胞子体そして早春の蛾、イボタガ

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[ 宮崎県 日南市 ]

3Z5A4886イボタガ.JPG近づく私に対して、翅を広げて威嚇するイボタガ。

幼虫がイボタという低木の葉を食べて育つので、イボタガ。憶え易い名前だ。

じっと静止していると背景に紛れてしまう。

年一回、早春にだけ成虫が現れる。

30数年前、松山市の実家の門灯に飛来したことがあり、

私が初めてイボタガを見たのはそのときであった。

以後、イボタガとの遭遇頻度はきわめて稀。


今日は、猪八重渓谷(いのはえ)を歩いてみた。

イボタガはその入り口駐車場の脇にいた。おそらく自動販売機の灯りに飛来したのだろう。

3Z5A5060猪八重渓谷.JPG岩棚で妙にヒョロ長い胞子体が目に止まった。長さ(高さ)は、4~5センチはあるだろうか。

まるで「もやし」みたいに何本も群れて伸びている。その一本がこれ↓

3Z5A4904.JPG蒴柄.JPG蒴柄は近づいて見ると、薄い緑色がかっている。その先端に弾丸型の蒴がある。

上写真の胞子体はシャキっとしているが、大半は萎びており、蒴が縦にはじけていた。

3Z5A4897蒴の破裂.JPG毛玉のようなものが風に揺れていて、最初はこの毛玉が気になったのである。

さて、何というコケの胞子体(蒴)だろうか。

※このコケはタイ類のマキノゴケMakinoa criapata と、ご教示いただきました。

ご教示いただいた方に感謝致します。

茶褐色の毛玉(アフロ)は胞子を飛ばす弾糸ということです。胞子が飛び出していく瞬間、

肉眼で見えるのでしょうか?

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