2013年1月アーカイブ


[ 愛媛県 松山市 ]


キャベツの上は暖かくて居心地がいいようだ。数匹のモンシロチョウ幼虫たちが

川の字に横たわっていた。

実家の庭で蛹を見て回れば、蛹化場所によって体色が違う。

3Z5A2007黒色型.JPG黒っぽい場所では、黒色。これはわかり易い。

では緑色の竿ではどうかといえば、これが褐色型。緑色になっていない。

これには理由がある。

3Z5A2015褐色型.JPGじつはこの蛹は竿の下側で蛹化しており、その狭い空間は暗闇であったのだ。しかし、

それ以外にも表面の材質とか他の要因も関係しているかもしれない。

気になって、緑色型を探してみた。植え込みのツバキの葉上なら緑色になるかもしれない

と思い、ずいぶんと探したが、ようやく一匹だけ葉裏の蛹を見つけた。

これが弱いながらも、緑色型であった。

3Z5A2021緑色型.JPG葉裏とはいえ透過光が届くことや乱反射の光も浴びていただろうと、想像する。

つまり葉っぱの緑色が蛹色に少なからず影響を及ぼしたと考えてもいいだろう。

キャベツで育った幼虫はそのほとんどが、キャベツを離れて、例えばわが実家の

庭に移動している。しかし、今日のこと、一匹だけキャベツの葉裏で前蛹となった

個体を見つけた。この幼虫はほぼ間違いなく、緑色型になるはずである。

「緑色型を探せ!」と躍起になってみたが、その成果はわずか、2匹に留まりそうだ。

モンシロチョウの越冬蛹は、そのほとんどが地味な色になってしまうのだ。

幼虫の徘徊する行動癖がそれを導くことになる。




[ 愛媛県 松山市 ]

日の出前に出発して、朝食は延岡市北川の道の駅「はゆま」でとるつもりだった。

宮崎県の高速九州道も伸びたおかげで所要時間がかなり短縮した。

午前8時40分、「はゆま」着。食堂は9時から営業と知りがっかり。

朝飯なんだから、せめて8時にはオープンして欲しいなあ。

20分待つことができない自分もどうかしているが、そこでとなりの物産館で

弁当を買うことにした。

ありました、ありました、美味しそうなのが。

と、弁当の置かれているワゴンに近づこうとしたその瞬間、

土建屋さん二人がズカズカとワゴンにぶつかりそうな勢いで入ってきた。

並んでいた弁当を次々と重ねているのを見て、一個は残してくれるよね、

と淡い期待を抱いたが、無情にも全部(といっても4個しか)抱えていかれた。

ああ~!まさに泣き面に蜂。

時間的には余裕があったのだが、寒い中、車内で食堂がオープンするのを

待つ気がしない。それほど美味しいメニューがあるわけでもない。

そこでひたすら車を運転し、大分県、臼杵市でモスバーガーを久しぶりに食べた。

コーヒーはブラック。バーガーからはみ出た具を全部は回収できないのが悔しい。

フェリー出港まで時間があったので書店に寄ってみたが、

私が読みたかった作家の本は、エッセイ本のみ一冊しか置いてなかった。

書店もいろいろあるが、期待できない店のほうがほとんどだ。

手ぶらで店を出て港へ向かった。

麦焼酎「ほげほっぽ」を買い求めた。「農家のガソリン」とあるのもいい。

と、いうわけで本日から愛媛県、松山市の実家です。

3Z5A1952モンシロチョウ蛹.JPG実家のすぐ南隣の畑にはキャベツ、ブロッコリー、白菜が植わっている。

とくにキャベツはモンシロチョウの食害が凄くて、今も幼虫がたくさんついていた。

「自分で食べる野菜には農薬、使いたくないけんなあ~。

青虫が食べた残りを、食べるんよお~。」

とは、Oさん。私の父親の昔からの親友である。

昨年の暮れに実家の庭ではモンシロチョウの蛹が多かったが、また同じ光景が

再現されていた。

越冬蛹はまだまだこれから増えていくようだ。


来月、2日には岡山県、矢掛町で講演の仕事。岡山県を訪れるのは今回で2度目。

久しぶりに電車で瀬戸内大橋を渡ることになる。










ニホンミツバチ

| | トラックバック(0)
[ 宮崎県 三股町 ]

写真絵本の構成を練る。

昼過ぎあまりにも暖かいので、庭の花壇に出てみた。

黄色い花には数匹のニホンミツバチが来ていた。

10分間だけ撮影した。

3Z5A1896ニホンミツバチ.JPGISO400で、絞りはF5.6。シャッター速度は1/1250。

翅の躍動感が出てないので、NG写真だ。翅の羽ばたきが表現できれば良いのだが、

ISO感度を上げすぎた。

写真のニホンミツバチはおそらく、1キロ先のBさん宅の巣箱から通っていると思う。

巣箱をわが家にも置くという話もいただいていたが、

ウィルス病のためにコロニーが衰退したため、その話も流れてしまった。

今年は日本ミツバチではなく、セイヨウミツバチを飼ってみようか、とは考えている。

( 写真: EOSー5D マークⅢ EF100ミリマクロ IS USM )





鳥と昆虫

| | トラックバック(0)
[ 宮崎県 三股町 ]

都城市の「100満ボルト」という家電店に赴いたのは、

急遽、外付けHDDが必要になったからだ。1TB容量のポータブルタイプを

2台買い求めた。平日の午前中にしては客が多い。

何かセールでもあるのだろうか。

昼食は昨夜の残り物だ。外食は滅多にしない。

美味しいラーメン屋でも見つけたいが、外食が稀ではそれも適わない。

東京と違って、人気の店に行列ができるわけでもないので、

唯一はクチコミで情報を得るくらいしかないだろう。

けれど私はほとんど人付き合いが無いので、普段は会話の世界から

隔絶されている。

まあ、しかし毎日の食事メニューとは、毎日同じメニューであっても飽きない

そんな地味な味わいで満足できるもので通したいものだ。

いや、私はご飯と味噌汁に干し魚、納豆、漬物少々があればそれで事足りる。

それでいいのだが、味噌、干し魚、漬物、などの細目については

毎日のことだから、味にはこだわりたい。これが贅沢の極みではあろうけど。

仕上げの日本茶も、そう、ちょっとはこだわりたい。

珈琲にしろお茶にしろ、大事なのは水である。水に関してうちの井戸水は

贅沢品とも言える。水が美味い!それでいい。

A_000675_1飛翔.JPG
息抜きに庭に出て、力仕事をする。力仕事と言っても、落ち葉かきくらいだ。

体を動かすことで気分転換できる。

私の挙動がジョウビタキを呼び寄せる。私が庭に出て歩くだけで寄ってくるようになった。

もちろん、ただ歩くだけでなく、そこそこ何がしかの音を立てることが必須である。

今日は「エッヘン!オッホン」と大仰に咳き込んだりしながら、歩いてみた。

熊手を取るにも「ガチャン!」とわざと音を立てる。すると、待ってましたとばかり、

「カッカッカ、ヒン、ヒン、ヒン」と声からやって来る。




[ 宮崎県 三股町 ]

一週間前に刈った刈草の一部を片付けた。

畑のすぐ隣でもあったし、気になっていた場所から手をつけた。

刈り草はまだまだ山ほどある。

一輪車で刈草を運んでいると、コロンっと転がり出たのが

モンキアゲハの蛹だった。緑色でとても目立つ。

3Z5A1853モンキアゲハ蛹.JPG「ああ~!蛹だあ~!」わざと大声で発見を告げると、

窓越しに「アゲハチョウ?」と嫁さんが聞き返した。

「この90度に近いそり返り、このシルエットこそは、モンキアゲハなんだよ。」

「大事に取っておいて。」と手渡してから、熊手を使う作業に戻った。

もしもこの蛹が褐色型だったら、見落としていたかもしれない。

どうやらカラスザンショウで育った幼虫が下草のササで蛹化したようだ。

そのササを先週、私が根こそぎ刈ってしまったのである。





[ 宮崎県 三股町 ]

机にむかっての仕事が捗らない。

外は冷たい北風が強いが、窓からまぶしい陽射しが入り、

霧島山の上空はどこまでも青い。

潔く、林に出て落ち葉かきをする。

体を動かせば頭の血の巡りも良くなるかもしれない。

ガサゴソ、熊手を這わせていれば、いつもならジョウビタキが来るはず。

ところがいっこうに来ない。

しばらくして、林の中央付近20メートル先の枝に止まっている小さな姿が見えた。

どうした、なぜ、来ない?

尾羽をプルッ、プルッと震わした直後、ジョウビタキは地面に降り立った。

地面に突っ立ったまま、動かない。そこに、何があるんだい?

ちょこんと、一度だけ獲物をついばんだ。しかしそのあと、じっと地面に留まる。

これは、何かあるに違いない。

熊手を放り出して、ズカズカと、ジョウビタキの元へ歩む。

ジョウビタキは私の姿に警戒して樹上の枝に戻った。

地面にはモグラの掘り進んだ土の盛り上がりだけが続いていた。

なんだよ、モグラじゃないか、と盛り上がった土を蹴っ飛ばしてから、

2メートル身を引いてしゃがんでみた。

するとジョウビタキが私の目の前の地面に再び舞い降りて来た。

これは余程、魅力ある獲物があるんだな!?

私に近寄って来るくらいだから。

3Z5A1617ジョウビタキとモグラ.JPGジョウビタキの佇んでいる地面がモコモコと盛り上がり、その度にジョウビタキの体も

上下する。ちょっと滑稽なシーンだ。

地面直下をモグラが掘り進む。その真上にジョウビタキは陣取っている。

ジョウビタキは足元の地面が動いてもまったく怖がっていない。

なるほど、とようやく、私にも理解ができた。

モグラが堀り進むと、その刺激で地面に飛び出す、クモなど土壌性生物がいるのである。

ジョウビタキはそれらの獲物を狙っていたのだ。

ジョウビタキにとって、モグラそのものには興味ないと思えた。

モグラは姿を現さないので警戒もしていないようだ。モグラが追い出してくれる獲物、

それがジョウビタキの心を捉えていたのである。

2メートル先のジョウビタキは何度か地面をホッピングしながら獲物をついばんでいた。

おお!なるほど、モグラ耕運機のおかげで、猟場になるわけだ。

午後になってから、もう一度林に出てみた。

地面に埋没していた杉枯れ木を掘り出しておいた。この枯れ木にはつまづくことも

よくあるのでずっと処分したく思っていたのだ。

その作業を終えた頃、「ヒン、ヒン、ヒン。カッ、カッ、カッ」というお馴染みの囀りが

寄ってきた。

ハハアア~ン、今度は来たな。

B_000421ワカバグモ捕食.JPG何かを見つけたな、と思った瞬間、枝に舞い戻ったジョウビタキはワカバグモを咥えていた。

よく見つけるもんだなあ、と感心するが、見えない私がどんくさいだけなのだろう。

昆虫写真家などと偉そうなこと言っても、鳥の目には、適わない。

しばらくジョウビタキは私の目の前で狩りを続けていたが、

嫉妬したシロハラの追撃にあった。

B_000229シロハラ.JPGがしかし、強気のシロハラも、私の姿には驚いたようで、林の奥へと飛び去って行った。

今日は、ジョウビタキの貸切りだな。うちの林レストラン。



[ 宮崎県 三股町 ]

一昨日、紹介したツチイナゴのはやにえは、昨日には頭だけ残して

胸部、腹部は食べられていた。これはモズ自身が食ったのだろう、と確信がある。

そして今日の夕方、残っていた頭も消失していた。

はやにえは、絶え間なく利用されている。

一方、今朝のこと、ヌマガエルの真新しいはやにえも見つけた。

3Z5A1546ヌマガエルはやにえ.JPGはやにえを時間を掛けて見ていると、モズの動向がうっすらと想像できる。

鳴き声はよく聞く割にモズと出会う確率は意外と少ない。

それでも、あちこちのはやにえを眺めていると、

忙しく飛び交う彼らの姿が目に浮かぶのである。

「おや、ここには何度も来ているな。」そんな場所にはついつい、立ち寄ってみる。

犬の散歩で歩く谷津田にはこんなものが、立っている。はやにえではなく、

人の仕業だが。

3Z5A1574.JPG
ここの田んぼには、「レンゲ」の種子を撒いたということだ。その看板印。

ビニール袋の裏をめくってみれば、原産国:中国とあった。

レンゲは中国原産の植物ということを改めて知るべきだろう。

日本は中国と深い関係にある。

(写真:EOSー5DマークⅢ EF24-70ミリズームF4L IS  USM )

EF24-70ミリズームF4L IS USMの、おまけ機能マクロではあるが、

これがなかなか侮れない描写力があって、充分、使える。

一昨日、拙著「ぼくは昆虫カメラマン」(岩崎書店)の感想文を書いた方が

賞をとったという連絡を出版社からいただいた。

感想文を書いてくれたのは中3の女子。昆虫というと男の子の専売特許のように

世間では言われるが、それは間違いだと思う。

ともかく私の本を読んでくれて、感想文まで書いてくれたのは嬉しい。

※ 昨日、ヤッコソウにやって来て受粉媒介する昆虫のことを書いたが、その答えは、

スズメバチ。私はまだヤッコソウを見たことがないので、スズメバチも一緒に

観察してみたいものだ。








[ 宮崎県 三股町 ]

予報ははずれ、朝から雨。

宮崎市内に着く頃には止むかと期待したがそれも適わず。

それで宮崎神宮の森を歩くことは断念して、

県立博物館の特別展「すばらしき宮崎の自然」と

「ビーチコーミングの楽しみ、浜辺のたからもの」(玄関ホール)、を観てきた。

展示の全部を丁寧に観ていくと、1時間でも足りません。

ともかく見応えある展示でした。

ビーチコーミングとは聞き慣れないので、「漂流博物学」とかのほうが

私としては好きではあるが、まあ好き嫌いともかく、展示はとても楽しかった。

何度も展示ケースに顔を寄せて、必死に覗き込ました。

もっと展示スペースを広くとってもいいんじゃない!と正直、思いました。

展示ケースの前に砂浜の砂を一畳くらい再現しては、、、、、とか、

勝手に想像しました。それほど、楽しい面白い展示でした。

「すばらしき宮崎の自然」は、植物と鳥の写真パネルで構成されており、

その点数はかなりのものです。会場も広く迷路の中を歩きます。

初めて知ったのだが、ヤッコソウにも虫が来るそうです。

どんな虫が来るか、それがクイズになってました。

私にはその答えがわからなかった。難易度の高いクイズです。

うちに戻って午後4時頃、雨が止み犬の散歩に出てみた。

イヌビワ冬芽にカエルの脚(おそらくヌマガエル)が刺さっていて、しかも新鮮。

IMG_3857カエルの脚.JPG
別の場所で食べ残したものを、ここに突き立てたのではないだろうか。

うっかりすると見落としてしまいそうな早贄ではある。実物は小さいよオ。



[ 宮崎県 三股町 ]

昨夜から雨が降り、今朝は妙に暖かった。

庭の人工池ではずっとヤマアカガエルが鳴いていた。

これだけ暖かいとモズの狩りも収穫が多かっただろうと思えた。

午後4時。犬の散歩に出てはやにえの観察をしてみた。

目をつけていた畑でやはり、ツチイナゴのはやにえが立っていた。

3Z5A1462ツチイナゴ.JPG体に触れてみると、触角を動かす。まだ生きているのだ。

しかしよく見ると後ろ脚が欠けている。おまけに体が少し焦げている。

先日の日曜日、三股町では毎年恒例の「野焼き」が一斉に行われた。

その火からかろうじて逃げたのだろう。この場所のすぐ近くでは焼け死んだツチイナゴを

見ている。焦げた死骸を犬のチョロは食べようとはしなかった。

( 写真: EOSー5D マークⅢ EF24-70ミリ f4 L IS USM )




庭のはやにえ

| | トラックバック(0)
[ 宮崎県 三股町 ]

子ども部屋の窓の外には、ヤシャブシの木が2本、植わっている。

これも入居当時(2007年)は私の胸の高さ程だったが、

今では屋根の雨樋を超えるまでに伸長した。

ナミオトシブミも最初の春にはゆりかご作りを目撃出来たが、その後はまったく見ていない。

さて、そのヤシャブシをふと見上げれば、ヌマガエルが枝に突き刺されていた。

モズのはやにえである。

IMG_3818はやにえ.JPGふと見上げれば、という私の行動はもう長年に渡って身に付いた習癖である。

いつのまにか目線がしかるべき場所へと向いていくのである。

まあ、目線については、普段の生活では用心せねばならない場面も多々ある。


( 写真: EOSキッスデジタルX6i EF100ミリマクロ f2.8 L IS USM )





クヌギ林

| | トラックバック(0)
[ 宮崎県 三股町 ]

うちから歩いて数十秒のクヌギ林。

ここの所有者にはこれまでに数回しか会っていない。

家庭の事情はまだよくわからないが、年に2回程度、手入れにやって来るのは

高齢のおばあちゃんだ。息子さんがいるとか、聞いたが一人暮らしだそうだ。

3Z5A1378クヌギ林.JPGある日、草刈り機のガソリンが無くなったということで、私がガソリンを差し上げたことがある。

すると断る私を制して、私の胸ポケットに千円札を押し込んだ。

さらに翌日、駄菓子を一杯詰めたビニール袋を下げて来た。

「おばあちゃん、困ったときはお互い様ですから、、、。」

と恐縮するも、カッカ、カッカ、と大笑いしながら、何か早口で言ったが、私には解読できな

かった。

2007年の春、このクヌギ林のクヌギは皆、私の背丈ほどだった。

しかし、今はすでに3メートルを越すほどの高さまでに成長している。

( 写真: EOS-5D マークⅢ EF24-70ミリズームF4L IS USM )


今日は午後3時から、林のササ刈り作業を行った。

前から気になっていた箇所である。ササ刈りは通常、のこぎりの手引きで丁寧に

行うが、今日はビーバーを使い早いテンポで刈った。

背負式のビーバーだと、立体的に刈る作業ができる。結構、疲れるし危険でもある。

今もまだ右手のしびれが残っている。




[ 宮崎県 都城市 山之口町 ]

三股町のすぐ北隣が、山之口町である。

国道269号線を走りながらいつも気になっていた、城山。

標高335mの小さな山だが車窓から見る限り頂上まで照葉樹林で覆われている。

これまでその山頂までの道がわからず、足を踏み入れることがなかった。

2万5千分の一地形図を眺めてみると、どうやらルートがあるようだ。

淡島神社なら知っている。そこから今日は少し歩いてみた。

数年前までは無かった「薩摩古道」という標識があちこちに立てられ、

少し道が整備されていることに驚きながら進んでみた。

『薩摩古道」入り口の淡島神社にはスダジイの巨木(樹齢400年とある)がある。

3Z5A1336スダジイ巨木.JPG車が置けるよう整備された河原を進む。そこから先は人が歩けるだけの狭い道になる。

3Z5A1206.JPG薄暗い照葉樹林内を進むとほどなく、レンガ造りのトンネルがあった。

奥行は20メートルほどだが、屈んでようやく歩ける背の低いトンネルだ。

3Z5A1170トンネル1.JPGしかし、このトンネルは脇道。どうやら水を通すトンネルではないだろうか。

先は明るいが入っていく勇気はない。

つい最近の倒木に思われる。でっかいスダジイが道を塞いでいた。ここは思い切り

しゃがんで通り抜ける。気をつけないと背負ったザックを引っ掛けてしまう。

3Z5A1201.JPG「薩摩古道」は古大内川に沿って奥へと続く。渓流を右手に見下ろしながら歩むが、

道は狭い。うっかりすると滑落しそうだ。こういう渓流の河原をイノシシの親子が

歩いているのを見かけることがある。今日も足元から若いイノシシが飛び出したし、

対岸の茂みでガサゴソとイノシシらしい物音がしきりと聞こえてきた。

3Z5A1197薩摩古道1.JPG深く掘り下げられた道を進む。木の根っこの土が洗い流され、むき出しの根元が目の前に

迫る中を歩く。まるで地中探検をしているような気分にもなる。いい感じだ。

3Z5A1216.JPG途中明るい場所もある。ヤマノイモの種子だろう。

3Z5A1203.JPGズンズン進むとやがて広い林道と合流した。

この林道を進むと日豊本線の信号所に出た。ここは複線になっており、上下線が離合する

場所でもある。ここ以外はほとんどが単線である。

3Z5A1270信号所.JPGこの信号所の手前50メートルほど戻った所にもトンネルがあった。

3Z5A1231.JPGトンネルは日豊本線の下をくぐっており、こちらは天井も高く、これでも車が通れる

構造である。真ん中には古大内川が通っているが、ここを跨ぐようにして走行できる仕組み

だ。川が増水したら危険だろうが。

結局、今日は城山山頂ルートそのものには入れなかった。

山頂を仰いでみれば、なんと北側斜面はスギ植林であった。

IMG_3809城山.JPG上写真画面左がご覧のようにスギ植林。つまり269号線から眺めていたのは写真画面

右側の樹林であったのだ。実際、今日歩いて気づいたのは、遠目には鬱蒼とした

照葉樹林のように見えてはいても、あちこちにスギ植林の浸食が入っており、

山の森はズタズタにされていることがよくわかった。少しイヤ、かなりがっかりした。

3Z5A1278スカシダワラ.JPG帰り道、目の前の梢に「透かし俵」があった。

この繭を紡いだ幼虫クスサンは、すぐ傍のクスノキで育ったものと思われる。

照葉樹林の規模は以前から想像していたよりか狭いことがわかったが、

それでもうちから比較的近い場所で、渓流沿いの林などはキノコ類も多く、

昆虫観察にも期待が持てそうだと感じた。

淡島神社に入る道は小型自動車一台がギリギリの道幅だが、

別ルートで林道もある。

ただしこの林道は今盛んにスギ伐採作業が進んでおり、大型トラックが出入りするため

運悪いと離合することができない。作業休止の日曜日なら林道から入れそうだ。

私は平日に入りたいので、こういうときはスーパーカブが活躍する。


( 使用機材:EOSー5DマークⅢ、キッスデジタルXi6、EF17-40ミリズームL、

 EF100ミリマクロL )


一昨日、「このブログは近々、休刊します。」と書いたら、

「あんたのことだから、それは休肝の間違いでは(笑)」と突っ込まれた。

たしかに、それも言えてますが。

雑誌が休刊すると言う場合、たいていは「廃刊」を意味する。

「ひむか昆虫記」は2009年に始めたが、その前身の「昆虫ある記」は

2003年11月からオープンした。つまり合わせれば昨年の11月でブログ更新は

9年間続いたことになる。10年に届かず中途半端かもしれない。


宮崎に移転してから今年の3月でちょうど丸6年ともなる。

宮崎でのブログ更新がほぼ6年を迎え、そろそろ区切りをつけてもいいだろうという

思いが半年くらい前からあった。昨年の11月、「昆虫ある記」も合わせて

9年目を迎えたことからそこを一区切りにして一旦、打ち切ろうとも考えたのだが、

忙しさにかまけてズルズルと続いてしまった。年賀の挨拶では迷いもあって、

続行宣言までしてしまったが、やはりここは正直に撤回したい。

ブログという形でいろいろ昆虫観察を中心に綴ってきたが、

自分でもマンネリ化したことが気になり、もしも続けるとすれば

「新・ひむか昆虫記」という新たなスタイルをとりたい、と思うようになった。

「ひむか昆虫記」は今後、3月一杯までは更新を続け、

宮崎に来てから6周年目を記念して終了としたい。

ここは区切りとして敢えて年度にこだわろうかと思う。



[ 機材 ]

オリンパスのアングルファインダーVA-1は視野角が広く見易い。

一方、キャノンのアングルファインダーCは、まったく見づらい。

そこで、オリンパスのVA-1をEOSに流用する方法を実行した。

VA-1はそのままでも、キャノンEOSキッスX6iなら、ファインダーに取り付けことができるが、

EOSー5DマークⅢ や7Dには付かない。

そこで、少しだけ工作してVA-1をEOS仕様に改造してみた。

Z1176746アングルファインダー.jpg写真左が改造後のオリンパスのVA-1で、右がキャノンのアングルファインダーそのもの。

見易いオリンパスのアングルファインダーがEOSカメラで活躍してくれる。


今年から、というか以前からいろいろ考えることがあって、

年賀ブログには更新を続けることを書いたのではありますが、

このブログ「ひむか昆虫記」は、近々、休刊する予定です。














残骸

| | トラックバック(0)
[ 宮崎県 三股町 ]

午後7時37分の今、スタジオの西側窓を誰かが連続して叩くような音がした。

「え!?誰!」と思ったが、

このところ頻発している桜島噴火による空振であった。

地震とは違うが、爆音とそれに続く振動には夜中でも目が覚めるほど。

ひどいときは、家全体が揺れて地震みたいだ。

100キロ以上離れていても、かなりの空振、噴火音が届くというのはちょっと

不気味ではある。それに、もしかして新燃岳の噴火!?といつも気になる。

3Z5A0837キマダラヒラアシキバチ.JPGうちのすぐ傍のエノキだが。

昨年の春、アケビの熟果を堪能できたその場所でもあるが、エノキの一部の幹は

完全に立ち枯れている。そこに、ヒラアシキバチの産卵♀の残骸があった。

よく見れば、その数が尋常ではない。最初は10個体まで数えてみたが、3mの高さまで

残骸は続いていて、到底数え切れないと諦めた。そんな数がわかったところで何だい!

と腹が立つほど多い。

その中で2個体だけ、体全身の残骸が残っていた。

3Z5A0836.JPG硬い朽木に産卵管を突きたて、産卵を行った後で産卵管が抜けなくなる、とはいかに?

何故?  その理由についての説明を私は聞いたことがないし、推測もできない。

それとも産卵して力尽きて死んでしまう、ということだろうか?

うちの林でクヌギカメムシの卵塊を調べてみれば例年よりか多いことがわかった。

それで気になって、秋にも観察をさぼっていた近辺のフィールドを巡ってみた。

するとなるほど、その場所でも異様に産卵数が多いのであった。

3Z5A0931クヌギカメムシ卵塊群.JPG
クヌギの幹の皺にこれほどの密度で産卵されることは、過去数年間ではなかった。


昨年からさぼっていた草刈作業をするため、混合ガソリンを調合していたら、

すぐそばまでシロハラが近づいて来た。 まっすぐ私に向かってくる。

2メートルまで近寄ってきて、私が振り向くとさすがに立ち止まった。

目を離すとまた近寄ってくる。まるで「だるまさんごっこ」?みたいだ。

私が何かゴソゴソ作業をしていると、シロハラは寄ってくるようになった。

( 写真: EOS-5D マークⅢ EF100ミリマクロ 270EXⅡ )










スレーブストロボ

| | トラックバック(0)
[ 機材 ]

3Z5A0750小型ストロボ.JPG写真左はオリンパスのストロボFL-300R。 右はニコンのSB-30を

スレーブフラッシュコントローラSU-4に装着し、さらに改造クランプの自由雲台に乗せている。

この二つのストロボは小さくて胸ポケットにも入るサイズ。

ガイドナンバーはそれぞれISO100で、20(FL-300R))、16(SB-30)。

E-M5でストロボを使うとき、ボディ側にFL-300Rを、カメラから離してSB-30を構える。

この組み合わせを使い初めたのはつい最近のことである。

2台のストロボの性格はまったく違うので、こうした使い分けをしている。

機材に関心のあるかたは、続きをどうぞ。




[ 宮崎県 三股町 ]

昨夜はずっと雨音がしていたが、それに混じってヤマアカガエルの鳴き声の合唱が

続いていた。

このところ桜島の噴火空振が毎晩ひどかったのだが、アカガエルの鳴き声に

救われたような気もして、気持ち良く安眠できた。

で、さっそく庭の人工池を見てみれば、卵塊が一つだけあった。

Z1146695.jpg今日は北風がとても強く池には次々と落ち葉が舞い込んでくる中、

卵のアップを撮影してみた。卵割がどんどん進行している。

3Z5A0768.JPG(写真上:OM-D E-M5 M.60ミリマクロレンズ 、

 写真下:EOS-5DマークⅢ EF65ミリマクロレンズ ストロボ270EXⅡ )

3年前の写真

| | トラックバック(0)
[ 宮崎県 三股町 ]

3年前の同月同日は雪が降った。

L1134745冬の雑木林.JPG倒木はクヌギであり、間伐をしたあとだった。

三股町の平地で積雪することは珍しいということだった。雪景色は半日で終了したが。

この写真は、オリンパスのマイクロフォーサーズ第一号機のEP-1で撮影したものだ。

レンズは標準ズームのM.14-42ミリズーム。

E-P1はとても気に入ったカメラで、今でこそベローズ超接写撮影専用としているが、

手に馴染むいいカメラだった。このカメラを持ち歩くだけで、風景写真をいろいろと

撮りたくなる、そんな気分にさせてくれるカメラだ。

小さくてもそこそこ重量感がある、そこもいい。コンデジには有り得ない感覚だ。

さて、この冬景色の写真は拙著「うまれたよ!カブトムシ」(岩崎書店)構成・文:

小杉みのり の18-19ページに掲載した。

印刷は凸版印刷株式会社だが、納得のいく発色の出来であったと思う。

疑わしいと思う方は、是非、本書を買い求めてください。近所の図書館になければ

リクエストしてください。

先日、庭の朽木置き場で撮影した、オオハリアリ。

Z1096448調整.jpgオオハリアリのことをネットで調べていると、アリを人工巣で飼育している人が

結構多くて、しかもかなり工夫をしている方のブログもあって、面白かった。

と、いうか随分と勉強になりました。









[ 宮崎県 三股町 ]

今朝早く、犬の散歩に出た。

はやにえ観察のポイントとして、一番に選んだのは我が家の林の中。

昨日、私がしつこく朽ち木崩しをしてコクワガタ幼虫とタマムシの幼虫を割り出した。

その朽ち木場所におそらくモズが来たであろう、と確信があったからだ。

朽ち木を崩しているとその音を聞きつけてジョウビタキがすぐにも飛来したが、

モズも警戒心はたっぷりだが、いづれやって来たはずである。

まあ、モズの狩場を私が提供したようなものだ。

で、その推測は的中した。朽ち木を崩した現場のすぐ脇のエノキ小木の枝に

ヌマガエルの生々しい早贄が立っていた。

3Z5A0602ヌマガエルはやにえ.JPG触ってみると体は柔く、昨日の午後に立てられた、はやにえであろう。

朽ち木のなかから出た獲物ではないが、ここに長くあるいは頻繁にモズがやって来た

証拠が、ヌマガエルのはやにえである。

我が家の林内でヌマガエルはよく見かけ、アマガエルはそれと比べるとはるかに少ない。

このヌマガエル早贄は午後1時すぎには消失していた。おそらくモズが食べたのだろう。

朝一番はとても寒かったが、正午前から陽射しも出て暖かい一日となった。

そのせいで飛翔する昆虫も多く、ジョウビタキの♂もフライキャッチングで

獲物をハンティングすることが多かった。

暖かいため、庭のクロナガアリの巣口も開いていて、盛んにワーカーが出入りしていた。

3Z5A0664.JPG植物の種子を次々と運び込んでいた。まるで、秋の風景だ。

写真はひどい。こういう手抜き写真は使いたくないが、今日はこれしか撮れてない。

モズの早贄については他にも収穫があった。


昨夜から今朝にかけて、昨年からずっと宿題だった室内撮影を行った。

この撮影には準備時間がかなり必要で、むしろ撮影自体は簡単。

スタジオにこもって数時間。

根気の要る作業なので、珍しく嫁さんを呼んでこういう仕事をしているとアピールしておいた。

嫁さんの反応は予想していたが、

「こんなオタクみたいなの、やって面白いの!?○○さんなら好きそうね!」

と呆れた発言だった。

「わああ~!!面白い~!!」などと、私の仕事に共感することは、

決して無い嫁さんである。

それで別にいいのだが、こうして私の仕事現場を説明する時間も必要だと

私は感じている。






モズのはやにえ

| | トラックバック(0)
[ 宮崎県 三股町 ]

夕方の犬の散歩コースは、モズのはやにえ観察を兼ねている。

はやにえをよく立てるポイントは何箇所かあるので、そこを効率よく巡るべく

犬を連れて歩くのである。

一昨日、撮影したヒメクダマキモドキ♂のはやにえは、昨日には消失していた。

おそらくモズが食べたと思う。他の鳥が横取りすることもあるが、確率としては

モズ自身が食べることがはるかに高い。

ヒメクダマキモドキのはやにえは、ネコノチチの枝にあった。

今日はカキの木に立てかけてある竹束で、ツチイナゴのはやにえを見た。

この場所の畑の持ち主はよく知っている元気なおばあちゃんだ。

3Z5A0565はやにえ.JPG
( 写真: EOSー5D マークⅢ シグマ50ミリマクロ )

昨日は無かったので、今日中に立てられたのだろう。ツチイナゴは新鮮で、まだ脚が

ピクピク動いていた。モズは余程満腹してたか、

あるいは、少々腹が減ってはいても、ツチイナゴは後回しにしたかったのかもしれない。

3Z5A0547コナラ.JPG
( 写真: EOS-5D マークⅢ EF17-40ミリズームレンズ )







晴天の下

| | トラックバック(0)
[ 宮崎県 三股町 ]

どこを探しても雲一つ無い晴天。我が家の庭から西側の展望。

3Z5A0483青空.JPG晴天とは気持ちいいものだが、雲がそこそこあったほうが青空が映える。

3Z5A0452畑.JPG毎年、牧草やラッキョウなど畑作が盛んに行われている様子を目にするが、

そこで働いている方は皆、60歳後半から70歳代。私はその方たちのご家族とも面識が

あるが、いづれこの農地を継ぐという世代は皆無である。

つまり、今、元気に働いているおじいちゃん達が引退すれば、へたすると耕作放棄地に

なる可能性もある。

末端ながら、農業の未来に不安を感じずにはいられない。この風景がいつまで持続する

だろうか、などと不安を抱きながら犬の散歩をしていた。

3Z5A0322トビイロケアリ.JPG今日の写真もクヌギ朽ち木の中。トビイロケアリの幼虫部屋である。↑

こんなにいっぱい詰まっている幼虫達にどうやって給餌しているのだろう?

と不思議な気持ちがする。「皆、食べているかい!?」なんて次元をはるかに超えている。

3Z5A0373ヤスデ.JPGヤスデ類もよく見つかる。そのヤスデだが、眼はけっこう可愛いのだ。ええ~1?と

思う方もいるだろうが、ゲジゲジの眼も可愛いのであって、ちゃんと写真にしたいと

挑戦してみた。しかし、そうそう簡単ではない。明るい場所がまず大嫌いなのだ。

ヤスデの顔をしっかり撮影しておきたい。



今日の写真は全て、EOSー5D マークⅢを使用した。

フルサイズカメラを使う理由は風景のため、という前提ではあったが、

キャノンのEFレンズ群を使うということは、昔のフィルム時代のカメラシステムに戻る

ということだ。過去に20年間以上、35ミリ判フィルムカメラを使っていた経験があり

その頃に染み付いた感覚から抜け出すことはできない、ということを改めて知った。

レンズの焦点距離がまさに蘇ったとでも言えよう。

だからAPSサイズとかフォーサーズというフォーマットは私としては特殊な領域に

なるし、もちろんそういう特化したカメラシステムを有効に活かしたいという思いは

何ら変わることがない。デジタルになっても35ミリ判サイズの感覚からどうしても

抜け出せないのである。



朽木の虫

| | トラックバック(0)
[ 宮崎県 三股町 ]

今日、観察した朽木はどれもクヌギである。

腐朽の具合はそれぞれで、手で揉みほぐすことができるほど柔らかく、

絞れば水が滴るようなものから、カラカラで樹皮をはがすのがやっと、

というものまで様々だ。朽木で見つかる昆虫をずいぶんと見ることができたが、

その一部を紹介しよう。

IMG_3709トビムシ1.JPGトビムシの一種。触覚が紫色でじつに渋い。動きが早くて撮影は難しい。

( 写真: EOSー5D マークⅢ  EF65ミリマクロ ↑ )

Z1096495キイロオオシワアリ.jpgキイロオオシワアリだろうか?幼虫部屋である。光を嫌ってすぐにワーカーが幼虫を運び

始めたが、動きは鈍くなんとか撮影できた。倍率が高いので動きが速いと撮影は厳しい。

Z1096503.jpg
すぐ上の写真がリバース改造レンズの最高倍率で、すぐ下の写真が最低倍率。

Z1096577ニジイロゴミムシダマシ.jpg
樹皮の隙間にいた、ニジイロゴミムシダマシの一種↑。

(写真: OM-D E-M5 14-42ミリズームリバース改造レンズ ↑3枚)

フォーサーズカメラ専用のリバース改造マクロレンズは、倍率ではキャノンの65ミリマクロと

同等の最高倍率が出せる。しかし、最低倍率もかなり高く、65ミリマクロのように等倍まで

の引きが撮れない。この倍率変動幅が小さいことが短所であるが、マイクロフォーサーズ

との組み合わせではストロボ2灯のセットを組んでも、はるかに軽量でコンパクトなのは

助かる。

撮影倍率がかなり絞り込まれるので、リバース改造マクロレンズを使うときは、

通常のマクロレンズ(45ミリか60ミリ)も常にポケットに入れておく。マイクロフォーサーズ

レンズはどれも小さいので、ポケットに押し込んでおいても携帯していることを忘れて

しまうほど負担にならない。



先日、窓にぶつかって死んだトラツグミの補足をしておこう。

3Z5A0180_1.JPG今朝のこと居間の南側の窓ガラスに羽毛がこびりついていることに気づいた。

Z1096364トラツグミの羽毛.jpgこの羽毛はトラツグミの脚の付け根にある羽毛。つまりどうやら、トラツグミはまず

南向きのガラス窓にぶつかり、そのあと西向きの窓へもぶつかり、ついに息絶えた、

と推測できる。

死ぬほど強烈に窓ガラスへと激突したわけだが、軽いショックで済む場合もあって、

たしか2007年には縁側で呆然としていたトラツグミを撮影している。

いやしかし、件数は少ないとはいえ、これ以上、鳥の衝突死を見過ごすわけにもいかない。

以前、タテハモドキの眼玉模様を拡大プリントして貼ってみたが効果がなかったので、

ワシ鷹のシルエットを貼るのがいいだろう。

[ 宮崎県 三股町 ]

昨年、紹介したミヤマカラスアゲハ越冬蛹だが。

蛹の内部に透けて見える眼があって、ヒメバチ類の寄生であろうと推測した。

が、しかし、その後観察を続けてみればヒメバチの成長が見られず、

おかしいなあ、と感じてきた。

で、本日、蛹を解剖して寄生の主の確認をしてみた。

3Z5A0186.JPG開いてみて、びっくり!!

アオムシコバチ類だろうか、小さな幼虫がびっしりと詰まっていた。

ヒメバチの眼のように見えていた部分は、ミヤマカラスアゲハの触角の付け根が

茶色に染まっていただけだった。でもそれはなぜだろうか?

( 写真 : EOS-5D マークⅢ  EF100ミリマクロIS USM )

現政権への不満など書いても仕方が無いのだが、

昨夜はラジオのニュースなど聞いていて腹が立ってしまった。

「これから造る原発は、福島とは違うものですから、安全です!!」

なんて、恐ろしい発言が首相の口から出てくるのだから、この先不安で仕方がない。


トラツグミの死

| | トラックバック(0)
[ 宮崎県 三股町 ]

今朝、午前6時の室内温度は2度、だった。寒い。

2007年の3月末に東京から家族4人で引っ越して来た時、

子供たちの開口一番は、「東京より寒いよ!!」であった。

3Z5A0122_1.JPG庭の人工池にも氷が張っていた。

小さな人工池だが、無数のヤゴたちが棲んでいる。 その顔ぶれは、

ヤブヤンマ、オニオヤンマ、クロスジギンヤンマ、オオシオカラトンボ、コシアキトンボなど。

3Z5A0161日の出.JPG外を歩いているうちに指先が痛くなってきた。日の出の陽射しを撮影したあと急いで

家に戻った。ともかく、寒い。これでも南九州なんだが、、、。

昨日、おねっこ祭りの片付けをしている時に年配の方から、昔は車も無い時代で、

飲み会のあと歩いて戻る途中、寝込んで凍死した人がいる、という話を聞いた。

わずか2キロの田舎道である。でも途中で寝込んでしまえば、誰にも気づかれることなく

凍死してもおかしくはない、事情があったのだ。

ところが、今では携帯でもって山岳遭難の救助要請でさえも容易になった。

しかし、ちょっとこれも考えさせられる。携帯でなんとかなるや、という安易な

気持ちがあるとしたら、それは本末転倒であろう。そんなことはないのだろうけど。

少なくとも日常生活の中では携帯電話を排除したい、と、私は思っている。

何もいいことはない、というのが私の持論であり結論です。携帯電話は要らない

という感覚が素直なところです。便利な携帯電話は人の想像力を奪います。

でも日本は経済優先で文化はどうでもいい国なので、想像力などは無視ですね。

よくわかります。ガンバレ!自民党、昔ながらに。

さて、昼食の準備をしていて、ふと西側の窓の外を覗いてみれば、

縁側にトラツグミが横たわっていた。

3Z5A0178.JPGどうやら午前10時~10時45分までの間に窓へぶつかったのではないだろうか。

羽を広げみたが、すでに死後硬直が始まっていて硬い。

触ってみるとまだ体温があるように感じたが、それは羽毛でもって体感気温を感じただけ

かもしれない。

思うところあって、このトラツグミの死骸は冷凍保存しておくことにした。

( 写真:EOSー5D マークⅢ EF17-40ミリズーム  )







おねっこ祭り

| | トラックバック(0)
[ 宮崎県 三股町 ]

昨夜は毎年恒例の「おねっこ祭り」が開催された。

CIMG1926おねっこ会場.JPG田んぼの真ん中が会場。

今年は小学校からテントの枠を借りたので来賓用の天幕設営は短時間で済んだようだ。

私は豚汁(獅子肉)作りの手伝いに配置され、女性陣にただ一人混じって里芋の皮剥きを

ひたすらやっていた。力仕事ではないが、右手が少し痺れた。写真↓は公民館の厨房。

CIMG1920まかない.JPG
(写真上2枚 : EX-ZR300 )

心配していた天候は、夕方から晴れ間が出てきて、綺麗な星空となった。

A_000517.JPG
( 写真: EOSー7D  EF17-40mmF4 L USM )

そして、今朝は会場の後片付けを行った。

この祭りの主催は地区の「俵踊り保存会」であり、準備も片付けも会員で行う。

私も嫁さんも会員なのでできる限り、こういう場には参加するようにしている。


今朝の庭。霧島山を背景にアブラナを撮ってみた。

3Z5A0010ナノハナと霧島山.JPG
(写真:EOS-5D マークⅢ EF70-300mm F4-5.6L IS USM )

いつもの、シロハラ。今日も朽ち木置き場に来ては掘りまくって虫やクモ、ムカデなどを

捕らえていた。大きな朽ち木をくわえて投げ飛ばす力はたいしたものだ。

3Z5A0095シロハラ.JPG
( 写真:EOSー5DマークⅢ EF400mm F5.6L USM )

フルサイズのEOS-6Dが昨年12月に発売されたが、ファインダー視野率が100%でないこと

このクラスで内蔵ストロボが無いこと、などから選択外とした。

フルサイズのカメラはEOS-5Dをこれまで使ってきた。

さすがにカメラとしての操作性は安っぽく感じる。それと動作が全般に遅いこと、

ダストリダクション機能が装備されていないので、画面にゴミの写り込みが多いこと、

モニター画面が見づらいこと、などがマークⅢの新規導入の理由となった。

ずっと気になっていはいたがマークⅡはスルーした。

実際に使ってみると、なかなか操作性もよく、画質もかなりの手応えがある。

マークⅢは、よくできたカメラだと納得がいく。

EOSー5Dはしかし、今後も室内専用として使い続けるカメラではある。






[ 宮崎県 三股町 ]

落ち葉をガサゴソとかき分け餌探しをするのがシロハラ。

どうやら近所の方々は、ツグミとシロハラを区別できていないようで、

世間から見て、シロハラはどちらかと言えばマイナーな冬鳥なのだろう。

しかし、我が家の敷地内では一番目に付く冬鳥である。でっかいしなあ。

ときにはぶつかりそうになるくらい、至近距離を飛んだりする。

「あの鳥、何?」と、今日も嫁さんから質問を受けた。やはり。

庭の片隅で羽繕いするシロハラ。大きさはほぼツグミ大である。姿は地味だ。

B_000043シロハラ羽繕い.JPG
B_000060.JPG
B_000062.JPG主に地面で採餌するシロハラだが、こちらがじっとしていればかなりの距離まで寄ってくる。

今日は私の足元2mまでやって来た。

B_000214.JPGゴックン!!  何を食べたんじゃあ!?  獲物の脚が見えるが。ああ~、すぐに消えた。

シロハラが落ち葉をかき分ける音はよく聞くが、今日はクヌギの朽ち木をガツン

ガツンと、ダイナミックに崩していた。挙句に、カブトムシ幼虫を引っ張り出したのには

驚いた。何度もつついてはいたが、さすがにカブトムシ幼虫は飲み込めない大きさだ。

シロハラが採餌していた一角には、ジョウビタキも頻繁にやって来た。

B_000027クモ捕獲.JPGいきなり捕らえた獲物は、クモの一種。

うまそうなタラバガニ、とでも言えようか。

残念ながら私は蟹料理は好きでない。だから、子供には喜ばれる。

蟹は眺めているだけでいいのである。

( 写真:EOS-7D EF400mm F5.6L USM )

今日使った望遠レンズ400ミリの撮影最短距離は3.5mと長い。

シロハラがどんどん寄ってくるとピントが合わないので、困った。

最下段、ジョウビタキの写真はトリミングしてある。


ジョウビタキ

| | トラックバック(0)
[ 宮崎県 三股町 ]

ジョウビタキの♂が我が家の敷地内に姿を現すようになったのは昨年11月頃から。

シロハラと共にジョウビタキはつかず離れず敷地内のどこかで毎日、

姿を見かける。

山仕事をしていると真っ先に寄ってくるのが、ジョウビタキとシロハラでもある。

B_009902.JPG今朝は林の観察路の落ち葉かきの続きを行った。我が家の林は斜面なので下へ下へと

降ろしていけばいいわけだが、それでも結構労力の要る仕事だ。

一休みしているところへ、さっそくジョウビタキがやって来た。作業する音を聞きつけた

のだろう。逆にジョウビタキを呼びたければ、ガサガサと落ち葉をはけばいいわけだ。

さあて、どんな獲物を見つけるかなと、しばらく様子を眺めていた。

頻繁に地面に降り立っては餌をついばんでいる。どれも小さくて一瞬にして飲み込む。

ようやく獲物の正体がわかったのは、ヒゲジロハサミムシだった。

このサイズだと一気には飲み込めないようだ。

B_009893ヒゲジロハサミムシ.JPGヒゲジロハサミムシはクヌギの朽ち木に潜んでいて、それを私がでんぐり返したせいで

地面に這い出したようだ。このあと数回、ヒゲジロハサミムシを捕らえるシーンを撮影した。

落ち葉の上を這っていたのだろうか、レピの幼虫を捕らえた。一気には飲み込めない。

B_009908ジョウビタキ捕食.JPG等倍ピクセルで調べてみたが、クロヒカゲの中令幼虫かそれともヒメジャノメかコジャノメ

か?という推測しかできない。頭部に小さな一対の角があるのは確かだ。

他に獲物の正体がわかったのはフクログモの一種とムカデの一種くらい。

ジョウビタキの撮影をしている間に、2回、モズの♀がやって来たが私の姿に警戒して

すぐに去ってしまった。ジョウビタキにとっては嬉しいことだったろう。

モズが来るたびに藪の中に逃げ込んでいたのだから。

2時間ばかり、私は林の中に座り込んで岩と化していた。

ジョウビタキにバレバレではあっても、彼が少しは安心して採餌できたはずだ。

じっと動かないこと。カメラを構えるときもじわりと行うこと。

シロハラも10m先で落ち葉を掻き分けていた。

コナラの梢ではこれまで気づか無かった、ウスタビガの空繭を見つけた。

あれ、こんなところに!?

B_009867ウスタビガ繭殻.JPG(写真:EOSー7D  EF70-300mm F4-5.6L IS USM ストロボ430EXⅡ )




[ 宮崎県 三股町 ]

庭で作業をしているといつの間にか頭上の梢にエナガの群れが来ていた。

シジュウカラ、ヤマガラ、コゲラ、も混じっているが一番多くて賑やかなのがエナガ達。

ツリュン、ツリュン、と軽やかな囀りには特徴があって憶え易い。

B_009838エナガ.JPG主にコナラとクヌギで餌を探している時間が長い。潜んでいるクモや昆虫が多いのだろう。

コナラとクヌギの間に挟まれたナナミノキでもよく獲物が採れていたようだ。

混群と一緒になって熱心に餌を探していたのは、サンショウクイだった。

こんなに間近で見るのは初めてだが、サンショウクイの方でも警戒心が薄いように感じた。

B_009805.JPG残念ながらなんとか撮れたカットは日陰だった。

ナナミノキでは何度も獲物を捕らえていたが、首をひねりながら見つけた獲物をフライキャッチ

しては元の枝に戻ることを繰り返す。どんな獲物なのだろうか?と気になる。

エナガとシジュウカラが目の前2メートル以内まで寄ってくることもあった。

エナガもじっとしていることはなく、動きは敏捷のためぶらさがって採餌するポーズなど

エナガらしい姿がどうしても撮り切れない。

できれば獲物の昆虫の姿がよくわかる写真が欲しいが、

エナガの捕らえる獲物は小さくてあっという間に飲み込んでしまう。

B_009829エナガ顔マルチ.jpg嘴が小さいから、大きな獲物をついばむことは苦手なのだろう。

( 写真:EOS-7D  EF70-300ミリズーム )




[ 宮崎県 三股町 ]

あけまして おめでとうございます。

本年もまた「ひむか昆虫記」の更新は続きます。

IMG_2370WEB年賀.JPG私の年賀状の写真の正体がわからない方は、上↑の写真を参考にしてください。

交尾しているウスタビガの左が♀で、右が♂です。

ウスタビガの雌雄は翅型も色も全く違います。


さて、今日は午後から三股町の街中まで歩いてみた。歩いた距離は12キロ程度。

普段なら車で素通りする場所を歩けば、全くの別世界が見えてくるものだ。

小さなことだが新たな発見もある。

今年のお屠蘇は、和歌山県の純米酒「黒牛」。ぬる燗で飲むとちょうど美味しい。

ローストビーフは地味な味だったが私としては美味しかった。

800gというのはいや、けっこうボリュームがある。

あまりソースなどはかけずに食べて欲しいが、嫁さんは味が薄いと言って

生姜の擦りおろしとポン酢をつけていた。まあ、人それぞれだが。