引き続き、クマバチの巣。
うちの林で拾った枯れ枝は長さ60センチ。ほぼ中央に直径13ミリの穴がある。
写真下、2本の矢印で示した内側に巣トンネルが穿たれている。
この枯れ枝はクヌギだが、幹から折れて地上に落下したようだ。
中央部の巣口から左右にトンネルが続いている。枯れ枝は曲がっているので難しいが、
工夫しながら二つに割ってみた。
断面の様子はまたいづれ紹介したいが巣トンネルの中には、クマバチが5匹入っていた。
親バチとその子供たちだろう。それとも親バチはすでに出て死んでしまったのだろうか?
巣トンネルの断面を綺麗に割り出すことができたが、今日は暖かいせいもあって、
5匹のうち1匹だけは飛んで逃げてしまった。
中の様子を確認してから、二つに割った枯れ枝を合わせて、紐できつく縛っておいた。
数匹いる娘たちは、やがて春になれば分散していく。
分散していった娘たちは枯れ枝を見つけて、そこに新しい巣トンネルを穿つ。
クマバチはまるで熊さんのぬいぐるみのようで、じつに可愛い。
手で摘めばもちろん刺されるが、そうでないかぎり彼らが積極的に人を刺すことはない。
「くまばち」「くまんばち」という言葉は、地方によってはスズメバチのことをさし、
恐いハチというイメージが強い。野山で出会った方にクマバチのことを話していると
スズメバチと誤解されて、話がうまく通じないことをよく経験する。
それで思い出したのだが、私が幼稚園児のころハチの歌に合わせて踊ったことがある。
「ぶん、ぶん、ぶん、はちがとぶ、、、」の歌だったろうか。
頭にはハチの絵を切り抜いた冠をかぶることになった。
その冠は各自、母親に作ってもらった。
私の母親が描いたハチはなぜかクマバチだった。それも背面から見た構図で
今から思えば、どうやら図鑑を参考にしたのだろう。
その冠の絵柄はかなりリアルに描けていて、私は満足し鼻高々であった。
ところが幼稚園で踊る当日、園児の友達たちの反応は今ひとつだった。
クマバチの絵柄はとてもハチには見えず、ハエだと笑われたのであった。
これにはたいへんなショックを受けた。そういえばクマバチなど実物を見たことはない。
ハエだ、と言われるとそうとも思えたのである。
うちに戻ってから母親に泣きながら、描き直して!と訴えたのを憶えている。
新しい絵柄は黄色と黒の縞模様のあるミツバチだったと思う。
この話を母親に電話で聞いてみたら、まったく全然、憶えていなかった。
大人の目線でどうでもよいようなことが、子供にしてみればたいそうなことが、
いくらでもあるだろう。
ふと、自分の子供たちにも私が気付かないだけで、ほんとうは辛い想いをしたことが
多々あったのだろうなあ、と気になった。
うちの林で拾った枯れ枝は長さ60センチ。ほぼ中央に直径13ミリの穴がある。
写真下、2本の矢印で示した内側に巣トンネルが穿たれている。
この枯れ枝はクヌギだが、幹から折れて地上に落下したようだ。中央部の巣口から左右にトンネルが続いている。枯れ枝は曲がっているので難しいが、
工夫しながら二つに割ってみた。
断面の様子はまたいづれ紹介したいが巣トンネルの中には、クマバチが5匹入っていた。
親バチとその子供たちだろう。それとも親バチはすでに出て死んでしまったのだろうか?
巣トンネルの断面を綺麗に割り出すことができたが、今日は暖かいせいもあって、
5匹のうち1匹だけは飛んで逃げてしまった。
中の様子を確認してから、二つに割った枯れ枝を合わせて、紐できつく縛っておいた。
数匹いる娘たちは、やがて春になれば分散していく。
分散していった娘たちは枯れ枝を見つけて、そこに新しい巣トンネルを穿つ。
クマバチはまるで熊さんのぬいぐるみのようで、じつに可愛い。
手で摘めばもちろん刺されるが、そうでないかぎり彼らが積極的に人を刺すことはない。
「くまばち」「くまんばち」という言葉は、地方によってはスズメバチのことをさし、
恐いハチというイメージが強い。野山で出会った方にクマバチのことを話していると
スズメバチと誤解されて、話がうまく通じないことをよく経験する。
それで思い出したのだが、私が幼稚園児のころハチの歌に合わせて踊ったことがある。
「ぶん、ぶん、ぶん、はちがとぶ、、、」の歌だったろうか。
頭にはハチの絵を切り抜いた冠をかぶることになった。
その冠は各自、母親に作ってもらった。
私の母親が描いたハチはなぜかクマバチだった。それも背面から見た構図で
今から思えば、どうやら図鑑を参考にしたのだろう。
その冠の絵柄はかなりリアルに描けていて、私は満足し鼻高々であった。
ところが幼稚園で踊る当日、園児の友達たちの反応は今ひとつだった。
クマバチの絵柄はとてもハチには見えず、ハエだと笑われたのであった。
これにはたいへんなショックを受けた。そういえばクマバチなど実物を見たことはない。
ハエだ、と言われるとそうとも思えたのである。
うちに戻ってから母親に泣きながら、描き直して!と訴えたのを憶えている。
新しい絵柄は黄色と黒の縞模様のあるミツバチだったと思う。
この話を母親に電話で聞いてみたら、まったく全然、憶えていなかった。
大人の目線でどうでもよいようなことが、子供にしてみればたいそうなことが、
いくらでもあるだろう。
ふと、自分の子供たちにも私が気付かないだけで、ほんとうは辛い想いをしたことが
多々あったのだろうなあ、と気になった。