かかり木

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「かかり木」というのは、伐採作業中に木が倒れず他の木に寄り掛かってしまう

状態を言う。

今日はクヌギ林の伐採作業を撮影しに出掛けた。

前々からお願いしてあったのだが、曇り空なのが残念。

伐採作業を行うのは森林組合の方たち3名。

棟梁格のお爺さんは林の天井を仰ぎながら、どの木をどの方角へ倒すか、

手際よく指示していた。

クヌギの樹齢は13~17年くらい。

切り株のままでは段差があって年輪を読み取りづらいのだが、

頭のお爺さんが気を利かせて、切り株にチェンソーを入れてくれたのが、次の写真。

W21984523.jpg切り株から萌芽した場合は成長が早く、10年ほどでホダ木用に伐採できるということだ。

もちろん今日伐採したクヌギはすべてホダ木となる。

切り倒したクヌギはそのまま3週間ほど寝かせてから裁断し、ホダ木としてコマ打ちする。

伐採作業の手順や、道具類、注意事項など、実地で覚えることがたくさんあった。

いろいろあるが、とくに服装ではヘルメットが必須。

実際、お爺さんの頭上に大きな枝が落ちてきた瞬間を、私は目の前で見てしまった。

ヘルメットを被っていなかったら間違いなく負傷していたはずだ。伐採中には思わぬ

落下物があることがよくわかった。

足元は地下足袋。地下足袋は以前から欲しいなあ、と思っていた。

地下足袋をベースにして、私自身の仕事着を見直してみたいものだ。


宮崎に引っ越してくるとき、私有地内の雑木林をどう整備するか、ずいぶんと考え悩んだ。

当初は、森林組合に笹薮の刈り払い作業をお願いするつもりでいたが、

結局、その作業は自分の手で行ってきた。悪戦苦闘しながらも、林の整備はどうやれば

いいのか、実体験の中で少しずつ習得していくしかない、と思ったからだ。

しかし、今日、森林組合の方たちの手際よい作業を拝見していて、

やはりプロの方達から、機会あればレクチャーを受けておくべきだと、認識を改めた。






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