|  | | | このごろの雑木林を歩けば、どこを見ても小さな芋虫だらけだ。 芋虫の嫌いな人にとって林は、まさに生き地獄となる。その芋虫のほとんどがいわゆる尺取り虫。特にコナラ、クヌギの若葉に多く、糸で綴ったりして隠れているものも多い。 ときおり目の前に糸でぶらりと垂れてくる芋虫もいる。つつーっとレスキュー隊員のごとく、あるいはスパイダーマンのごとく、糸を手繰って見事な空中技?だ。これも芋虫嫌いの方を恐怖のドン底へと突き落とす。さて、本日の写真はキリガ類の若い幼虫だろうか。肝心の糸が写り込んでいないので、この写真は失敗例だが、写真の題目の表現を変えれば救われるかもしれなかった。
『印刷工場に行く』
昨日は、埼玉県の鶴ケ島市にある錦明印刷という会社の印刷工場に行ってきた。 東武東上線の若葉駅を降りるとそこは巨大な工場団地の一角。そこから車で5分ほどで錦明印刷の工場に着く。お隣はこれまた共同印刷の工場、そして近くには明治製菓のひときわ大きな工場棟群が見える。 自分の本が印刷される工場を訪れてみたのは、今回が初めての経験。実際に写真ページが刷り上がる工程や、その機械、轟音、もろもろの設備、そしててきぱきと働くオペレーターの方たち。そんな印刷の現場を自分の目で見ておくことには前々から関心をもっていたのだが、今度出る本を担当してくださったデザイナーの方からも強く薦められたのである。 工場の応接部屋で待機し、逐一刷り上がった校正刷を見ながら、細かくチェックをしオペレーターの方に調整していただくという作業を繰り返すのである。この本は5月25日配本、6月1日発行予定の福音館書店「虫たちのふしぎ」(72頁)。福音館書店ではこれまで月刊誌や共著のもの写真だけ担当したものはあるが、当社での自著本はこれが初めてだ。「虫たちのふしぎ」は福音館書店のホームページにも新刊本で紹介される予定だが、それはもう少し先になる。 今回の本ではデジタルデータでの入稿写真が多く、その刷上がりがとても気になっていたが、錦明印刷さんではかなり良いレベルで刷り上げていただいたと思う。もっともそうなってくると、今度はデジタルカメラの性能の問題点が浮き彫りにされることとなり、画素数や画像処理能力などと被写体の条件との関係、あるいは機種の選択など今後の撮影活動の方向性を捉え直すいい機会にもなったと、痛切に感じたしだいである。
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