人面模様

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やけに暖かい一日だった。しかし陽射しはほとんどなかった。

わが家の北にある林の奥から、「ゴロスケホーホー」とフクロウの声が聞こえた。

ちょうど犬の散歩に出た午後4時半ころだ。

フクロウの鳴き声は毎年、同じ方角、同じ距離から聞こえてくる。

近くに営巣場所があるのだろうか。

注文してあったドイツ箱が今日あたり届くのではないかと気になって、

犬の散歩も家の見える範囲にしてみた。家の鍵もかけていないし。

ホトケノザのピンク色が目に付いた。

JX0868803.jpg春を待ち望む人は多いだろうが、今の私はまだまだ冬であって欲しい。

このごろになると毎年そう願っているから、自分は代わり映えしないなあ、とも思う。

先に行きたがる犬の綱を押さえながら、花に寄ってみた。

JX0868851.jpgこれまで感じたことがなかったが、人面模様、というか何かの動物あるいは宇宙人のような

紋様が花にはある。さらにトリミングしてみると、、、、、。

JX0868842.jpgさて、ぬけがらや繭殻、巣などのいわゆる「拾い物標本箱」が二箱、完成した。

明日か明後日には届く予定のドイツ箱には、これまで桐箱にすし詰め状態だった昆虫標本

たちも綺麗に整理できるだろう。

だが、これらの博物標本は私が死んだのちにはどうなるだろうか?と、少し考えてみた。

美麗な昆虫などはともかく、ぬけがらなどの収集物は家族の者から見れば、ただのガラクタ

に過ぎない。ほんとに困るだろうなあ。



拾いもの標本箱

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以前にも紹介した昆虫のぬけがらなどを標本箱に詰めてみた。

その多くは野外で偶然拾ったもの。

どれもたいへん脆く、扱いには細かい神経を使う。

JX076877.jpgこの箱とは別に、繭殻や巣などを集めた箱も詰めているところだ。

昆虫たちが野外に残してくれた造形物も、並べてみればさらに面白い。

さらにこれらの箱とは別に私の所蔵昆虫標本もドイツ箱に並べる。

標本はこれ以上増やすつもりはないが、保管してあるものは綺麗に整理しておきたい。

じつはこれらの標本箱は、11日にある会場で展示する予定。





ちくわ

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竹芯の通った「ちくわ」を目にすることは少ない。

「ちくわ」の表面をカリカリに炙って、竹の柄を持って丸ごとかじるのが、

美味しかった。しかし、そういう食べ方はもう何年もやったことがない。

炙ってから熱い竹を抜き取り、ちくわを口にくわえて息を吹くと湯気が先から出る。

「タバコだよ!」なんて小さいときは面白がっていた。

昔は練炭火鉢があったから、餅を焼いたり干物を炙ったりするのは

ごく当たり前だった。まあ、昔話にしか過ぎないのだが。


さて、山仕事で刈ったメダケを整理してみた。青いメダケには2通りの使い道がある。

一つは枝葉を落として長いまま野外に放置する。

これはニホンホホビロコメツキモドキの産卵用とするのが主な目的。

もう一つは片側に節を残して短く切断し、乾かしてのちにハナバチや狩りバチなどの

住居用とする。いわゆるハチアパートだ。

いづれにせよ刈ったメダケの葉鞘は綺麗にそぎ落としておく。鋸の背やナタを使えば簡単。

葉鞘はメダケの節上部に巻きついている、パリパリに乾いた薄皮である。

JX0668122.jpg葉鞘をそぎ落としているうちに、小さな黒い種子のようなものが目に止まった。

茎の表面に貼り付いている。薄っぺらい。

JX0668023.jpg直感的にこれは、ヒサゴクサキリの越冬卵であろうと、思った。

他にも黒い種子2個が重なって入っているのもあった。

上の写真も付着跡から推測すると卵は複数個あったのかもしれない。

葉鞘をそぎ落としたとき、そのショックで卵が剥がれ落ちたとも考えられる。

ヒサゴクサキリが卵越冬であることを知ったのは去年あたりのことだ。

もう少し卵を見つけておこうと思って葉鞘部分だけを切断してみた。

これを室内でじっくり調べる。

JX0668221.jpg葉鞘をはがすときは丁寧にやらないと、卵がポロリと落ちてしまう。

節の外周にカッターで切れ目を入れてからゆっくり鞘をとる。

残念ながら卵の追加はできなかった。

山仕事をしていて、虫の生活の様子を知る機会は多い。いざ探してみたり、見てみたい、

などと思うと簡単にはいかないものが、手を動かしているうちにうまく出会いにつながる。

今日は他にも、落ち葉の中からコロギスの越冬幼虫が見つかった。



愛媛県、皿ヶ嶺

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片道6時間の運転にも、だいぶ慣れてきた。

途中、フェリーの船上で2時間20分間は睡眠や読書もできるので

旅の楽しみもあるにはある。

じつは昨日までの一週間、松山の実家に私用で戻っていた。

前にも書いたようにモバイル接続はやっていないので、

ホテルなどの無料接続が利用できる環境でもない限り、外出先でのブログ更新は

できない。以前は出先での更新にもこだわっていた時期もあるが、

ここのところそういう気持ちはまったく失せてしまった。

そこで遠征などしてしばらく更新できない日が続く場合は、

そのことをあらかじめ書き込むようにしている。

しかし、今回は突発的な事情もあってそういう余裕がなかった。

何の予告も無しに一週間も更新が滞ったので、

御心配をお掛けした方もいらっしゃったようだ。


二日前の3日、松山では雨が続いたあと気持ちよく晴れた。

実家の外に出ると、標高1270.5メートルの皿ヶ嶺の山並みが綺麗に見えた。

L1034899.jpg1.jpg皿ヶ嶺は四国山地、石鎚連山の西端に位置し、お椀を伏せたようななだらかな山容。

龍神平というお皿のように窪んだ広大な湿地がある(赤い矢印の辺り)。

山頂付近(白い矢印先)のミズナラ冬芽で、初めてアイノミドリシジミとエゾミドリシジミの

採卵をしたのは33年前。その翌年にはブナからフジミドリシジミの採卵をしている。

飼育羽化したアイノミドリシジミはAB型斑紋のメスだった。

皿ヶ嶺と言えばベニモンカラスシジミ最初の発見地として有名だ。

しかし長年の間、当地での生息確認ができていないようで、いまや幻のチョウとなっている。

皿ヶ嶺、北側の登り口、上林まで実家から自転車を漕いで2時間程度は掛かった。

高校生のころは言うに及ばず、大学在籍のころもフィールドにはほとんど自転車で通った。

もちろん皿ヶ嶺に自転車で赴いたのは一度きりで懲りて、さすがにバスを使ったのだが、

当時は1時間以上もかけて自転車であちこち巡ったものだ。

そのころの私はガリガリに痩せていたが、たしかに痩せたいと願わくば車など捨てて

自転車に頼る生活をするのが早道かと思える。

あ、その車だが、

4ヶ月ほど前から左前輪から「ウオン、ウオン、ウオン、、、、、、、、、」という異音が

するようになった。どうやらハブベアリングのがたつきが原因のようだ。

L1054913のコピー2.jpg写真矢印先の車軸部分奥にあるベアリングに不具合が生じているようである。

この修理にはディーラーで点検してもらう必要もあり、場合によってはかなり

費用も掛かると聞いている。近場を移動する程度ならすぐに問題が生じることもないようだが

遠出で高速を走るとなると、危険性も増す。さらに悪化すると走行不可能に陥ることもある。

修理のことは急いで対処しなければならないが、

この機会に、自転車をもっと利用することを真剣に考えてもいいように思えた。




ごちそうさん!

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昨日に続いて今日も快晴。大気がとても澄んでいて、霧島山が朝焼けに染まる。

JX2767742.jpg早朝はかなり冷え込んだ。この冬一番の低温だったようだ。

日中は気温がどんどん上がって、飛翔する虫の姿がよく目立つ。

餌台によくやってくるジョウビタキのオスは、その虫たちを空中で見事に捕らえていた。

暖かいせいでカナヘビの真新しいはやにえも立っていた。

JX2767901.jpgカナヘビの頭部は食べられて無くなっている。

庭で土に鍬を入れてみた。朽木置き場の地面に生えているササや草を根こそぎ

駆除したかったからだ。30センチくらいまで鍬を入れて、ササの根をできるかぎり

掘り出しては抜き取った。これが済むと地面を整地してから朽木を積みなおす

つもりだ。

鍬が土を打つ音を聞きつけたか、モズのメスがさっそくやって来た。

私の足元をじっと覗き込んでいる。そこで朽木置き場から少し離れてみた。

しばらくしてモズは地面に降り立ち、すばやく何かを摘み取った。

IMG_06821.jpgモズが捕らえたのは、土中で眠っていたクリイロコガネの新成虫だ。

獲物を飲み込むところを撮影したかったが、さすがに私が近い場所にいるので

気になったのか、高所へ移動してからたいらげてしまった。


ときおり、カワラヒワの群れもうちの林に飛来する。

しかし、いつも高い梢に留まるだけで、低いところには降りてこない。

昨年はヒマワリの種を餌台に置いてみたりしたが、一度も来ていない。

IMG_0908.jpgそういえば、このカワラヒワの止まっている柿の木の近くで、昨日、ホンドギツネを見た。

昼間見るのは初めてだった。私の足音に驚いて、軽やかに跳ねて藪の中へと姿を消した。

このあたりはうちの家から100メートル足らずだが、昨年の11月の夜にも目撃している。