冬ごし

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クヌギ林だけでなく、常緑樹林の例えばアラカシなどでも、ヤママユの越冬卵は見つかる。

しかし、やはり見通しの良い、明るい落葉樹林の方がはるかに探し易い。

ヤママユの母蛾になったつもりで、産卵し易いであろう場所のクヌギやコナラを絞り込む。

L1044248.jpg母蛾の気持ちに近づけたなら、ほどなく越冬卵が目の前に現れる。

JX0663532.jpgしかし、卵と出会えて喜ぶのはまだ早い。

越冬卵が無精卵か、あるいはすでに寄生を受けてはいないか、そこを確認しておきたい。

外観からだけでは調べようがないので、卵の中を覗いてみるしかない。

こういうときは、薄いカミソリ刃が役に立つ。

左手で卵をしっかりと固定しておき、右手に持ったカミソリ刃で、卵殻の一部を剥ぎ取る。

慎重にやれば大丈夫だ。

JX0663621.jpg上の写真のごとく卵の断面を出すと、、、、、、、、

ホラ、体の出来上がった幼虫が窮屈そうに納まっている。

茶色の頭部が右下に見えるのがわかるだろうか。

ヤママユの卵は8月~10月にかけて枝に産み付けられる。

産み落とされた卵の中では、ほぼ10日間ほどで幼虫の体が出来上がっている。

だから今のこの時期、無事に過ごせた卵の中にはこうして幼虫の姿がある。

残念ながら卵殻の一部を取り除いた卵の中の幼虫を救う手立てを私は知らない。

幼虫は外気に晒され、いづれ乾燥して死んでしまう。

このやり方を残酷だと思う方は、春まで辛抱強く待つしかない。

来春、飼育を楽しみにしている方で、待つ方法を選ぶなら越冬卵をできるだけ数多く

集めるのが得策だろうと思う。




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