モンキアゲハ、間に合わず

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[ 宮崎県 三股町 ]

ウスタビガが例年、羽化する時期は11月後半~となる。

関東周辺の里山でもほぼ同じ頃だったと思う。

まさに秋冷のころ、紅葉が進行していく中で羽化するというのは、

ヤママユガ科の中でもっとも遅い羽化時期である。

ウスタビガの羽化そしてそれに続く配偶行動も終了すると、

ようやく冬になったなあ、と毎年、実感できる。

昨日紹介したオスは、深夜のうちに飛び立った。メスを求めての旅立ちである。

一方、我が家の林のカラスザンショウにはモンキアゲハの4令幼虫が4頭、

見つかっている。

ZB226066モンキアゲハ幼虫.jpgうっかり複葉を掴むと、葉柄からポロリと外れてしまう。カラスザンショウも落葉の時期だ。

だから、モンキアゲハ幼虫ものんびりしているわけにはいかないはずだが、

気温も低くほとんど活動休止状態である。

例年のことではあるが、この時期に残っているモンキアゲハ幼虫は終齢まで成長できても

蛹化までたどり着けず、死んでしまうのがほとんどである。

昆虫の生活は季節の進行にうまく合わせているが、全てが順調にいくわけではなく、

こうしていわゆる無駄死になる個体も数多くいる。

無駄か、それとも余裕なのか、解釈の仕方もいろいろできるだろう。

さて、本日、ポプラ社の図鑑WONDA「昆虫」の見本が届いた。

img002.JPG私も少し生態写真を提供している。251ページで、定価2000円。

こうして本の形で子供たちにメッセージが届けられるのがいい。

ネット時代になって印刷業界の先行きが不透明になってきた。

しかし、私はずっと本の世界に生きているし、この先もそれに変わりはない。

私にとって本との出会いが今の仕事に結びついているし、

結局、私はテレビ業界には全く馴染めずそこからあっさり身を退いた。

ま、それを言えばこのブログ更新も矛盾していることになり、

いづれ止めるべきかもしれない。

本作りに専念して、ブログから離れるべきかと思うことも多い。

さて、連載記事を書いている「ジュニアエラ」12月号も只今、発売中です。

CIMG1751.JPG先日、三股町内の小牧書店でも販売していることに気づき、びっくりした。

私の連載記事「昆虫バンザイ」も来年3月号で終了。2年間の連載は楽しい仕事だった。

最終テーマはまだ決まっていない。


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