エナガの食事

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朝一番、窓の外に冠雪した高千穂岳があった。 午前7時。

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昨夜のうちに雪が積もったようだが、平地はそれほど冷え込んでいなかったので、

意外な気がした。

霧島山冠雪IMG_3516.JPG午前9時過ぎ。 一層、白く輝いていた。

高千穂岳を撮影して玄関に戻ると、エナガの群れが来ていた。 10羽前後だ。

ヤシャブシの枝で何かをしきりとついばんでいた。 

エナガの食事IMG_3559.JPGPC上で拡大してみると、枝についたカイガラムシを削りとるようにして食べていた。

動きが早いので、とても肉眼では確認できない。

ヤシャブシの雄花も黄色く目立ってきた。  もう春は間近のように思える。

( 写真:    Canon EOS 5D Mark III   EF70-300mm f/4-5.6L IS USM )

今日は一日中、スタジオで撮影をしていて、フィールドを出歩いていない。

生態撮影については、できるだけスタジオ撮影を避けるようにしているが、

標本や物撮りとなると別である。

いろいろ工夫の必要とされる撮影作業を続けていると、ふと昔のことが思い出された。

ある仕事で海外の昆虫標本を撮影していたときのことだ。

その日、昼食を食べながら胃の調子が悪いことに気付いた。

昼食後の休憩を終えて撮影に入ったものの、なんだが胸がムカムカし、油汗も出て

これは尋常ではないなあ、と感じた。しばらくして、気分が悪くなり嘔吐してしまった。

しかし、なぜゆえに体調不良となったか、思い当たることもなく撮影は続けた。

その夜は酒も控え、早々と布団に潜り込んだ。

撮影はフィルムだったので、後日、現像の結果を見て、驚いた。

撮影当初のフィルム2本分だけが、2絞り以上露出オーバーだったからだ。

つまり72カットは全部NG。

あとでわかったことだが、シグマ50ミリマクロレンズの絞りが連動していなかったのだ。

しばらく撮影しているうちに絞りは正常に戻ったようで、被害はフィルム2本で済んだ。

もちろん、NGのカットは後日、撮影し直した。

フィルムカメラを使っていたころの緊張感は、もうとっくに忘れてしまったかもしれない。

今の若い世代のカメラマンには理解できない話だろう。




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