手段を選ばず式、採集

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隣町のある山間に、クヌギとニレの樹液酒場があって、2年前からときどき通ってきた。

今日は撮影の仕事のついでに、樹液の様子を見ておくつもりでそこへ立ち寄ってみた。

しかし、どの木も樹液はまったく出ていない。今年は出遅れているようだ。

それはともかく、木の裏側に回ってみると、どの木にもズタズタにナタを打ち込んだ痕があった。

Y91605842.jpgY91605783.jpgこれは、酷いやり方だ。クヌギもニレもたまったものではない.

めぼしい木は全部、こうなっている。

踏み痕にはタバコの吸殻も目立つ。

ここはもはや、クワガタ収穫スポットとしか見なされていない。

これを行った者どもは、クワガタしか見ていないはずだ。


クワガタ採集のためなら手段を選ばないやり方は、こういったこと以外にも

チェンソーでの切り倒し、工事用強力照明器具、花火、、、、、ともかく、

何が何でもクワガタを炙り出してやろうと、考えられる限りの策を繰り出す。


オレにとっての虫を採集する楽しみというのは、こうなんだよ!と主張したい輩は少なくない。

いやしかし、私に言わせれば、それはもはや昆虫採集などではない。


私は困った。もうここでは樹液酒場の撮影はできない。

個人的に困ったというだけではない。この惨状を見た子供たちは、どう感じるだろうか。

採集のマナーができてない、などという、なよっちい言葉など使いたくはない。

それ以前のもっと根本的な問題に関わることだと思う。

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