| クヌギの朽ち木内から6匹のウジ虫が見つかった(写真上)。 腐食が進んで、朽ち木の中はスポンジのように柔らかい。そこがさらにポロポロの細かい粉状になっていて、その粉のなかに埋もれるようにしてウジ虫が潜んでいた。体長は大きいもので2センチ程度。 葛餅のような透明感のある体は、歩くとき前後に伸縮する。このとき体に埋もれるようにして隠れていた黒い頭部(写真中)がせり出してきて、朽ち木に噛み付いて足場を確保する。しっかり噛み付いてからおもむろに長い体を前に引っ張るようにして前進する。
幼虫のおしりには、なにやら顔のような紋様が見える。これも回りの肉塊がせり上がってくるとその中に埋もれて隠れてしまう。一対の茶色い眼のようなものは気門らしい。
これまでにも本種の幼虫は幾度か見かけたことがあるが、撮影したことがなかった。しかし、学研の「日本産幼虫図鑑」には本種の記載があって、幼虫の正体がわかったので、あらためて撮影してみる気になった。 今後、蛹になって羽化する日が楽しみだ。
(Nikon D200 マイクロニッコール105ミリ/45ミリ+中間リング)
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