スプリング・エフェメラル

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[ 宮崎県 三股町 ]

昨日と同じ時間帯、午前11時半頃、コツバメがアセビに来ていた。

3Z5A4688コツバメ産卵.JPG見ている目の前で産卵を始めた。

アセビの花柄部に腹端を曲げて一個づつ産んでいた。

忙しく舞うコースは昨日とほぼ同じで、アセビを離

れてもしばらくするとまた戻ってくる。

飛んでいるときには翅の表の紋様がチラチラ見える。

ストロボのプリ発光に結構敏感で、その瞬間翅を開く。
3Z5A4725コツバメ翅おもて.JPG
何回か写っていたが、右写真がこれでも一番開い

ていた。シャッター速度は1/2000秒だが、それでも若干ブレている。

庭に植わっているアセビは一本だけ。

結局、最後の姿を見た午後4時すぎまで、

同じアセビを何度も訪れてはそのたびに産卵していた。

その間、アセビの花から吸蜜することは確認でき

ず、一度だけ口吻が伸びていたのを見ただけ。


さっそく卵も見ておいた。卵は日が経つにつれ色が白っぽく変色するからだ。

コツバメ卵.JPG肉眼では濃い緑色に見えていたが、しっかり光を

当ててみると薄い若草色で、卵表面には白い幾何学紋様がある。

直径は0.64ミリ、高さ0.43ミリ。

(学研:「日本産幼虫図鑑」による)

卵期は4、5日らしいから来週中頃には孵化するだろう。

庭のアセビにはかなりの数の卵がついているだ
ろう。

コツバメの幼虫は飼育下では共食いすることが多

いというが、野外ではどうだろうか?

蛹はそのまま休眠に入って、羽化は翌年の春。

じつに10ヶ月もの間、蛹で過ごすわけだ。

しかし、宮崎県で過去に一例だけ、11月に成虫の採集記録があるそうだ。
(これも、学研:「日本産幼虫図鑑」による)

なお卵の写真はオリンパスのズイコーマクロ38ミリ+ベローズ、そしてカメラはE-P1。

写真は少々トリミングしている。




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