キマエアオシャクのしわざ

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三股町 田上

居間の南側の窓からの眺め。
外の風景IMG_0971.JPG画面手前左から、コナラ、クヌギの小木が並んでいる。奥は斜面林。樹齢40年近いクヌギを中心にカラスザンショウ、センダン、アカメガシワ、イチイガシ、モチノキ、ヒサカキ、ケヤキ、エノキ、などが植わっている。手前のコナラとクヌギは4年前に50センチほどの実生を植えたのだが、家の屋根の高さと同じくらいまで成長した。

画面右はしに積んであるのがクヌギ材で、タマムシが2年前に産卵し、今夏は成虫の羽脱が始まったところだ。2年、3年、4年、、と長期間に渡って見続けることが、自然観察の要である。家に居ながらにしてこうした定点観察ができることは、ある意味、贅沢かもしれないが、それは精神世界でのことだけど、と付け加えておこう。

さて、目の前の私が植えたクヌギ小木では、面白いしわざが見つかった。キマエアオシャク幼虫のしわざだ。

キマエアオシャクIMG_0987.JPGこのしわざは、蝶でいえば、コミスジやイチモンジチョウ、などの幼虫の習性と酷似している。葉の先端から主脈を残して半ばまで喰い進み、主脈先端側には敢えて食べ残したところを萎れさせている。その萎れた所に幼虫は頭を下向きに静止している。これなら隠蔽効果もあるだろう。
キマエアオシャクIMG_0990.JPG上2枚の写真は昨日の様子。  今日も気になって覗いてみれば、雨のせいもあるだろうか、幼虫は静止場所を移動していた。
キマエアオシャクIMG_1002.JPG先端の萎れた部分がとれていて、幼虫は頭を上向きにほぼ直立している。
幼虫が自ら噛み切って落としたのか、自然に落ちたのかは判然としない。この様子を見ていると、さて蛹になる場所はどこよ?と、さらに興味が湧いてくる。

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