武田晋一さんの「カタツムリハンドブック」

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今日は全国で、猛暑だったようだ。その中、日陰のまったくない北九州、平尾台の草原を歩いた。
平尾台P7310025_1.jpgシシウドの花に来るセイヨウミツバチや、アカスジカメムシなどを眺めていると、少しは気持ちも和むが、暑いことには変わりがない。ジャノメチョウも草の合間を縫うように飛翔する姿が多かった。ほとんどが、♀を探し求める♂であった。無理はするなよ、と自分に言い聞かせ、水分はこまめに摂った。

さて、こうしてわざわざ平尾台のフィールドを歩いているのも、そのきっかけは、自然写真家の武田晋一さんが、6年前にこの場所を案内してくれたことにある。そう、もう6年も経ってしまった。
生き物との出会いには、いろいろなきっかけがある。武田さんが私に伝えたかった場所に、私も興味を抱いたのであるが、そうやって素直に好奇心のなすままに行動した結果、思わぬ昆虫に出会えた。探しても滅多には見つからない、極めて稀な昆虫にひょっこり出会えてしまったことが、武田さんと一緒に訪れた鍾乳洞の雰囲気とともに、強烈に焼き付いて残った。その残像を頭に描きながら、慎重に歩いてみたのだが、今日のところは成果無しで終わった。まあ、惨敗ということだ。

さてさて、武田晋一さんの新著「カタツムリハンドブック」。実用的図鑑にしては表紙が写真絵本のようで可愛い。
カタツムリ.JPG
撮影の裏側の事情など、コラムがいっぱいあって、私はそのコラムを一気に読んでしまった。それは苦労話だけではなく、カタツムリの生態をわかりやすく語ってくれてもいる。だいぶ前から本書を作るために全国を行脚し、カタツムリを追い求めていることを聞いていはいたが、実際にどういった苦労や工夫や、あるいはいろんな人との出会いがあったか、ということも改めてよくわかった。
つくづく思うのだが、武田晋一さんは、生き物好きには違いないが、それ以上に人が好きなんだあ、と感じる。いろんな人の人格に触れたがり、そしてとことん惚れ込む人なんだなあ、と。

シシウドP7310029_1.jpgともかく、暑かった!  帰りは高速で大渋滞にはまった。1時間ほどノロノロ運転。こんな渋滞は東京で暮らしていた頃からして、8年ぶりのこと。 宮崎ならこんな渋滞、有り得ない。まあだからこそ、宮崎を選んだのだけど。
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