| 山形の4日間(その2、ヒメシジミ) 2005/06/08(その2) | | 曇天のなか小国町のとある河原に車を止めた。永幡さんがここにはヒメシジミが多数、発生するという。幼虫はヨモギを食べるというので、食痕や巣を探してみたがいっこうに幼虫は見つからない。そこで蛹を探してみようということになった。しばらくすると永幡さんが石ころの下から蛹や前蛹を見つけてくれた(写真上、ヒメシジミ蛹を撮影する永幡さん)。 草むらに埋もれるようにしてころがっている石の下には大抵トビイロケアリの巣があって、ヒメシジミの幼虫はこのアリと密接に関係をもっていることは疑いない。アリは前蛹や幼虫の周りに必ずつきまとっている。アリは幼虫のお尻近くにある分泌腺に惹かれて集まる。そしてときおりその分泌腺に口をそえて熱心に何かを嘗めとっているようだ(写真中、下/アリは前蛹にも執拗にまとわりつく。) しかし面白いことに、分泌腺のわきにある一対の穴からは白い突起が出たり引っ込んだりすることがある。そうするとたちまちアリたちは興奮して駆け回るのである。この現象の意味が何度見ていてもよくわからない。ムラサキシジミやムラサキツバメの幼虫でも同じようなことを観察したことがあり、その光景は何とも不思議である。
(6/4から6/7までの山形滞在記) | |