| 松山市滞在5日目。 朝から風が強く、チョウの撮影はほとんどできない。猛烈な西風は午後になってもいっこうに弱まることがない。 そこで近所の正友神社(写真上)で「アオスジアゲハ」の越冬蛹を探してみた。蛹はクスノキ、ヤブニッケイ、ツバキなどの葉裏や神社の建物などを見ていけば簡単に見つけることができる(写真中、矢印先が死蛹の一つ))。既に死んでいる蛹は次々と見つかり、その数20頭前後に及んだ。
どうしても生きた美しい蛹を見つけたい!粘ること30分ほどでようやくクスノキのひこばえから1頭、発見(写真下)。
この緑色に透けた蛹がこのまま無事羽化できるという100%の保証はない。しかし外見上からではいかなる寄生も受けている様子はない。 ずっと以前、松山の蝶研究家の方が、クスノキなど幼虫の食樹で見つかる越冬蛹は寄生率が高く、建物など食樹から少し離れた場所では比較的寄生率が低いという文章を残されている。 29年も前、私もそのことを実感できる体験を何回か得ている。 ところが本日、神社境内で蛹探しをした観察結果では全ての場所において寄生率が極めて高かったとしか言い様が無い。アオスジアゲハの冬越しにおける生存率そのものが、かなり厳しいような気がする。
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