| ウスタビガ幼虫の失敗作とは 2007/01/18(その1) | |  | | | エノキの梢にぶら下がっていたウスタビガの繭殻を持ち帰ってみた。 繭の大きさからして、この繭から旅立っていった成虫はオスだろうと推測できる。
さて、何気なく繭の底にある水抜き穴を見てみれば、まるでイノシシの鼻か!?と思わせるような二つ穴となっていた。通常は一つ穴である。
ウスタビガの繭を、「ヤマカマス」とも呼ぶけれど、さてこのヤマカマスの水抜き穴の内側には、非常に巧妙な仕掛けがある。そのことは、すでに拙著や雑誌などでも何度も書いてきたし、当「ある記」でも以前に触れている。 今日はその巧妙な仕組みについては割愛する。が、そもそもヤマカマスの形状をきちんと最後まで仕上げる幼虫の巧みな技には、何度見ても驚くばかり。 だからこそ、最後の最後で、少しばかりの失敗があっても、それはもう当然のこととして許されることであろうと思う。ちょっとした誤算がイモムシの繭作りのなかにも紛れ込んだようだ。
(E-500 35ミリマクロ+1.4倍テレコン)
『昆虫ある記』武蔵野編の終焉にあたりーその1
かねがね、『昆虫ある記』のバックナンバーを見るのがたいへん!という声があり、私自身も過去に遡って読み返すときは苦労している。 じつは、何も意地悪でそうなっているのではなく、私自身では当ホームページの構造を組み替えたりするなど、いろいろといじることができない、というのが最大の理由である。
つまり私はホームページのソフトに関しては全くの素人であり、リンク貼りの追加すらできない。そこで、これから少しはホームページソフトについて勉強し、自らの手で改善していかねば、と思っている。本来、このような作業には気が向かない質であったが、そうも言っておれないだろうと考え直しているところである。
さてさて先日、昆虫好きの人が目指す職業について、「昆虫写真家」というような稼業をめざすよりか、もっと現実的な、例えば昆虫園のような施設でのインストラクターなどを目指す道の方が、より現実的と書いた。
すると、その発言は、「昆虫写真家」を目指している若者に対して、あまりに厳しい発言ではないか、という感触で受け止められた方もいらっしゃったようだ。 そこで、もう少し補足的にお話しておく必要があるようにも感じている。
そもそも、この頃は、「昆虫写真家」という肩書きそのものが絶滅に瀕している。肩書きなんぞは、どうでも良いではないか、と言えばそれまでだが、業界で消滅しつつある「昆虫写真家」という看板は、今後、どうなっていくのであろうか? 小学生や中学生という子供達の中で、非常に少ないとは言え、「昆虫写真家」に憧れる子たちも確実におるのであり、その子達にどういう言葉を掛ければ良いだろうか? もはや化石になろうとしている私ではあるが、少しは発言しなければ、「昆虫写真」とほざいて稼いでいる(だが収入については期待するなかれ!若者たちよ。好きなことを仕事にできるというのは凄いことなんぞ!)私が、自分の職業案内できなくては、それもまた無責任かもしれんぞなもし!
その2、に続く!!
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