| | エリマキアブ幼虫の獲物とはやにえ 2003/12/19 | | 今日は暖かい。マンション裏のキボシカミキリものんびり梢でくつろいでいるようだ。今日は2頭いたが、個体識別できたものは全部で4頭いるはずである。他の2頭のキボシカミキリを探していると、ヤマグワの枝にモズのはやにえが刺さっていた(写真上)。コバネイナゴであろうか。触れてみるとまだ柔らかく、昨日か今朝あたりに立てられたのではないかと思う。しかし、キボシカミキリは大丈夫であろうか?モズはすぐ近くにもよく来ているようだ。
中里の林に再びアカネズミの死体を覗きに行き、その帰り道。エノキの枝に巻き付いていたエリマキアブ幼虫が、獲物をくわえているのを発見した(写真中)。ユスリカかなにか、その類いの昆虫だが、腹部はほとんどひしゃげている。獲物の同定をしたいので幼虫には申し訳ないが、ピンセットで獲物をそっと摘み採った。エリマキアブ幼虫は小さいアブラムシの場合では体まるごと食べてしまうこともあるが、大抵は体液だけを吸血することの方が多い。獲物の体の外側、キチン質の固い部分は捨てるのである。獲物の調達が成長に必要なだけ間に合えば、さっさと落ち葉の下にでも移動して蛹になるのであろうが、エノキはすっかり葉を落としているので、獲物にありつける頻度は低いと思う。しかし、こうしてばったり食事中のところに出会すこともあるのだから、寂しくなった林もけっこう様々な昆虫や生き物がうごめいている証し、とも言えるだろう。
写真下は、中里の雑木林。画面右の林床には春、カタクリが群生して花を咲かす。アカネズミの死体を見つけたのは写真手前近くの歩道である。
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