2016年11月アーカイブ


天蚕の繭

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東京都 新宿区

25日から東京に滞在し、今日が最終日。
午前中の打ち合わせを済ませると、あとは宮崎に戻るだけだ。
今回は6日間、隙間無くスケジュールを詰め込んだ。
あと一日、フィールド歩きの時間があったらと思うが、戻って宿題に取りかからないといけない。滞在したぶん、宿題も増える。

来春早々刊行する写真絵本の一冊は、天蚕(ヤママユ)のお話。
ヤママユ701A7782.JPG
写真の繭は、雑木林で見つかった繭。

左は、成虫が無事に羽化したあとで、羽化口が開いている。

右は、手に持つと重みがあり、揺するとカラカラ、乾いた音をたてる。
おそらくコンボウアメバチに寄生されているのだろう。
アメバチが蛹になったころ(ヤママユの蛹の中で)、この繭を開いてみようかと思う。

「ヤママユ観察事典」(偕成社)が、児童書の写真本としては初めての本だったが、私としての思入れは強い。ヤママユは野山に広く棲息しているが、人里の雑木林でも身近に見られる大型の蛾である。その大きく開いた美麗な翅は、怪しい瞳まで具えている。
そして、何より繭は絹糸(天蚕糸)を私たちに恵んでくれる。
魅力たっぷりなヤママユには、心惹かれる。

今回の新刊本の制作にあたって、
「ヤママユ観察事典」を作ったときには果たせなかった、長野県の安曇野市、穂高地区の取材、撮影を、今夏、2回に渡って実現できた。
天蚕の魅力に取り憑かれ、寄り添うようにして暮らす方々や、天蚕糸を紡ぎ織物を織る工芸家の方との出会いでもあった。

「ヤママユ観察事典」は、私なりに精一杯取り組んだと思うが、やり残したことも多く、宿題をたくさん抱えてしまった。一昨年、その宿題の一つ、ヨナグニサンの観察、撮影を少しだけ進めることができた。与那国島はとんでもなく遠い島だったが、今では森や海の様子を時々思い描くことができるようになった。今後も機会を見て最果ての島を訪れることだろう。

また、安曇野の地もかつて私にとっては遠い存在だった。が、今では安曇野の春、夏の光景を思い浮かべながら、次回の訪問時期をいつにしようか、とあれこれ考えている。

そして、一方、私は自分の住む宮崎県三股町の自宅林の整備作業も気にかけている。
多くの昆虫が出入りし、そのなかでもヤママユが毎年、ここで繭を紡いでくれるよう心掛けているのは言うまでもない。林の整備という山仕事はしかし、そうそう容易ではない。時間も必要だ。パソコンに向かっている時間が苦痛に感じることが多いのは、そのためでもある。
「椅子に座っている場合ではないだろう」、という声がいつも頭のなかで聞こえて来る。

さて、そろそろチェックアウトの時刻が近づいてきた。




埼玉県 所沢市

小雨くらいは降るかと覚悟していたが、薄日もときおり射したりして、ちょうどいい具合のフィールド歩きができた。昨夜、池袋のモンベルで買った手袋も出番がなかった。

落ち葉の黄葉はアオハダ。

狭山IMG_4667.jpg
ガマズミの赤い実。
ガマズミ701A7574.jpg
狙い通りに出て来た、アカシマサシガメ。
アカシマサシガメ701A7635.jpg
シラカシ葉上では、ツヤアオカメムシ。
ツヤアオカメムシ701A7604.jpg
今日、フィールド歩きにお付き合いいただいたメンバーと記念撮影。
IMG_4664.jpg
午後4時過ぎになって小雨になったが、遅めのランチをとりながら談笑しているときだった。

ヨモギハエボシフシ

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三股町 田上

ヨモギハムシの姿をよく見かけるようになったが、ヨモギではもう一つ目立つものがある。

これは、虫のしわざ。
 触ってみると、けっこう硬い。
ヨモギハエボシフシIMG_6162.JPG起き上がり小法師のような虫コブの名前は、ヨモギハエボシフシ。

ヨモギハエボシフシの名前は、ヨモギの葉にできる、烏帽子型の虫コブ、の意を現す。

写真のような鮮やかなイチゴ色から、淡い桃色、薄い緑色と色合いも様々だ。

虫コブの表面全体には白い毛が生えている。その産毛のようなものは、ヨモギの葉裏を覆う白い毛を借りてきたのではないか、と思わせる。
虫コブは葉脈上にできており、適当に並んでいるのではない。

年に数回、この虫コブが成長するが、今の時期、もうしばらくすると、烏帽子の頂部から蛹が体を現し、ヨモギエボシタマバエが羽化することもある。

ヨモギハエボシタマバエの成虫の写真は、拙著、「むしこぶ みつけた」ポプラ社、と

「虫のしわざ観察ガイド」(文一総合出版)に、掲載されています。

今日から東京。今朝は室温で6℃だった。
東京は宮崎よりさらに気温が低いようだ。


カメムシの本の紹介

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宮崎県の陸生カメムシ.JPG
掲載種数452種、しかも生態写真で構成された、カメムシ本です。
A4の大型判型でずっしりと重みもあります。
誌面が大きくゆとりのあるレイアウトで見易いです。
まさにカメムシの豪華本、とも言えます。

著者の小松孝寛さんは、宮崎昆虫同会の会員で、私も会の活動のなかでお知り合いになりました。小松さんは、蝶を撮影なさっていてこれまでに写真本も出されています。ある日、小松さんから「カメムシを撮っています」と聞いたときは、ちょっとびっくりしました。カメムシに興味を抱く方が宮崎にもいらっしゃるのだ、という驚きでした。世間一般、お仲間は希少ですから。

それから数年後にこうして県内のカメムシのほとんどを網羅されたカメムシ写真本を刊行されました。

 本書は「宮日文化情報センター」、で購入できるようです。


風景写真

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鹿児島県 曽於市

気持ちよく晴れたので、気になっているフィールドに出掛けた。
山積したデスクワークもあるのだけど、、、、、。

昼食は弁当を拵えた。

弁当PB220006.jpgコンビニ弁当はできるけ避けたい。ゴミも一杯出るしね。
写真の弁当箱は、30年近く使っている。今どき、こんな金属留めのタイプはないだろう。

弁当PB220004.jpgタブノキかな。大きい。
財部IMG_6003.JPG
財部IMG_6019.JPG渓流沿いに歩いてみた。

財部IMG_6038.JPG
財部IMG_6108.JPG
アカメガシワの幼木も黄葉。
スダジイの立ち枯れにキノコが並んでいた。もう終わりかけ。種名はわからない。
まだ元気な傘には、ショウジョウバエ類がたかっていた。
サルオガセが、輝いていた。
財部IMG_6083.JPG財部IMG_6075.JPG財部IMG_6135.JPG
カメラを携えていると、紅葉の鑑賞と撮影に来た人、と思われるようで、今日はお二人の方から、話し掛けられた。私もお仲間になって、にこやかに語る。しかし、心のなかでは「紅葉はまあ、どうでもいいのだけど、、、」とつぶやいていた。

去年だったか、風景撮影をされているカメラマンの方から、その方が出会ったある虫のことを尋ねられた。聞いているうちにそれが、オオミズアオであると判った。カメラマンの方は、蛾なのか蝶なのか判らないが水色の綺麗な姿だったとおっしゃる。それでオオミズアオのことを説明してみたら、その方は「名前などはどうでもいいんです。蛾か蝶かわかればそれでいいんです」とおっしゃって終わりになった。

興味を持ちたくない、と遮断するのもありか、と。風景にはぞっこんだが、虫などはどうでもいいという、ことらしい。というか、できればのめりこみたくない世界と決められているのかもしれない。


ヨモギハムシ

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三股町 田上

谷津田の畦道では、ヨモギハムシの姿をよく見かけるようになった。

ヨモギハムシPB210020_1.JPG♀のお腹はでっぷりと肥えている。産卵が近いのだろう。

♀の後脚が幽霊になってしまったが、これは深度合成撮影をしたため。撮影中に脚を動かしたのだ。


  (OLYMPUS TG-4 )


霧の朝

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三股町 田上

霧の濃い朝だった。

コガネグモ幼体IMG_5957.JPGコガネグモ♀幼体の網糸が白く光っていた。

ヒメアアカネIMG_5980.JPGヒメアカネの翅も水滴で覆われていた。

キアゲハ幼虫IMG_5959.JPGシラネセンキュウのキアゲハ幼虫、ようやく熟令となる。

サツマイモの花

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三股町 田上


サツマイモIMG_5942.JPG 私 「トイレの一輪挿しの花、どこにあったの?  下の畑?」

嫁さん 「 Yさんちの前の道路。畑からはみ出て、咲いていたよ」

サツマイモの花はそういえば、これまで見た記憶がないと思う。
雨が強くなる前にと、さっそく撮影に出掛けてみた。
うちから400メートルほど先だけど。

なるほど、歩道に這いつくばるようにしてアサガオそっくりの花が咲いていた。しかしよほど気をつけてないと、葉陰に隠れていて、見落としてしまいそうだ。
サツマイモIMG_5912.JPGサツマイモはヒルガオ科。葉っぱの形も、アサガオにそっくりだ。

サツマイモIMG_5926.JPGアサガオもサツマイモも、同じサツマイモ属 Ipomoea  だ。

三股町 田上

夜は獲物探しに出掛けるようだ。
どんな獲物にありつけているのか、見てみたいものだ。

夜の狩りを終えて戻ってから、昨日とは少し離れた位置に新しい部屋を拵え引っ越ししていた。

ビニールハウスIMG_0654.JPG今日のお家は、大きく半円形に切り取った部分を折り重ねていた。
彼らは大アゴをハサミのごとく器用に使い、なおかつ糸も吐いて、縫製の達人いや達虫なのだ。
よく見ると、切り抜き痕が漫画の台詞の吹き出し型になっているが、円を描いて切るうちに、角度を誤ったのだろう。途中で引き返して修正している。
コロギス類は見事な切断作業を行なうが、しばしば、目測?を誤ることもある。
弘法も筆の誤り、ということだろう。

このハネナシコロギスにとって、私が放置したビニール袋が、空間に展開した複数の葉っぱの集合体に写っているのではないだろうか。

ビニール袋を使った営巣実験をやってみようと、ずっと以前に思ったこともあるが、ハネナシコロギスの方が先を越してしまった。

「ほら、こうするんだよ!」という声が聞こえたような、、、、。


三股町 田上

数日前、カゴに入れてあったビニール袋にハネナシコロギス幼虫が入っていた。
場所は飼育部屋で、ここは屋外に開放されている。
様々な虫たちが出入りしており、ときにはジョウビタキがやって来ることもある。

自然下では葉っぱを合わせたり、切って折り曲げたりして、葉っぱハウスの中に潜むという習性が、コロギス類の特徴である。

しかし、どうやら巣材としてビニール袋も気に入ったようだ。
巣材の選択条件は、材の厚さ、硬さ加減などが決め手になるのかもしれない。

これは面白い撮影しておこうと思いつつ、他の仕事に引っ張られてつい忘れてしまった。
次の日にビニール袋を覗いてみたが、幼虫の姿は無かった。

「なんだ、一夜限りの宿だったか、残念!」と、ガッカリ。

しかし、さらに数日後、再び幼虫が戻っていた。


ハネナシコロギス701A7244.JPGビニール袋は洗ったあと、吊りカゴの中で乾かしていたもので、取り入れるのをうっかり忘れていた。
まさかそのビニール袋に営巣するとはなあ〜、予想だにしなかった。

ビニールの端に切れ込みがあるが、これはハネナシコロギス幼虫が噛み切ったのだと思う。


外から丸見えだけれど、体を優しく包み込んでくれる場所が大事なのかもしれない。

三股町 田上

冬用ズボンを、今日は夏ズボンに履き替えたほど、日中は暖かかった。

昨日、蛹化したツマグロヒョウモン。体がしっかりした。

ツマグロヒョウモン蛹701A7247.JPG蛹越冬ではないので、いづれ年内に羽化するはずだ。

3月の早い頃に成虫が姿を現すこともあり、どうやら成虫で越冬していることもあるような気がする。
今日もツマグロヒョウモンが飛んでいた。

夕方にはねぐらにつく。


ツマグロヒョウモンIMG_4468.JPG



シイタケ、豊作

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三股町 田上

午後から雨になった。
ツマグロヒョウモン前蛹は雨になる前に無事、蛹化を終えていた。

ヒメアカネも休止中。

ヒメアカネPB140005.jpgシイタケはこの通り。
シイタケPB140001.jpg焼いて良し、煮て良し、蒸して、良し!

ホダ木は3年前の12月に伐採した、クヌギ。
太くて重いので、できるだけ短く切って、伐採現場のすぐ傍に並べた。
ホダ木が太いぶん、シイタケの収穫も数回、楽しめる。






シイタケ、ふたたび

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三股町 田上

ときおり陽射しもあり、気温は高め。出窓の温度計は31℃までに上がっていた。
ツマグロヒョウモン、キタテハ、アカタテハ、スジグロシロチョウ、モンシロチョウ、ベニシジミ、と蝶の姿も多かった。


シイタケの成長は早い。

シイタケPB130001_1.jpg明日あたりから収穫ができそうだ。

玄関前の草むらに、ツマグロヒョウモンの前蛹がぶら下がっていた。

ツマグロヒョウモン前蛹PB130062.jpgサネカズラの実も、我が家の林のなかで大きくなっていた。
サネカズラPB130011_1.jpg





宮崎市 宮崎神宮

朝の犬の散歩で、シラネセンキュウで育っているキアゲハ幼虫を覗いておいた。4令になっているが成長が遅い。霜が降りたりしたらツラいだろうなあ。
我が家や谷津田は杉山に阻まれて、朝日が届くのが遅れる。遠目に見える都城市方面は、とっくに明るくなっている。

チカラシバIMG_5539.jpg
チカラシバの花穂が夜露で白く輝いていた。


今日は午後から、宮崎昆虫調査研究会の大会で講演を行った。
場所は宮崎市内の県立博物館で、宮崎神宮の森の中にある。

少し早めに着いたので、ケンポナシやオガタマノキのある、民家園に入ってみた。
ムラサキツバメがあちこちで日光浴をしていたり、新鮮なナガサキアゲハ♂が飛んで来て、びっくりした。ケンポナシはたくさん実を着けていた。

講演の演目は「虫のしわざ観察」。1時間の中で、少し内容を盛り込み過ぎたと感じた。
ヨナグニサンの撮影記も入れたので、ヨナグニサンの繭殻とシンジュサン、ヤママユ、ウスタビガの繭も持参して見てもらった。

夜の懇親会まで時間潰しに、平和台公園に行ってみたが、タイワンクツワムシが多数、賑やかに鳴いていた。



三股町 田上

昨夜、宮崎空港に着いたときには、小雨が降っていた。ちょうどいいお湿りだと思い、ふとシイタケのことが気になった。夕方、犬の散歩に出るとき黒寒冷紗をめくってみれば、なるほどシイタケの子らが並んでいた。

シイタケIMG_5855.JPGざっと見渡しただけでも、食べ切れないほどの数だ。

谷津田では、ベニシジミが日光浴をしていた。

ベニシジミIMG_5861.JPGスジグロシロチョウ2頭も花に来ていた。しかし、日陰に入ると冷える。

庭のイヌザンショウで育っていたカラスアゲハが、本日、夜に蛹化した。
ユズでずっと居座っていたナガサキアゲハの終令幼虫2頭も、そのままユズの梢で蛹化していた。




さなぎ

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三股町 田上

留守にしている間に、ヤマトシジミとキアゲハが、蛹化していた。

ヤマトシジミの蛹。
ヤマトシジミ蛹PB100017.jpg
シラネセンキュウで育った、キアゲハの蛹。
キアゲハ蛹PB100025.jpg
キアゲハ蛹PB100023.jpg
同じ条件と思われるが、蛹色は褐色と緑色に分かれた。
念願の緑色蛹を見ることができたが、しかし、蛹色の決定因子はどうなっているのだろうか?

(写真:OLYMPUS TG-4)

宮城県 仙台市

風が強く一段と冷え込んだが、午前中には晴れ間が出た。
IMG_5779.jpg
林床に見慣れない腐生植物が立ち並んでいた。
アキノギンリョウソウIMG_5782.jpg
アキノギンリョウソウの枯れ姿で、裂果をつけている。高さは20センチ前後。落ち葉に紛れて、うっかりすると蹴っ飛ばしてしまいそうだった。

例年よりみちのくの紅葉は遅れ気味だそうだ。
IMG_5810.jpg


みちのく昆虫撮影

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宮城県 仙台市

昨日から、仙台に滞在。

ナシカメムシの卵は、特定の木に集中的に生み付けられる。
ナシカメムシPB080014.jpg
ちょうどふ化期の真っ最中。
ナシカメムシPB080076.jpg
ナシカメムシ初令幼虫の最初の餌は、母虫が用意してくれたゼリー。

エノキではオオムラサキの幼虫がまだいた。
オオムラサキPB080127.jpg
今回、フィールドを案内していただいた、中瀬さん(左)と。
IMG_5686.jpg


目玉模様

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三股町 田上

タテハモドキ秋型が、3頭、一カ所で戯れるように舞っていて、そのうちシラネセンキョウの花で吸蜜したり、日光浴していた。


タテハモドキ701A7033.JPG
タテハモドキ701A7047.JPG



三股町 田上

先月紹介した、2頭のオオカマキリ♀

右上にいたG子が翅を広げて威嚇しながら、K子へと突進したあと、
そのまま激しい闘争になるかと思いきや、じつは、

G子は数歩進んだ次の瞬間、クルリと反転してK子から遠ざかる方向へと駆けるように逃走したのであった。一触即発の緊張感も一気に解け、 K子は呆然と踏みとどまっているだけ、G子を追いかけることもしなかった。

その後、一旦は両者とも家壁から姿を消していたが、二日前から再びほぼ元の場所に戻ってきた。
しかし、お互いに対峙することもなく、一日中、同じ場所にボ〜ッと佇んでいるだけ。

ところが、今日の午後4時過ぎ。
K子が出窓の下側で、産卵を始めた。

オオカマキリ産卵701A6903.JPG一触即発のあの日、K子のお腹はさほど膨らんではおらず、したがってG子に狙いを定めたのは、空腹によるものだろうと、私は想像した。G子のほうがいつでも産卵できるのではないか、と思えるほどお腹がパンパンに膨らんでいた。産卵の順番としては、G子が先になるだろうと踏んでいたのだが、結果は逆転した。

G子はこの産卵場所から60センチほど斜め下の家壁にじっと休んでいた。
G子の産卵はいつになるだろう?

オオカマキリ701A7006.JPG
オオカマキリ産卵IMG_4402.JPG



三股町 田上

ニオイというのは、感じ方にも個人差があって、いいニオイ、不快なニオイ、の判別をつけるのが難しく、真逆の評価に別れることも、しばしば。

こんなことは日常生活のなかで、誰もが経験的に知っていることなのだが、
こと、カメムシ臭については、偏見といってもいい現象が巷に溢れており、ニオイをろくに嗅いだこともないのに、「カメムシって、くさいから大嫌い」と切り捨てられることが多い。


オオホシカメムシ701A6823.JPG私はカメムシのニオイを小学3年生のときに体験し、その不思議な香りが強烈な印象として残った。
けっして嫌な、不快なニオイではなかった。
私はそういう嗅覚に生まれついたのかもしれない。

当時、昆虫少年ではなかったけれど、カメムシを嫌う理由など有り得なかった。

虫屋と自称する方々にも、カメムシ嫌いは多いようだ。

もちろん、だからといって、多くの人にカメムシを好きになって欲しい、とも思っていない。
嫌いなのは、その分ちょっと損しているよな、と思うだけだ。

写真は、オオホシカメムシ。アカメガシワの実に群れている。秋には白い家壁などに集合することもあり、大勢群れることでも嫌われる。





秋の散歩

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三股町 田上

いつもの散歩コース。

ヒメアカネ♂。 もう動きません。午後4時40分。

ヒメアカネIMG_5495.JPGキアゲハ、3令幼虫。脱皮が近いかな。午前8時30分。
キアゲハ3令IMG_5455.JPGススキ。 日没前。午後4時50分。
ススキIMG_5504.JPG
     (写真:EOS-M3  EF-Mマクロ28ミリ、EF-M55-200ミリ )

三股町 田上

この時期に野外で羽化したとは思えない。ピカピカの新鮮な姿。
おそらく先日、飼育羽化して飛び立った、アオスジアゲハではないかと思う。

ここは我が家の北側、約7メートルの位置。
アオスジアゲハ701A6749.JPGシラネセンキュウでさかんに吸蜜をしていた。元気な姿を見れたが、しかし、もはや番相手と巡り会えることはないだろう。

ここの花園には他にアカタテハとイシガケチョウ、ベニイカリモンガ が、来ていた。

イシガケチョウ701A6774.JPGベニイカリモンガは、近寄ると花から飛び立ってしまった。

ベニイカリモンガ701A6769.JPG




三股町 田上

「うちの林の下のほうに、白い花が一杯咲いているでしょ。あれ、庭に植えたいんだけど、なんて花?」
そう嫁さんに聞かれて、

「ああ、知らなかったの? あれは、スイカズラだよ」

4年前の会話をふと思い出した。
今ではずいぶんと蔓が元気に繁殖し、毎年、たくさんの花を咲かせるようになった。
移植してすぐのこと、うっかり私が草刈り機で刈ってしまい、えらく叱られたこともあった。

さて、そのスイカズラでは、イチモンジチョウのちいちゃな幼虫たちの姿が目につく。
ちっちゃいので矢印つけてます。
必ず先端に頭を向けている。どうやら、先祖代々、そういう決まりがあるらしい。

イチモンジチョウ幼虫巣2.jpgこちらはもう、越冬巣を拵えています。 赤い矢印先。
イチモンジチョウ越冬巣.jpg青い矢印は、少し前まで住んでたところ。

なるほど、今は青々としているけれど、いづれこの越冬巣は萎れて枯れ姿になるんだね。その処理はこれからかな?

地上に貼り付くように繁茂するカタバミだから、ヤマトシジミの幼虫探しはシンドイけれど、
今日はちょうど目線の高さに生えていたカタバミで幼虫を発見。
食事中だった。
ヤマトシジミ幼虫.jpgもう終令(4令)だ。すると年内に羽化するはずだよね。久しぶりに蛹を撮影しておきたいので、回収して飼育することにした。寄生を受けていないといいのだが。

イモムシはイモムシだけど、どれもちっちゃな、イモムシちん。
一体どこにいるんだい?どれだい?という世界だな。