2012年10月アーカイブ


草原を歩く

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[ 熊本県 阿蘇山 ]

今朝の阿蘇山上は濃い霧に覆われていた。

IMG_0930.JPG車のヘッドランプを点けて走行したほど。しかも冷たい強風のため体感気温もかなり低い。

標高千メートルを超えるので事前に用意していた、冬ズボンに履き替えた。

靴下も冬用。だが、手袋を積み忘れたのは痛かった。

フリースも持っていたが、これは必要なかった。重いカメラザックを担ぐので上半身の

防寒は軽目で大丈夫だ。

なんといっても坐骨神経痛が騒ぎだしたので、これをなだめるように歩く。

腰を冷やすのが一番いけないのだ。痛いときは物凄く痛い。そうでないときもある。

午前中、2時間半ほど草原を歩き、今回の目的を果たした。

ダイコクコガネの生態に関しての勘がしだいに冴えてきたようだ。

その感触を得るまで、ひたすら歩いてきた甲斐があった。ひたすら歩くと言っても

歩く中で感じたことを反芻する。論理的な思考ではなく、直感力の積み重ねだ。



火口は解放されていたが視界が悪い。これでは撮影も無理、と帰る準備をしていたら

急に青空が覗き始めた。

時間の余裕があったので600円の通行料を払って中岳火口まで上がってみた。

ちなみに軽自動車だと半額の300円である。遊歩道を歩けば無料です。

A_009281のコピー.jpg中岳から草千里方面の眺望。

画面矢印の頂上が前回登った杵島岳(1326m)

杵島岳は草千里から30分ほどで登れるが、頂上間際に続く急勾配石段はけっこう

キツかった。そのときは坐骨神経痛の痛みが治まりつつあったが、痺れはひどく、

喘ぎながら登る自分を、一方では罵る別の自分がいたのであった。

ましかし、苦あれば天国?もあり。

頂上に着いたら、そこにちょこんと可愛い女の子が一人座っていた。

「こんにちわ!!夏だったらもっと大変だったねえ~。」などと気さくに声をかけたのだが、

てっきり日本人女性と思っていたら、シンガポールから来ていた中国人女性だった。

片言の英語で話しながら一緒に下山したが、阿蘇山の次には韓国に行くということだった。


昨日の三股町、上米公園での観察会の対象は、いつもの子供たちではなく、

特別にお母さん方達向けであった。つまり講師の私以外はスタッフの方も含め

皆さん、女性。

そもそも虫嫌いは女性という偏見もあるが、それは当たらずも遠からず。

しかし、参加してくださったお母さん方(皆さんお若い年代です)は

自然観察にずいぶん興味を持たれ、私が説明する話にも熱心に聞き入ってくれた。

要は聞く耳を持つかどうかだろうと思う。自然の営みに日頃から関心はあるけれど、

日常の生活に追われて、ゆっくり目を向ける時間が作れない人も多い。

いろいろ観察した中で、皆さん驚いていたのが、見事な擬態のオナガグモ。

IMG_0813オナガグモ.JPGヒナカマキリの成虫は見れなかったが、小さな卵のうだけ、見てもらった。

IMG_0091_1ヒナカマキリ卵のう.JPG他にはコチャバネセセリの幼虫巣を披露していたとき、

タイワントビナナフシをスタッフの方が見つけて、その飛翔の姿や匂いを嗅いでもらったり

と、予想外の展開もあって(だからこそ観察会は意義が大きい)

楽しい観察会を過ごせた、と思う。

虫だけでなく、植物の観察の方が多かったが、植物の和名については

怪しいものもあったと思う。でも私なりに精一杯、解説させてもらった。




阿蘇山

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[ 熊本県 阿蘇山 ]


午前中、三股町の上米公園で観察会の講師をしたあと、

午後から阿蘇山に移動。

今朝起きたときから、すっかり治っていた坐骨神経痛が再発。

かがむ姿勢をとると激痛が走る。ようやく完治したと思っていたのだが、

このような体調でオフロードバイクで林道を走るなどは、

到底無理だろうとのアドバイスも受けた。

バイクの運転は腰を傷めるらしい。

明日は一日阿蘇山を歩く。歩くぶんには問題ない。

今日の観察会の様子など、明日に書く予定。

赤蜂

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[ 宮崎県 三股町 ]


明日の観察会現場を歩いてみた。

ここは草刈の管理が緩いので、自然観察もできないことはない。

まさに隙間の自然なのである。寂しいのではあるが、無いよりましだ。

IMG_0838糸網.JPG
直径6センチほどの円網にちょうど陽射しがあった。

逆光が厳しく左手でハレーションを切った。水平円網だが、シロカネグモ類の幼体だろうか?

IMG_0853ホソミイトトンボ.JPG遊歩道を歩いていると、ホソミイトトンボが多かった。しかし、かなり敏感で

こちらの動きをよく察知し、撮影しようと近づくとすぐに舞い上がってしまう。ちゃんとした

写真は撮れなかった。本種は成虫越冬である。

キイロスズメバチが休んでいた。

IMG_0870キイロスズメバチ.JPG本種は、「アカバチ」と呼ばれることもある。オオスズメバチに比べると体は小さく、

体全体が赤黄色に見える。

さて、先日、私が料理したオオスズメバチの蜂の仔料理を、

嫁さんが職場に持って行ったのだが、すこぶる評判が悪かったそうだ。

気持ち悪い!という見た目の印象が強く、試食した人も、

味が薄いし、生々しい、というのも悪印象になったようだ。

「ええ~!!冗談じゃない。味をつけ過ぎたら意味がないじゃん。」

私は嫁さんが持ち帰った蜂の仔料理をつまみながら、

「ああ!ますます美味しくなっている。この味がわからないのは

寂しいねえ~」と、叫んだのであった。

ほんとうは生で食べても、美味しいのだが、姿が気持ち悪いとか、

そう言ってるうちは、本当の味にたどり着けないと思う。





[ 宮崎県 三股町 ]

お腹の大きなコカマキリのメスがいた。

威嚇行動が見られるだろうか?と手を出してみたらあっさりでんぐり返って

死に真似をした。前脚を畳んで胴体にぴったりつけてはいるが、

他の脚は開いている。これまでにも数回見ているが、

どうもコカマキリの擬死は不完全であるように思える。

IMG_0738コカマキリ擬死.JPG
( 写真:EOSキッスX6i EF-60ミリマクロ )

起き上がたったところに近づくと、一転して威嚇行動をとった。

ZA284909コカマキリ威嚇.jpg
( 写真: E-M5 M.60ミリマクロ )

翅を擦るのか「シュッ!シュッ!」という音も伴う。

ゆっくり体を揺らしながらこちらを睨みつける。今日の個体は威嚇行動の持続時間が

やたらと長い。指を差し出すと、鎌のパンチをくらう。

ZA284839コカマキリ.jpg    ( 写真: E-M5 魚露目8号 M.14-42ミリズームレンズ ストロボFL-300R )

最下段の写真、よく見ると左前翅の先端部が切れている。

撮影当初は翅の先端がちぎれて欠損してると思い込んで、そのまま撮影をしていた。

ところが欠損ではなく単に折れていることに途中で気づき、

指で摘んでやると治すことができた。

だから翅の修復をするまでの写真は全部NGだ。

NGの中にいいポーズの写真もあるが翅の折れを画像修復してまで使う気には

なれない。全部、削除するかどうか一応保留にはしてあるが、

ファインダーを覗いて撮影していると、ちょっとした注意力を欠くことがある。

コカマキリの威嚇行動はそれほど頻繁に見られるわけではない。

今日の個体は珍しく威嚇時間が長かったので、自分のミスを補うことができた。

コカマキリには感謝したい。惜しむらくは曇天下での撮影であり、超広角の絵柄は全て

NGであるがこれも載せておこう。


オオスズメバチの卵

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[ 宮崎県 三股町 ]

ある方から、私が撮影した写真をモチーフにして絵を描きたい、という申し入れがあった。

その写真はかなり昔に撮影したもので平凡社の「日本動物大百科」に掲載されている。

「日本動物大百科」は別巻を入れて全11巻。昆虫はそのうち8~10巻の三冊。

初版は1996年。その当時の私はもちろん100%銀塩フィルム写真であった。

デジタル写真の時代が到来するとは夢にも思わなかった頃である。

自分の写真を図案用にということでライブラリーを通して貸出しが以前にもあったが、

それはモズの切手となったようだ。滅多にないことなのでよく憶えている。

今回は個人の方が趣味で描くということなので、わざわざ出版社を通してまで

許諾の手紙までいただくとは驚いた。

そこで昨年、自分の誕生日に自分で買ったペリカンの万年筆で、

下手くそだが返事の手紙を書いた。

パソコンばかり使っていると字も書けなくなる。漢字を忘れる。これはイケナイ。

昨日、掘り出したオオスズメバチの巣には卵もかなりあった。

IMG_0605卵.JPG卵部屋は一番下層の小さな巣盤である。つまり一番新しい巣盤。

卵の高さは約4ミリとかなり大きい。

IMG_0720ハチ料理.JPG私が作った蜂の仔料理はこちら↑

嫁さんは目をつぶって二口ほど食べていたが、ほとんどは私一人で平らげた。

「うん、たしかに美味しいよ。でも見た目がいや!」

世の中大半の方がそうなのであろう。

そもそも昆虫の存在そのものが気持ち悪いのだから、美味しそうとか

食べたい、とかの感覚とは程遠いと思う。

でも昆虫食は歴史を遡れば日本でも特別なことではなかったはずである。

飽食の時代とか言うけれど、どれだけ健康的な食材を口にしているかは怪しい。

いや私にしても偉そうなことは言えない。

たまたま蜂の仔料理を食べる機会を得たに過ぎない。

じつは今回の蜂採りの大将(81才)、その方の食生活を聞くと

自分たちの食生活の不健康きわまりない実態が思い知らされるのであった。



蜂の仔料理

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[宮崎県 三股町 ]

オオスズメバチに刺されたのはこれまでに二回ある。

一回目は所沢市松が丘団地内の神社境内で、巣が地表に露出している

場所であった。これはまたとないチャンスと嬉しくなり、もちろん用心はしていたが

2メートル以内に近づいたところで、ワーカーが急襲してきた。

逃げる余裕などない。あっ!!と危険を感じた瞬間、頭を刺されていた。

オオスズメバチはちゃんと見ているのである。

2回目に刺されたのは、東京都 町田市 小野路。

シラカシの樹洞にニホンミツバチが営巣していたのを、オオスズメバチが略奪していた。

その様子を撮影していたのだが、ここでもちょっとした動作に感づかれたようで、

頭を刺されてしまった。とにかく痛かった。


さて、今朝はオオスズメバチの巣掘り作業に立ち会った。

うちから500メートルくらいの放置林内に巣はあった。

IMG_0474スギ林.JPG上写真の左側の奥である。

藪こぎをしての場所であるから、まず人が立ち入らない。

藪が込み入っているがそこでじっと佇んでいると、

カトリヤンマがゆっくりと目の前を横切っていった。

こんな密な藪の中でも舞う姿には驚いた。

掘り出したオオスズメバチの巣を私も抱えてみたが、5キロはあった。

重い!!

IMG_0622巣盤.JPG
IMG_0709蜂の仔.JPG今回の巣では幼虫も多かったが、蛹のほうがはるかに多かった。

巣盤から取り出した幼虫や蛹はサッと熱湯で茹でたあと、砂糖醤油で煮詰める。

仕上げにニラを加える。ニラはうちの自家製。

蛹も味としては幼虫と変わりない。若干、皮が口に残るがさして気にならない。

ともかく、美味である。








[ 宮崎県 三股町 ]

二週間以上の間、我が家の林で餌付けしてきたオオスズメバチ。

巣探しは昨日から始めたのだが、前回の巣とほとんど同じコースを辿って

帰巣している。
A_009041給餌台.JPG給餌台は大将の指示で昨夜から上写真の平置き式に替えた。

これならハチの出入りもスムーズになる。とくにマーキングしたハチがリボンをペットボトルの

縁に引っ掛かることなく出入りできるわけだ。

餌台の交換作業は夜間に私が行った。

夜になっても働きバチは数匹が居残っているので気を抜けない。


「こりゃあ、近いよ!」

大将、そしてHさん、私の三人は同じ感触を抱いていた。マーキングした働きバチも次々と

やってくるのだ。

A_009030.JPG「今度の巣はてげえ、おおきかとなあ!!」

大将とHさんが交わす会話のほとんどは、私には解読できないのだが、

私が尋ねるとわかりやすい言葉で教えてくれる。聞かないとわからないことだらけだ。

かと言って、私が話かけた言葉が先方に全部通じているわけでもないようだ。

標準語のつもりで丁寧に話しても、イントネーションの違いだろうか、ときに返事が

戻ってこないことも多い。じゃあ、テレビのニュースとか聞き取れないこともあるの?

と不思議な気持ちにもなる。方言というのは奥が深い。

午前中、私は原稿書きの仕事をしていたが、なかなか巣場所の特定ができない。

ようやく原稿データの送信を終えて大将、Hさんと共に杉林に潜り込んでみた。

三人で用心深く帰巣するハチを観察する。

Hさんが当たりをつけたクスノキの大木辺りで待ち受けていると、

ようやく帰巣するハチの姿を間近で確認できた。

なんと今回の巣は前回見つけた巣からわずか10mほどの場所にあった。

さあ、これで巣掘りはいよいよ明朝に行うことになった。

私としてはオオスズメバチの巣掘りという興味深い作業に立ち会える

稀有な機会を得た。この瞬間を一ヶ月以上、待っていたのだ。

大将以下、三人の共同作業の賜物である。

さて、昨日の決意が揺らぐ前に、教習所へと赴いた。

普通二輪の免許取得に費用はどの位必要なのか。

中古ジムニーを買うよりはるかに安上がる。

今日は練習コースを若いおねえちゃんが走行していた。

なんと教官は教習者一人に三人。マンツーマンどころではない、超贅沢

教習だ。ま、私なら女性教官にお願いしたいところだがそれは無理だろうと思う。

今日もEOS キッスX6i を使用。デジタルキッスNからのバージョンアップだから

その進化度も凄く感じる。

( 写真上: EOSー7D EF17-40ミリズーム、

  写真下: EOSキッス X6i  EF70-300ミリズーム ストロボ430EXⅡ 
             
  ※ オオスズメバチ飛翔の写真はかなりトリミングしている。           )




林道を極める

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[ 宮崎県 三股町 ]

前から気になっていた林道を歩いてみた。

場所は三股町の樺山。上米公園の背後にある稜線まで上り、時計回りで

スタート地点まで戻るコースである。今日の歩きは2時間半。

ほとんどがスギ植林であり自然観察には程遠い環境だが、わずかに残る自然林を

オアシスのごとく感じながら歩いた。

標高はせいぜい400~500mの辺りだ。

A_008838柳岳眺望.JPG画面奥の霞んだ山並みの左方角は柳岳と思う。標高もあってスギ植林の浸食を免れ

自然林がかなり残っているようだ。

柳岳の登山口に一度は挑戦したがわからなかった。役場の方に案内してもらえる約束を

もらったが、お互いのタイミングがなかなか合わないままだ。

スタート地点に戻る道がわからなくなりそうなくらい、林道は交錯していた。

ところがちょうどそのとき都城市森林組合の方に会うことができて、道を教えてもらえた。

もしもそこで道を聞かなければ、まったく別方向へと歩み、

2時間半コースが確実に4時間コースになっていたと思う。

運が良かったのは戻りのコースを聞けただけでなく、

前から気になっていたパラグライダーの発進場所も教わることができたことだ。

その場所からの風景写真にはずっと興味があったからだ。

ただし、パラグライダー発進場所まで、普通車では入れないこともわかった。

軽トラや小型四輪駆動車でしか登れないそうだ。見てもわかる林道だった。

以前からいやだいぶ前からジムニーが欲しいとは思っていた。

だが、そのジムニーでも厳しい箇所はあって、私はようやく普通二輪免許をとる

決断をした。

A_008858.JPG森林組合の方と出会う手前のスギ林は間伐を終えて、明るい林になっていた。

杉植林もこうしてきちんと管理整備されていると低木層などが繁茂し、自然豊かな環境

になる。

2時間以上歩いて到達した林道の終点は、私も知っている場所だったが、農家の庭先の

ような秘められた箇所であり、地元の人でもこの林道の入り口を知る人は少ないのでは

ないだろうか、と思えた。

今朝の午前6時半ころの霧島山。

A_008792朝焼けの霧島山.JPG
A_008797.JPG
午後からハチ採りに立ち会うことになった。今回は2回目。

まだ巣場所が特定できず明日に持ち越しとなった。

A_008899自分.JPGヘルメットで頭を防御。

( 写真: EOS-7D EOSキッスX6i  EF17-40ミリズーム EF70-300ミリズーム )




黒いトノサマバッタ

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[ 宮崎県 三股町 ]

トノサマバッタの体色には緑色や褐色などの変異があるが、

通常の変異とは別に生息密度が過剰になったりして、体色が黒っぽい

翅の長い、転移相や移動相というタイプが現れることがある。

写真の個体は最初、転移相かと勘違いしたが、よく見れば翅は通常の長さである。

IMG_0113黒いトノサマバッタ.JPG褐色型のトノサマバッタは多く見かけるが、ここまで黒いのは少ないかと思う。

褐色型の終齢幼虫はこちら ↓

IMG_0122トノサマバッタ幼虫.JPGこの幼虫が脱皮羽化したあと、どのような体色になるだろうか。

ちなみにこの幼虫がジャンプした。

IMG_0116ジャンプ.JPGストロボの閃光時間は1/500秒。ずいぶんとブレている。

使用したストロボの閃光速度は最高で1/1000秒までしかない。

このジャンプの瞬間を写し止めるこには、閃光速度1/10000秒より短い

速度が必要である。

( EOSキッス X6i  EF-s 60ミリマクロレンズ )




ヒメクダマキモドキ

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[ 都城市 ]

来週予定している観察会の下見を兼ねて、母智丘公園(もちお)に午後から

出かけた。午前中は風が強くときおり雨が降っていた。

正午からは一転して快晴。

IMG_0275.JPG遊歩道に入ってすぐ、ヒメクダマキモキのメスがいた。

このメスはこのあと1時間半以上、この場所に静止していた。

草化けしているわけだ。

以前にもこの公園では観察会を3月に行ったことがあるが、

今日歩いてみて、しかし観察会を開催するには無理があると思えた。

ここの丘は全部、人工植栽で覆われており植生があまりにも単調過ぎることと、

草地は全て刈られており草本植物の花も皆無に近い。したがって自然観察するにも

寂しい限りなのである。2時間ほどゆっくり歩いてみて、ガックリきて別の場所を

考えることにした。しかし、なんでこんな公園を作ったのだろう?

( 写真: EOS-キッス X6i  EF-8-15ミリズーム ストロボ270EXⅡ )






ノササゲの実

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[ 宮崎県 三股町 ]

朝のうちは霧が濃く、20メートル程先までしか見通せなかった。

しかし陽射しが強くなり正午前にはかなり暑くなった。

庭のキバラヘリカメムシ達もコマユミの実に口針を刺していた。

IMG_0006_1キバラヘリカメムシ.JPG午前中は室内撮影に忙殺されていたが、午後からは少しフィールドに出てみた。

いつもの上米公園だ。ノササゲの実が多い。

IMG_0058_1ノササゲ.JPGアラカシのどんぐりを齧ったのは野ネズミの仕業だろう。

IMG_0070_1ドングリ.JPGオオカマキリも傷ついた個体が目立つようになってきた。

IMG_0023_1.JPG
( 写真: EOS キッス X6i  EF-s60ミリマクロ、EF 8-15ミリズーム )




キバラヘリカメムシ

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[ 宮崎県 三股町 ]

庭のコマユミにキバラヘリカメムシが数匹いた。

B_009120キベラヘリカメムシ.JPGここで繁殖したことも、卵殻で判明した。

B_009084卵殻.JPG「黄腹ヘリカメムシ」とは、わかりやすい和名である。

しかし玄関先の植え込みで繁殖していたのに、今日まで気づかなかったとは、

自分でも驚いた。

B_009089.JPG

夕方、犬の散歩に出れば、タイワンクツワムシがやたらと出てくる。

路上でのんきに脚を繕っている。

どちらかといえば、褐色型の方が多いように感じる。
B_009139タイワンクツワムシ.JPG
( 写真: EOS-7D  EF100ミリマクロ、 EF-s60ミリマクロ  )






照葉樹林

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[ 宮崎県 三股町 ]

わずかに残された照葉樹林に入ってみた。

周りはスギ植林に取り囲まれている。

今日、ラジオのニュースで宮崎県がスギの生産量では全国一と聞いて憂鬱になった。

一方で放置されたスギ山も多く、全く手入れもされず荒れ放題。

うちの東側のスギ林は朝の陽射しを遮るのでまったく迷惑に感じるが、

聞けばそこの地主も高齢であるとかで、この先整備されるかどうかわからない。

先日、ここの山を買いたい、という方が地番を調べるために我が家の住所をメモ

していった。この方、あちこちの山を買い漁っている。一体その目的は何だろう?

と気になって仕方がない。三股町にも水源を求めて海外から土地を物色に来る

という話も聞く。

気がつけばどこもかしこも海外所有の土地になっていたりするかもしれない。

山野、荒地の価値を軽く見過ぎているのが今の日本だろう。

話が逸れてしまったが、照葉樹林に潜り込んだのはツチトリモチを見るため。

ZA204447ツチトリモチ.jpg口紅のような真っ赤な姿は、毎年見ても飽きない。

地面からちょこっと顔を出したツチトリモチもいっぱいあった。

ZA204420ツチトリモチこども.jpg落ち葉をかき分けていると、クマスズムシの♀がいた。

ZA204366クマスズムシ♀.jpg
クマスズムシの鳴き声は非常に小さく、聞き取りにくいが、

私が初めて聞いた場所は、東京都、町田市の小野路。そのか細い鳴き声はとても

印象的であった。鳴く虫の声を楽しむにはそれなりに神経を集中する必要がある。

ZA204493.jpgツチトリモチの撮影中、狭い範囲を占有飛翔するハエ類がいた。

ときおり二匹が空中で睨み合ったりするが、同じ場所に舞い降りてはしばらく静止する

ことを繰り返していた。初めて見るハエであり種名もわからない。

※ 本種はミズアブ科の一種かもしれない。

(写真: E-M5 M.60ミリマクロ 、M.9-18ミリズーム )





[ 宮崎県 三股町 ]

居間の南側にアサガオと一緒にフウセンカズラも毎年植えている。

フウセンカズラの蔓はどんどん伸びていき、竹竿を超えてしまった。

A_008758フウセンカズラ.JPGすると竹竿と家壁を足場にしたジョロウグモの巣網があり、フウセンカズラは

蜘蛛の糸に絡みついていた。

しかし、よく見ているとジョロウグモの方こそがフウセンカズラを足場に利用していたの

かもしれない、などとも思えてきた。お互いがバランス良く利用し合っているのだろうか?

領有権問題もこのように、うまくバランスを取り合えればいいのだろうが。

さて、今朝のアカメガシワ樹液レストランでは、ヒラタクワガタ♂が朝陽を浴びていた。

A_008740今朝のヒラタクワガタ.JPGつい最近、衝動買いした写真絵本が、こちら↓

img018.jpgポプラ社の写真絵本シリーズ「きのこ」~ふわり胞子の舞。 写真・文は埴沙萌さん。

ファンタスティックな写真に惹かれた。

キノコは昆虫とも深い関係にあるので撮影するが、それ以前に興味があって

ついつい仕事を忘れてキノコ観察に時間を費やすこともある。

植物そして菌類の生き生きとした姿を写真で表現なさる埴さんには憧れを抱いている。

( 写真機材: EOS-7D  EF100ミリマクロ、EF17-40ミリズーム )






[ 宮崎県 三股町 ]

アケビの実が熟れたあと、そこに訪れる昆虫も多い。

ショウジョウバエ類やミバエ類、そしてクロヒカゲなどを観察している。

今日はコクワガタのオスが潜り込んでいるのを見た。

ZA184039コクワガタとアケビの実.jpgダンゴムシを探しに出かけた三股町、早馬神社の境内では

アオスジアゲハの蛹もあった。毎年ここでは蛹が見つかる。

WW187452アオスジアゲハ蛹.jpgおそらく越冬蛹であろう。今年のものと思われるクスサンの繭殻も多かった。

クロマダラソテツシジミのメスも一頭だけ、ソテツに絡むように舞っていた。

(写真:E-PL2 M.9-18ミリズーム、 E-M5 M.60ミリマクロ )



[ 宮崎県 三股町 ]


昨日の夕方。我が家の庭。

ZA173987.jpgアカメガシワ樹液でクロコノマチョウが吸汁しており、

頭を突っ込んだヒラタクワガタのメスに、オスがマウントしていた。

後でわかったが交尾が成立していた。


昨日、17日、

宮崎地裁延岡支部で携帯電話基地局を巡る操業差し止め訴訟の判決

が出た。

判決は健康被害と電磁波との関係の証明が不足という理由で

原告住民の訴状は棄却された。

今年の春、私の家の近所に携帯基地局アンテナが立つ計画が発覚。

私も延岡市での訴訟問題には強く関心を持ち、電磁波の健康被害について

様々な資料に目を通してきた。

日本の社会における携帯電話の普及、発展は凄まじく、公衆電話は絶滅に近い

惨状。家庭によっては固定電話を設置せず携帯だけ、というのも珍しくないほど。

仕事だけでなく日常生活においてさえ、携帯電話を所持していないと

まるで差別されるかのような視線を受けるまでになった。学校と家庭の様々な

連絡も携帯メールが主流となっている。

このような社会全般を眺めていると便利さだけに囚われ、電磁波の健康被害に

ついて振り向いて考えようとする人は極めて少ないとも思える。

電磁波過敏症という病状について全く知らない方が大勢を占めているとも

言えるだろう。したがって、私は今の社会の趨勢からして、

裁判官に電磁波被害への理解を求めるのも難しいかな、と感じていた。

電磁波の弊害について社会的な認識がまだまだ足りないのだと思う。

延岡市の原告団の方々は実際に健康被害を被っており、多大な時間と

労力を費やして訴訟まで漕ぎ着けたにも関わらず、判決は期待を裏切るような

ものであった。訴訟を起し社会に訴えるという行動には並々ならぬエネルギーが

必要だろう。

この問題は人ごとではなく、いづれ自分自身にも再び降りかかってくるものと思う。

全国で電磁波健康被害に苦しんでいる人の実態、現状などについて、

これからも情報入手に努めていきたいと思う。


クロナガアリ

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[ 宮崎県 三股町 ]

敷地内にはいくつかクロナガアリの巣がある。

秋の収穫作業が盛んである。

ZA163926クロナガアリ.jpgクロナガアリが咥えているのは、スズメノヒエの小穂(しょうすい)であろう。

一番多いのがこのスズエノヒエ小穂で、様々な種子に混じって、

ときに小さな昆虫を持ち帰ってくることもある。

今日はキセルガイの一種を苦労しながら巣口近くまで引っ張ってきたのがいた。

しかし最後にはキセルガイが地面にしがみつき離れなくなり、アリも諦めてしまった。

昨日、庭のアカメガシワ樹液にヒラタクワガタ、ヨツボシケシキスイ、マダラアシゾウムシ、

などが来ていた。

ZA153670ヒラタクワガタ.jpg今日はクロコノマチョウも加わっていたが、ヒラタクワガタのオスはもっと小柄な

別個体と入れ替わっていた。


今朝も上米公園ではヤママユのメスを一頭、確認できた。翅は綺麗だ。

安久児童館で飼育されているオオミズアオ幼虫のうち一頭が営繭していた。

他の幼中達も元気に育っている。餌のクリのせいだろうか。

私が与えていたクリが合わなかったのではないだろうか?

( 写真: オリンパス OM-D E-M5  M.60ミリマクロ )

※クロナガアリの写真は少しトリミングしています。






シンジュサン幼虫

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[ 宮崎県 三股町 ]

ニガキにシンジュサンの熟令幼虫がいた。

ZA153631シンジュサン幼虫.jpg繭作りに入るのは間近であろうと思う。

飼育していたオオミズアオ幼虫は嘔吐したあと、営繭目前にして

私が奄美に行っている間に死んでいた。

何が成育の障害になっていたのか全くわからない。


[ 宮崎県 三股町 ]

今朝も上米公園の外灯で、ヤママユのオスを1頭だけだが確認できた。

昨夜飛来した居残りである。

ZA143556ヤママユおす.JPG
( 写真: E-M5 M.60ミリマクロ )

アラカシの梢に静止していたが、私が近づくと跳ねるようにして地面に落下。

そこへ近寄ると機敏に反応して翅を震わせながら、後ろ翅の眼玉模様を誇示する。

ゆっくり近づいたつもりだが、人影を感じるのか、地面に伝わる振動を感じるのか?

一瞬にして舞い上がり10メートルほど低く飛翔してまた地面に着地した。



さて、昨日まで滞在していた奄美大島。台風の影響なのか風が強まっていた。

ラデンキンカメムシの生態は少しづつ見えてきたが、まだまだわからないことだらけだ。

今の時期、孵化幼虫や2令幼虫の集団が見られるが、

この世代は生育速度が鈍化しほとんどが羽化までたどり着けない、という観察例もある。

また幼虫期の集合性は強いものの、羽化して2~3日のうちに成虫は分散し、

その後単独行動となり再び成虫同士が集合する場面は一度も見ていない。

ZA133530ラデンカメムシ.JPG
( 写真: E-M5 M.60ミリマクロ )

ラデンキンカメムシの発生状況からして、成虫で冬を乗り越えているように思える。

しかし、他のキンカメムシのように成虫が集団形成しているかどうか、

どのような場所で冬越ししているのか、今のところ観察されていない。

ラデンキンカメムシを観察していた現場近くに、ヒゲナガヘリカメムシがいた。

本種もラデンキンカメムシ同様、海外からの侵入種である。

B_008811ヒゲナガヘリカメムシ.JPG
( 写真: EOS-7D  EF-s 60ミリマクロ 270EXⅡ )

タケ類につくが、傍のタケをいくら探しても他の個体が見つからなかった。

本種は宮崎県にも入っているようだ。わざと匂いを出させて嗅いでみた。

強い刺激臭かと構えていたが、意外におとなしいカメムシ臭であった。

出会ったカメムシは、必ずそのニオイを嗅いでおくようにしている。

カメムシのニオイは種によってそれぞれ違うからで、姿より先にニオイで所在を

知ることもある。


[ 鹿児島県 奄美大島 ]

「お父さん、何でこんなに早く帰ってきたの?」

次男に言われて、簡単には説明した。

予定では15日の夜に帰宅するはずだった。

ところが事情あって徳之島行きをキャンセルせざるを得なかった。

それで今日の午後一番の飛行機で鹿児島に戻った。

また出直しである。

しかし、わずか四日間の滞在だったが様々な面白い観察ができた。

奄美大島では台風の被害の爪痕があちこちにあって、林道は寸断されており、

ラデンキンカメムシのホストであるアカギもずいぶんと被害を受けていた。


ZA133543ラデンカメムシ排泄.JPG
B_008772奄美大島.JPG赤土山から湯湾岳方面の眺望。奄美大島の山は深く広大である。

島といっても南北の移動には2時間以上掛かる。

なおかつ山歩きとなるとハブの恐怖もあり、かなりの覚悟がいる。

10日の夜、灯火採集の合間に夜の林道を走ってみた。

するとアマミノクロウサギを3頭目撃できた。

蛇ではアカマタが多かった。こいつは気が荒く、からかうとすぐに飛びかかってくる。

B_008752アカマタ.JPG無毒だが、噛まれるとバイ菌混入の恐れもあるので噛まれないほうがいい。

ふざけて蛇に噛まれる、というようなお笑いタレントの真似はダメ。

アカマタは一番多かったが、私は初めて奄美のハブを間近で見ることができた。

最初の一匹目は国道58号線の路上。

体長1m20cm程度だろうか。しかし、金色に輝いてじつに綺麗だった。

いやそれ以上に威厳を感じた。もちろん、恐かった。

だから正直に書くが、ハブの撮影はできなかった。

動きが早いのである。カメラを構えて近づくと、ササッとこちちらへ身構え

次の瞬間、膝あたりを噛まれそうになる。

このハブは同行者の方が捕虫網で捕獲した。網に入れても上空に伸び上がって

網から出ようとする。

「あ!出ますよ~!危ない!虫採り網では無茶ですよ。ワアアアアアア!

こっちをしっかりと睨んでますね~!!」

で、そのあともう一匹、幼蛇を路上で見つけた。

B_008771ハブ幼蛇.JPG幼蛇、と言ってもこいつに噛まれたら致命傷となる。


奄美大島のハブは、ネズミがいるところなら、どこにでもいる。

つまり全島、どこにいてもおかしくはなく、この幼蛇も空港近くの国道上であった。












[ 宮崎県 三股町 ]

今朝も上米公園の水銀燈を見に行ってみた。

ヤママユのオス3頭に、メスが1頭(写真)、近くにいた。

ZA093205ヤママユめす.jpg
うちのトイレの窓の外。ここからの光景でハッとすることがこれまでにも何度もあった。

今朝は、ジョロウグモの巣網に掛かった、トゲナナフシのシルエットが目に入った。

ZA093203トゲナナフシ.jpgしばらく見ていると、脚がかすかに動いていた。まだ生きている。

網糸から外して救出しておいた。

「10月といえば、この虫!」の一つがトゲナナフシだ。


※ 明日からしばらく奄美大島~徳之島に遠征です。

現地ではおそらくネット接続はできないようなので、しばらく更新は休止致します。





ヤママユの季節

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[ 宮崎県 三股町 ]

ヤママユの発生ピークが10月の初旬にある、ということが

過去の観察記録でも確かのようだ。

今朝のこと上米公園の水銀燈を見に行ったら、ヤママユのオス5頭がいた。

ZA083095ヤママユおす.JPGメスはオスに遅れて出るので、これから増えるかもしれない。

「あ~!トンボが捕まっている。」との嫁さんの声。

見てみれば、ナツアカネのメスがジョロウグモの巣網に掛かっていた。

ZA083191なつあかね受難.JPG
ナツアカネのお尻を見れば、卵が付着していた。ショックで出卵したのだろうか。

ZA083199.JPG散歩の途中、ムクノキの実を食べ始めた犬に驚いた。

前にもセンダンの実をカリカリ食べることを紹介したが、ムクノキの実も好んで食べる。

ZA083067.JPG乾燥して硬い実であるがこれをガリガリと音を立てながら次々と拾い食べる。

身近な生き物の代表でもある犬。でもわからないことがいっぱいある。



山の幸、ふたたび

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[ 宮崎県 三股町 ]

昨日、ミツバアケビのご馳走を観察会の皆で楽しんだばかりだが、

今朝は我が家のすぐ隣でアケビの実が食べ頃となっていた。

ZA072982アケビ.jpg鳥についばまれた実は少ない。

アケビの食べ頃のタイミングは蜂採りのごとく結構、難しいが、今年は絶妙であった。

WW077382.jpgアケビの果肉は種が多いが、味は良い。種子をうまく取り除いて和菓子にできないものか

と思う。




山の幸

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[ 宮崎県 三股町 ]

一昨日、ハチ採り作業はキャンセルとなったが、あとで理由を聞けた。

「明日は午前10時に掘るから。10時な!」

と別れたあと、HさんはYさん(大将)と共に巣場所の下見に行ったそうだ。

巣の埋まっている辺りをよく調べると、すでに一度掘り起こされた形跡があった。

つまり別のハチ採り屋に先を越されたのであった。

しかし、複数の働きバチがうちの林に来ては盛んに砂糖水を運んでいる。

どうやらどこぞの大将は、一旦は堀り起こしたあとまた埋め戻したのである。

巣の状況からまだ採り頃ではないと判断したのだろう。

Y大将、「あっちに採られてしまう前に、採っちまえ!!」

昨日の朝、二人が林の奥から出てくるのを遠目に見掛けた。

私は観察会の現場に向かう方角を変えて、二人の乗った軽トラに追いついた。

大将、Yさんのお宅でハチの巣を見せてもらった。

B_008646オオスズメバチ巣盤.JPG「空き部屋がまだいっぱい残っちょる。掘るには早すぎたなあ。」

「もうちと先でないとなあ。」

「じゃが、アッチに採られてしまうのは癪やからなあ、ハハハハ。」

まさに蜂採り合戦、である。

先を越されて収穫がゼロになるよりか、わずかでも「山の幸」を我が物にしたい。

一旦、別の採り屋の手がついた以上、もう放っておけない、というわけだ。

うちの林には砂糖水の入ったペットボトルが継続してぶら下げてある。

別の巣から働きバチが通うことを期待して、Hさんは毎日、様子を窺いに来る。

昨日の夕暮れどき、Hさんがやって来た。

「バターで軽く炒ってから、ニラかネギと一緒に砂糖醤油で煮ると、うまいよお!」

と言って、自家製の蒟蒻もいただいた。

ZA062913蜂の仔.jpg私は掘ってすぐの蛹を生のまま食べてみたが、甘く濃厚な牛乳そのものの味であった。

もちろん今夜の肴は「蜂の仔料理」に決まりである。

Hさんは軽トラに積んだワタリガニも見せてくれた。

「今朝早く獲ってきた。これもうまいよお!」

山遊びに忙しいよ、とHさんはにこやかに笑いながら自分で改装した軽トラに乗り込んだ。



[ 宮崎県 三股町 ]

午前中は三股町の上米公園で観察会の講師を務めた。

観察会のテーマは野蚕の仲間を見てみよう、ということだったが、

歩き始めてすぐにヤママユの立派なオスが見つかった。オスはほかにも2匹いた。

B_008664ヤママユおす.JPGメスも一匹。この場所には水銀燈があって、昨夜に飛来したと思われる。

ヤママユの発生は8月から始まるが、三股町での観察では今頃にもピークがあるようだ。

カマキリを捕まえてハリガネムシが出るのでは、とカマキリ探しに嵌り、

本当にハリガネムシが出てきた。

B_008670ハリガネムシ.JPG水辺に来ているカマキリは、きっとハリガネムシが宿っているからという説明をしたのだが

水辺からかなり離れた場所でもハリガネシが出てきて、皆大騒ぎになった、。

さすがに気持ち悪いということだ。

ミツバアケビの実がそろそろ食べごろでは、と事前に確認していた場所まで

行ってみたが、かなりの数の実がぶら下がっていて、皆騒然となった。

ほとんどの実は鳥についばまれていたが、

B_008679アケビ.JPGちょうど食べごろの綺麗な実もあって、子供達はおやつを堪能できた。

B_008677アケビ.JPGハゼノキでは、クロモンカギバギンモンカギバの幼虫が見つかった。鳥の糞にそっくりだ。

ZA062851クロモンカギバ幼虫.jpg

[ 宮崎県 三股町 ]

今月、2日の朝になって脱皮兆候を確認できたオオミズアオ幼虫は

阿蘇から戻ってみれば終齢幼虫となっていた。栗の葉を元気に食べている。

A_008482オオミズアオ終齢幼虫.JPG
( EOS-7D EF-s 60ミリマクロ )

さて、残念ながら今朝の蜂採りは行われなかったようだ。

Hさんと連絡がとれないので事情がわからない。明日の午前中だと

観察会の仕事があるので立ち会うことができない。一体どうしたことだろう?

オオスズメバチの巣は下の画面の軽トラの奥、150m程先である。

うちからは歩いてせいぜい4分程度の場所。

ZA042708オオスズメバチの巣場所.jpg


オリンパスの新型マイクロフォーサーズレンズ、60ミリマクロが届いた。

細くスリムで軽い。フード(別売り)はスライド式で使用しないときはレンズ鏡筒に納まる。

フードを使わないときはスピーディーに収納できて便利だ。

このレンズはインナーフォーカスだから鏡筒が伸び縮みしないが、

撮影倍率がちゃんと表示されるのがいい。しかもフォーカスリミットスイッチを

1:1にすると等倍にセットされる。

描写力、AF性能ともにすこぶる良い印象。

等倍撮影でもストロボFL-300R一灯でけっこう光が回るのも有難い。

ZA052809日没.jpg
( 写真: OM-D E-M5  M.60ミリマクロ )

今日は60ミリマクロレンズを使って少し撮影してみた。

せっかくのマクロレンズだが、もちろん遠景の描写もいい。

この撮影をした午後5時45分ころ、ヒグラシの鳴き声を久しぶりに聞いた。




極上の味とは

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[ 宮崎県 三股町 ]

熊本県、大津町のホテルから2時間半ほどで帰宅。

昨日は予定以上の成果があり、うちでやるべき仕事もあるので

阿蘇山上に行くことなく直帰した。

駐車場に車を入れてすぐ、目の前の光景に思わず笑顔になった。

「あっ!蜂採り作戦は着実に進んでいるなあ。」

B_008541オオスズメバチ.JPG砂糖水を入れたボトルが大きくなっていること、

そこに通う働き蜂にはすでにビニール紐のマーキングが為されていること、の2点である。

オオスズメバチとて、不愉快なビニール紐に我慢できるわけがない。

鋭い大顎でもって喰いちぎってしまう。 でも心配は無用だった。

B_008556オオスズメバチ.JPGしばらくしてHさんがやって来た。砂糖水の補給である。話を聞いてみると、

マーキングしたハチを追いかけ、すでに巣場所を見つけたそうだ。

で、巣の掘り出しは明日の午前中と決まった。








阿蘇山

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[ 熊本県 阿蘇山 ]

昨日の午後から阿蘇山の広大な草原を歩いている。

草千里が元々、火口であったことに心底納得できるのは

杵島岳(1326m)の頂上から見下ろしたときではないだろうか。

いや阿蘇山を訪れたなら、烏帽子岳か杵島岳のいづれかに登ることを

是非、お薦めしたい。時期は春か今頃がベストだろう。

しかし真夏はかなり厳しい歩きになる。

B_008501草千里.JPG杵島岳へのルートはいくつかあるが、古坊中の元スキー場からのルートだと、

途中、往生岳(1238m)の頂上も通過できて面白い。

このルートを歩くと、牛たちもそれぞれの頂上まで徘徊していることがわかる。

B_008506杵島岳.JPG結構シンドイ坂道だが、牛達は餌ある限り、どこまでも歩く。

午前中に予定していた撮影と観察は完了したので、杵島岳へ登ることができた。

さて牛糞のことを知るためにはその質感を手で確認することも必要である。

B_008383牛糞をこねる.JPG写真の糞は排便後数日経ている。落としたばかりの生々しい糞は生暖かい。

糞をいじっていると、いつのまにか牛が背後に来ていた。鼻息が荒い。

今日歩いた時間は6時間半。

坐骨神経痛も完治はしていないが、とにかく歩けるのは助かる。

昼食は弁当屑を出したくなかったので草千里の食堂で「カルデラカレー」

を食べた。ここの駐車場は有料で410円が要る。これは環境整備への募金となっている。

カレーならハズレがないだろうと思っていたが、

「カルデラカレー」は食べ残してしまった。食堂もいつかあるので別の店だと

また味も違ったかもしれない。こうなると何処かでカレーの味直しをしておきたい気分だ。

夕餉に米焼酎ワンカップを土産店で買っておいた。

B_008526肥後椿.JPG今日は自分の英語力の無さにほとほと呆れてしまった。

阿蘇山には海外からの観光客も多い。なのでできれば最低限の会話ができるほうがいい、

場面もある。

( 写真 : EOS-7D  EF17ー40ミリズーム )











ヤママユの仲人とは

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[ 宮崎県 三股町 ]

午前中は定期検診で病院。

採血はベテランの看護師だったので安心していたが、

針が入りにくかったのか刺してから途中で針を動かし痛かった。

「あら、新開さんって珍しい性ですね。」

「ウム、、、、、、。」

「ごめんなさい、シビレた?」

「あ、いや少し痛いんですけどオ~。」

注射は上手うんぬんだけでなく、される側の体調とかも関係するようだ。

血管がうまく浮き出るかどうかは日によって違う。

以前、別の病院でなかなか血管が浮き出なくて、看護婦さんに数分間ずっと

腕を叩かれ辛いほど痛くなったことがある。

結局、その看護婦さん諦めて応援を呼んだ。で、別の看護婦さんが来て

かなり苦労してようやく静脈に針をいれたのだが、その痛かったこと!!

それはCTの造影剤注射だったのだが、この注射針は特別太いのである。

しかしながらその後、別の病院で同じ造影剤の注射を再び受けたのだが

そのときはまったく痛くなかった。

痛くなかった理由は、看護婦さんが美人だったというのもあるかもしれないけど。

いやいや、多分そういうことだけではない、と思う。

今日は病院から戻ってすぐ、日南市にオオテントウの観察に出向いた。

約1時間の道のり。

昼食は当地の「おにぎり弁当」(500円)。

「天むす」3ケ入り。

A_008100.JPGタイワンツノアブラムシで兵隊アブラムシの行動について興味深い観察ができた。

さらにこのアブラムシの排泄行動もじつに面白い。写真にするには苦労するが。

日南市から戻る途中、都城市、安久児童館に立ち寄ってみた。

オオミズアオ飼育のことが気になっていたからだ。

すると順調に育っているとのことで、その様子を見ることができて安心した。

安久児童館では昨夜のことヤママユのメスが羽化していた。

そこで網ケースに入れてオスの飛来を待つということにしてみた。

しかし、そうは言ってもうまくオスが来てくれる保証はない。

ところがである。

私がうちに戻り犬の散歩をした直後、庭のクヌギにヤママユのオスが止まっていた。

まるで 「嫁さん募集中!」と言わんばかりに。

さっそく安久児童館のメスの網ケースにオスを入れておくことにした。

さあ、うまく交尾してくれることを祈ろう。


さて、先日、セイタカアワダチソウで見つけた蛹だが、

当初、ヒメアカタテハとしていたが、アカタテハであった。

どうも蛹がヒメアカタテハにしては大きいなあ、とは感じていたのだが

イラクサも周辺にはなかった。であるから、幼虫はかなりの距離を歩いたのだろう。

( EOS-7D  EF-s 60ミリマクロ )