クマバチの巣

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引き続き、クマバチの巣。

うちの林で拾った枯れ枝は長さ60センチ。ほぼ中央に直径13ミリの穴がある。

写真下、2本の矢印で示した内側に巣トンネルが穿たれている。

JX227458のコピー1.jpgこの枯れ枝はクヌギだが、幹から折れて地上に落下したようだ。

中央部の巣口から左右にトンネルが続いている。枯れ枝は曲がっているので難しいが、

工夫しながら二つに割ってみた。

断面の様子はまたいづれ紹介したいが巣トンネルの中には、クマバチが5匹入っていた。

親バチとその子供たちだろう。それとも親バチはすでに出て死んでしまったのだろうか?

巣トンネルの断面を綺麗に割り出すことができたが、今日は暖かいせいもあって、

5匹のうち1匹だけは飛んで逃げてしまった。

中の様子を確認してから、二つに割った枯れ枝を合わせて、紐できつく縛っておいた。

数匹いる娘たちは、やがて春になれば分散していく。

分散していった娘たちは枯れ枝を見つけて、そこに新しい巣トンネルを穿つ。

クマバチはまるで熊さんのぬいぐるみのようで、じつに可愛い。

手で摘めばもちろん刺されるが、そうでないかぎり彼らが積極的に人を刺すことはない。

「くまばち」「くまんばち」という言葉は、地方によってはスズメバチのことをさし、

恐いハチというイメージが強い。野山で出会った方にクマバチのことを話していると

スズメバチと誤解されて、話がうまく通じないことをよく経験する。

それで思い出したのだが、私が幼稚園児のころハチの歌に合わせて踊ったことがある。

「ぶん、ぶん、ぶん、はちがとぶ、、、」の歌だったろうか。

頭にはハチの絵を切り抜いた冠をかぶることになった。

その冠は各自、母親に作ってもらった。

私の母親が描いたハチはなぜかクマバチだった。それも背面から見た構図で

今から思えば、どうやら図鑑を参考にしたのだろう。

その冠の絵柄はかなりリアルに描けていて、私は満足し鼻高々であった。

ところが幼稚園で踊る当日、園児の友達たちの反応は今ひとつだった。

クマバチの絵柄はとてもハチには見えず、ハエだと笑われたのであった。

これにはたいへんなショックを受けた。そういえばクマバチなど実物を見たことはない。

ハエだ、と言われるとそうとも思えたのである。

うちに戻ってから母親に泣きながら、描き直して!と訴えたのを憶えている。

新しい絵柄は黄色と黒の縞模様のあるミツバチだったと思う。

この話を母親に電話で聞いてみたら、まったく全然、憶えていなかった。

大人の目線でどうでもよいようなことが、子供にしてみればたいそうなことが、

いくらでもあるだろう。

ふと、自分の子供たちにも私が気付かないだけで、ほんとうは辛い想いをしたことが

多々あったのだろうなあ、と気になった。










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