天蚕

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カイコは家の中で人の手によって飼われ、紡いだ繭は絹糸をとるために集荷される。

それでカイコのことを「家蚕」と呼ぶこともある。

これに対して「野蚕」と呼ばれる蛾の仲間がいて、その代表格がヤママユである。

ヤママユは「天蚕」とも言い、緑色の大きな繭を葉の間に紡ぐ。

うちの庭で育っているヤママユの幼虫もつい先日、終令となってますます食欲が増してきた。

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W2089668.jpg( 写真/ E-520  ズイコーデジタル35ミリマクロ ストロボ、サンパックB3000S )

5月にも入るといよいよ日射しもきつくなってきた。

今日はハルニレやクヌギの樹液が出ており、多数の昆虫たちでにぎわっていた。

なかでもハルニレの樹液にはオオスズメバチの女王4匹が来ており、

樹上から翅音がブオ~ン、とけたたましい。他にはクロヒカゲが多く、サトキマダラヒカゲや

ヨツボシケシキスイなども見られた。シリアゲムシもクヌギ樹液に来ていたがあまり観察例が

ないのではないかと思う。

5月といえば、「May fly」でおなじみカゲロウの仲間の姿も目立ってくる。

そのカゲロウだが、仙台の昆虫写真家、中瀬潤さんのブログ「かげろう日記」

を読むと、たいへん面白く興味深い。

そもそも私は川虫の世界にはこれまであまり馴染みがなく、カゲロウ類やカワゲラ類など

ほとんどの種類の見分けができない。「かげろう日記」には中瀬さんの観察なさった

カゲロウなどの生態が詳しく語られており、まるで神秘な世界の道案内を授かるような

気もして惹きこまれるのである。


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