうで、

できない、というのが正直なところだ。

カメラメーカーで、こういう製品を出しているのは聞いたことも見たこともない。







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