『じゅえきレストラン』

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ポプラ社の写真絵本「じゅえきレストラン」の見本が昨日届いた。

じゅえきレストラン.jpgポプラ社写真絵本シリーズで私の本は、これで6冊目となった。

既刊は「うんちレストラン」、「いのちのカプセル まゆ」、「どこにいるの!? シャクトリムシ」

「クモのいと」、「むしのかお」 。

第一冊目の「うんちレストラン」は伊地知英信さんが構成・文を担当。

担当編集者のNさんと、伊地知さん、そして私の三人が最初に会ったのはたしか九段坂

あたりだったと思うが、「糞虫で絵本を作りたい」という提案をいただいた。

ちょうどその頃、私はダイコクコガネの撮影を進めており、宮城県の金華山にも

糞虫の撮影で通っていた(大震災のあと金華山はどうなっただろうか)。

三人はすぐに意気投合し、本のタイトルもその場ですぐ「うんちレストラン」と決まった。

じつはその当時すでに「レストラン」つながりで「樹液」をやりたい、とも考えていた。

しかし、樹液に集まる昆虫の撮影は意外と捗らなかった。

とくに以前住んでいた清瀬市周辺、あるいは所沢市などのフィールドでは

樹液そのものが少なく、あっても集まる昆虫の顔ぶれは貧弱であった。

山梨や近県のフィールドへ出かける手もあっただろうが、経費的にも

時間的ロスの面からも実行不可能だった。

ようやく撮影に弾みがついたのは、宮崎に移転してから。

敷地内のクヌギ樹液には今まで滅多に見られなかった、昆虫の賑わいがあって、

手応えを得たのである。そしてこちら南九州ではハルニレの樹液が多く、

安定した樹液酒場にも恵まれた。

今回の写真絵本ではページ数の制約もあって、紹介しきれなかった写真の数が

多いのは言うまでもない。

そうした写真の数々が、いづれまた違う形で活かされるよう「じゅえきレストラン」

に通う日々は今後も続くことと思う。

また、この写真絵本の次回作の構想もすでにある。ずっと私がこだわってきた

虫の世界の一つだ。



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