仕事にならず

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昨晩の大噴火から降灰は今日も一日中続いた。

洗濯物は再び、室内で干すことになった。

畑も一面、灰色へと逆戻りした。

一夜にして.JPGさて、こうなってくると仕事の撮影にも支障が生じるのは当然のこと。

カラスノエンドウが元気に立ち上がってきてアブラムシも爆発的に増えた。

そのアブラムシを撮影しておこうとしたのだが、灰の微粒子のために写真は使い物にならない。

IMG_3563.JPGアブラムシ産仔.JPGともかく小さな昆虫の住む世界も灰だらけである。

ナナホシテントウ.JPG雨が降って少しは落ち着いたかと思っていたが、噴火活動が続く限り降灰の影響から

逃れることはできない。


近所の畜産農家まで歩いてみた。

マシュマロ.JPG大きなマシュマロも灰を被っている。

そのマシュマロの一番手前を見てみれば、お皿に灰が盛ってあった。

小さなスプーンがさしてあって、子供のママゴト遊びだとわかる。

そうか子供たちは灰にメゲテはいない。いないどころか、遊び道具にしてしまう。

まあ子供たちにとっても灰は嫌であろうけど、嫌なことを忘れてしまえるのが遊びだろう。



私が主に活動の拠点とするフィールドは、全国どこにでもあるような、

ありふれた特徴のないさりげない自然環境だ。

決して誰かがこぞって集まるような特異な生物がいるわけでもなく、

特に美しい風景があるような場所でもなく、自然を求めて徘徊する人たちのほとんどが

サッサと通り過ぎて行くような環境。

そういうなんということのない平凡なフィールドのなかで、

興味深い生き様、ふしぎな姿の昆虫たちを掬いとる、発掘する、というのが、

私の基本的なやり方である。

理想的な場所は、住んでいる場所そのもの、そしてそのごく近くである。

考えることが多くなってしまった。


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