| 昨年の夏、ベランダに設置した竹筒に育房巣を作ったのが「オオフタオビドロバチ」だ。 当ホームページ/ギャラリーにも獲物の芋虫を運び込む写真が掲載してある。竹筒の奥から順次獲物と卵を詰め込み、各部屋を泥壁で閉ざしていた(写真上:泥粘土を運び込むメス親)。
さて、ようやく本日、その竹筒の中を覗いてみることにした(写真中:竹筒の断面)。 一つは写真のように3匹の前蛹が納まっていた。彼らは夏に孵化したあと獲物を食べ尽し成長を遂げると、そのまま蛹になる手前の前蛹というステージで冬を越したのである。このあとやがて繭を作って蛹となる。 面白いことに筒の最奥にはメス(写真下:メス前蛹)、手前の入り口側にはオスという具合に産み分けているという。今回の場合、真ん中の部屋にはまるで未熟児のような小さな前蛹が入っていた。こやつの性別はどちらなのだろう?(まさか、オカマではあるまい!?) また入り口は二重の泥壁で閉ざされ(写真では外側の壁は崩れてしまった)、壁の内側には空き部屋が必ず設えてあるのも芸が細かい。
これまた大きな幼虫だが、大雑把に言えばこれも蜂の子だ。こんがり炙って酒の肴にするとけっこういける、だろうか? 試してみたい気持ちもあるのだが、このオオフタオビドロバチも年々減少しているという。ここは我慢して今年の巣造りの様子をまた見てみようと思う。
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