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先日、紹介したアカスジアオリンガ。

パッと見た目にはクヌギやコナラのほころびかけた若芽のようだ。

フサフサした筆を思わせる細かい毛並びに隠れて、顔の様子はまったくわからない。

そこでガラス板に止まらせて顔を撮影してみた。

JX027884.jpg細い枝にでも止まってくれれば顔を見ることができるが、野外で出会ったときにはそういう

状態のことは滅多に無い。やはり、彼らは顔や頭部全体をできるだけ隠したい

のではないだろうか。だから静止する場所は細い枝よりも面積のある葉っぱや幹を

選ぶことが多いのではないか、と想像する。

本棚から森上信夫さんの『虫のくる宿』(アリス館)をとって開いてみた

22ページにはガラス窓に止まった様々な虫たちの写真がにぎやかに並んでいる。

「万華鏡!まどガラスは、着かざった虫たちの万華鏡だ!」というコピーが添えてある。

ガラス窓のこちら側には部屋の灯りがある。

虫たちはその灯りに向かって進みたいのだが、ガラス板に阻まれてしまったのだ。

万華鏡の写真を眺めていると虫たちの視線を感じると同時に、

バラエティーに富んだこの姿の数々はいったい何なんだい!とつぶやきたくなる。

4ページ分の見開き写真は、虫が多くの人を虜にする理由を端的に語っているように思う。

万華鏡写真をもっと大きくして壁に飾ってみたい気もした。

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