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コスズメの蛹

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コスズメ3齢幼虫をヤブガラシで見つけて(8月28日)飼育した。
やがて蛹になったが、本種はこのまま冬越しに入る。
コスズメ蛹701A1973.JPG
蛹の形は平凡だが、お尻の形が面白い。
近似種の蛹はよく似ているが、この突起の形で区別ができるようだ。写真は腹側から見たところ。
コスズメ蛹尾端IMG_9049.JPG台風21号の影響で強風が昼過ぎまで吹き荒れたが、特に被害もなく夕方には
日射しが出た。

もっとも雑木林のほうでは、おそらく枝が折れて落ちたりしているかと思う。
明日は朝一番で林の見回りをしよう。

夜、居間のテレビの前で嫁さんが大声を上げていた。

「え!? なに、なにがいたの?」

ああ、またゴキブリでも出たか、と駆けつけてみれば、騒動の主はテレビ台の下に潜り込んだという。嫁さんが指さす先を見れば、おお〜、マイマイカブリ  ではないか。

しかしどうやって、ここまで入ってきたのだろう?

「あ!これはマイマイカブリのメスだよ。嬉しいねえ、探していたんだからね。
向こうから来てくれたわけだ。いや、嬉しい」






10日前(10月10日)、都城市の早水公園でイチジクヒトリモドキの成虫と、幼虫を見つけた。

成虫はかなり新鮮。

イチジクヒトリモドキ1631.JPGもしや、幼虫もいるのではと思っていたら、イヌビワにうじゃうじゃ群れていた。

イチジクヒトリモドキ1636.JPG
刺激を受けると頭を左右に激しく振る習性は、フクラスズメ幼虫と同じ。

植え込みに実生で育ったイヌビワで、丸坊主になりそうなほど食害を受けていたが、このイヌビワはほどなく公園管理の作業員の方々が伐採していた。

伐採される前に少しだけ幼虫を持ち帰ったのだが、四国遠征から戻ってみると繭を作って蛹になっていた(18日)。
イチジクヒトリ_0335.jpg
イチジクヒトリ_0333.jpg
蛹の形態はよく見る砲弾型で平凡だが、お尻に生えた数本の鉤状突起が面白い。

イチジクヒトリモドキは亜熱帯に生息する南方系の蛾で、地域によっては定着しているらしい。
食樹はイチジクやイヌビワ。

過去に町内の文化会館敷地内で成虫を一度見た事があるだけで、とくに目立つであろう幼虫群は今回初めて見た。
蛹で冬越しするようだが、さて写真の蛹は休眠蛹であろうか?

スズメガ科の幼虫

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しばらく遠征旅行に出るので、衆議院議員選挙の期日前投票を済ませておいた。

今日もまるで夏日だったが、室内作業が山積しており、フィールド巡りはできなかった。
とは言え、自分の住む敷地が、フィールドそのもの。
休憩を兼ねて林を歩いたりできる。


先日、クサギで見つけたシモフリスズメ幼虫の食べっぷりを見ておいた。
木から降りる時期はまだ少し先になるようだ。
シモフリスズメ幼虫IMG_2774.JPG庭のクヌギには、クチバスズメの幼虫もいる。
こちらもまだまだ、食べ足り無いだろう。
クチバスズメIMG_9949.JPG
すぐ近所の道沿いに生えているホトトギスも、犬の散歩ついでに覗いてみた。
ちょうど、花盛り。薮のなかにあって、人の目に触れることはあまりないと思われる。
まあ、ここを歩くのは近所の方達だけで、人家は数軒しかない。
ホトトギスIMG_9924.JPG散歩から戻ってみると、狙っていたコウモリガの蛹が羽化していた。
夕方遅くなっての羽化は、ちょっと予想外。残念!





台風一過

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朝から雲一つない快晴だったが、しだいに大きな雲が湧いた。
台風一過701A1693.JPG
日射しは強く、日向ではけっこう暑いが、日陰に入るとグンと涼しい。

庭のクヌギの樹液レストランには、今日もゴマダラチョウが2頭、来ていた。
一本の木に、4カ所のレストランがあるので、虫たちはそれぞれに分散している。

オオスズメバチが居ないうちにと、特等席で口吻を伸ばす、ゴマダラチョウ。
台風一過701A1741.JPG
しばらくすると、急に食事を中断した。

なんだろう? と近寄ってみれば、、、、、
台風一過701A1757.JPG
アリが口吻の先端にしがみついて、暴れていた。     まさに、アリがた迷惑。

先月末に蛹化したシロモンフサヤガ、が15日に羽化した。蛹期間は約2週間。

体に触れると、翅の裏側を合わせて脚を縮め、擬死をする。
しかも数分間以上と長い。
シロオビフサヤガIMG_1338.JPG


昨年出版した「虫のしわざ観察ガイド」(文一総合出版)。

この本に盛り込みたかった昆虫の種類はたくさんあって、入り切らなかったものや、
あるいは、予定していたのに撮影ができなかったものもある。

そのなかの一つ、オドリハマキモドキのしわざ、を撮り損ねたのが心残りだった。
本種は、小さな蛾の一種。

ちょうど今ごろ、第2化の羽化が盛んである。


ムラサキシジミIMG_7191.JPG
4枚の翅が重ならないように、ほぼ45度の角度で立てているのが特徴。
写真は後ろ姿だが、この様子はまるでクサヒバリのオスが翅を立てて鳴いているときのようだ。

本種はクヌギやシラカシなどを食樹とするが、幼虫の食痕や繭の形、すなわち「しわざ」が際立って特徴的である。

それをようやく撮影することができた。

オドリハマキモドキが多数、育ったクヌギの根元を見ていたら、ムラサキシジミの前蛹があった。
ムラサキシジミIMG_7198.JPG
アリが1匹だけ寄り添っているが、こんなに剥き出しで大丈夫だろうか?
明日には蛹化しているかと思う。

今日は、NHK宮崎放送局の番組収録があった。
スタッフの方々が到着する前に、オドリハマキモドキの撮影を大方、終了できたのは幸いだった。


先日、オオスミコガネグモを探した。26日のこと。

ハゼノキの葉裏に、シロモンフサヤガの幼虫がいた(終齢)。

シロモンフサヤガIMG_9704.JPG
体長は25ミリ程度。
持ち帰ったところ、翌日にはこんな姿に。
シロモンフサヤガ.JPG
風船のように膨らんでいた胸部が萎んで、体全体に青味がかっていた。
しかも、やたらと歩き回り、食樹のハゼノキの葉っぱを見向きもしない。

ティッシュをゆるく詰めたケースに導くと、すんなりと潜り込んで姿を消した。
そして、今日の夕方。 ティッシュをそっとほぐして拡げると、
粗く紡いだ繭部屋の中で、蛹になっていた。

シロモンフサヤガ蛹IMG_0027.JPG

蛾、2種

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おそらく羽化して間もない、ヤマトカギバ。場所は庭のクヌギ。
ヤマトカギバIMG_9711.JPG
朝見つけたときから、昼過ぎてもまだ同じ場所に佇んでいた。

たまには顔も、見せてよ!

ヤマトカギバIMG_9718.JPG先月の27日に家壁から回収したカレハガ幼虫が、今朝になって羽化していた。

その姿を見て、自分の間違いに気付きました。

リンゴカレハIMG_9696.JPGカレハガと思い込んでいた幼虫の正体は、リンゴカレハだった。

餌はスモモとサクラの葉をよく食べて、繭を紡いだ。



仕事部屋の外灯に飛来した、リンゴカレハ。
リンゴカレハ17.07.JPG
擦れ傷一つ無い、新鮮な姿。

同じカレハガ科のカレハガ幼虫が、家の外壁に張り付いていた。樹木上なら隠蔽擬態が効いて、おいそれとは見つからないが、ベージュ色の壁では数メートル離れていてもよく目立っていた。
繭やら羽化成虫も見ておきたいので、アンズとサクラの葉っぱを入れたケースに、幼虫を回収しておいた。
忘れないようにね。

※この幼虫こそが、のちにリンゴカレハ幼虫と判明したので、訂正します。

ナツフジの花蕾は次々と成長しており、花期は長い。
ナツフジIMG_8733.JPG昨日、ウラギンシジミが産卵に来ていたが、夏に入って2世代目になるだろう。
先月、幼虫を飼育していたが、餌の花蕾を取って来ると、必ず卵や若令幼虫がついており、餌換えのたびに数が増えてしまうので、飼育そのものを断念した。


拾い物

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朝、犬の散歩からもどった嫁さんが、「林のなかで落ちていたよ」と差し出したのは
ヤママユの繭がついた、クヌギの枝だった。

ヤママユIMG_6379.JPG蛹のずっしりとした重みが、繭を振ってみるとわかった。強風で枝ごと落ちたようだ。

放飼していた繭は網掛けをしていた一個を除いて、全滅(消失)したので、この繭の拾い物は貴重である。どうやら、うちの林のクヌギ大木の高い梢で営繭したようだ。するとまだ他にも繭があるのかもしれない。もしもこの繭からメスが羽化したなら、オスの飛来を待って産卵を期待したい。

先日、産卵したコガネグモのメスは、お腹がパンパン。2回目の産卵はもうすぐかもしれない。
コガネグモIMG_6392.JPGホウセンカの花には、朝からチョウ達が次々とやって来た。
カラスアゲハ、モンキアゲハ、クロアゲハ、ナガサキアゲハ、アゲハ、、そして
小さなクロセセリ。
クロセセリIMG_6316.JPG長〜い口吻を器用に使って、吸蜜していた。

午後4時過ぎから、西側の法面の草刈り作業を行った。
法面の傾斜は一番きつい場所で45〜60度もあり、こうした場所での草刈りは、背負い式のビーバーを使う。ビーバーの刃は右から左へと振るので、左脚を軸足として
右手側が斜面。刈り取った草が斜面下に落ちるように振り子式に刈って行く。
法面では背負い式が断然扱い易い。
平面での草刈りでは肩掛け式と、使い分けており、肩掛け式は、さらにワイアカッター専用も一台あるので、我が家には、3台のビーバーがある。

昨夜、玄関の門灯をしばらく点けておいたら、次々と昆虫がやって来た。

ミヤマカミキリが毎晩のようにやって来るが、
それより一際目立っていたのが、ゴマダラチョウだった。

ゴマダラIMG_6201.JPG
今朝になってもずっと居残っていた、ゴマダラチョウ。
本種が夜の灯りに来るのは、初めて見た。

クヌギの樹液(コウモリガ幼虫巣)近くで、ハラビロカマキリ幼虫が獲物を抱えていた。

ハラビロIMG_8609.JPG獲物がスカシバ蛾の一種であることはすぐにわかった。
すでに、頭部はほぼ食べ尽くされていた。

確認するために、ハラビロカマキリには申し訳ないが、獲物を剥ぎ取った。

ハラビロIMG_6223.JPGやはり、予想は的中。獲物は、ハチマガイスカシバのメスだった。

ササの葉上で脚をもがいており、よく見ると産卵管が伸びては産むべき場所を探している。

ならばと、頭部の無いハチマガイスカシバをコウモリガ幼虫巣のパッド上に置いてみた。

ハラビロIMG_6266.JPG産卵管の伸縮運動は相変わらず続いたが、卵が実際に産み落される瞬間は観察できなかった。

おそらく、ハチマガイスカシバがここで産卵している最中に、ハラビロカマキリ幼虫に襲われたのは間違いないことだろう。産卵中は無防備だったのだろう。

そして、もう一つ確かなことは、ここからハチマガイスカシバの卵が見つかるであろうことだ。少し時間をおいてから、探査してみよう。

今日の昼間、うちの林で、アブラゼミとクマゼミの鳴き声を今夏初めて聞いた。いづれも一鳴きで終わったが、つまり、初鳴きには違いない。
ただし、クマゼミはおそらくどこからかの、流れ者であろうかと思う。


※ 始まりがあれば、必ず終わりもあります。

昨日、当ブログの終焉を今年の11月1日としました。
まだ少し先のことになりますが、敢えて告知しました。
そろそろ終わりにしようとは、1年以上前から考えていました。

このブログでは、昆虫を主人公に見立てて自然観察を楽しむ、というメッセージをずっと発信してきました。その役目を少しくらいは果たせたかな、と思っています。