カマキリモドキ

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今日で9月も最終日。当ブログは、来月あと30回更新で終了する。

このまま終了するのでは、ちょっと悔いが残るなあ、というのが一つある。

それは、宮崎に来てから一度もカマキリモドキ類に出会っていないこと。
出会っても無いので、一度も記事にできなかった。※1
ブログを閉じるにあたって、宮崎でのカマキリモドキ事情なるものを紹介できないままでは、少々、悔しい気持ちもある。

※1正確には一度記事にしている。2015年8月24日、高千穂町五カ所高原で、ヒメカマキリモドキを撮影しているが、その一期一会のみ。ヒメカマキリモドキは全国に分布しており、カマキリモドキ類のなかでもっとも普通種。
四国南部、九州にしか生息していない、しかも大型のオオカマキリモドキを見つけることが、まずは目標だった。

ところが、本日、ついにオオカマキリモドキを三股町内の上米公園で見つけることができた。しかも、白昼。
オオカマキリモドキIMG_1647.JPG
本種は、1994年高知県の安居渓谷で撮影して以来だから、じつに25年ぶりにその姿を拝むことができたわけだ。
安居渓谷は高知と愛媛の県境に近い場所だが、私が知る限りではなぜか愛媛県側では記録がない。※2
25年前に撮影できたといっても、それは夜の灯りに飛来した個体を飼育してのこと。
当時、仕事で仙台のホテルに宿泊していたおり、ずっと持ち歩いていたメスが、ケース内で産卵した。
しかし、卵はふ化せず、それで終わってしまった。

2 昨年、愛媛県の山地でも本種が採集されているようだ。いづれ記録が公表されるだろう。

オオカマキリモドキについては、卵とふ化幼虫の記載論文はあるが、それ以降の生態については、今もって謎のままのはずである。

午後4時過ぎ。3時間ほど撮影歩きしたあと、最後に柿に来ているゴマダラチョウを覗いてみた。
先日は途中から日が陰ってしまったので、晴天下で撮り直すつもりだった。
ゴマダラチョウは今日も来ていたが、生憎高い場所で撮影条件が悪い。
クロウリハムシがちょうど目線の高さの果実に2頭くらいついていて、それを見ていたらすぐ左手の葉裏に、アシナガバチがいた。

いや、それがアシナガバチそっくりに見えたオオカマキリモドキ。
私は思わず声を上げてしまった。
「ここにいたかあ〜!」

撮影しているうちに、手前の葉っぱをどかそうとした弾みで、飛び去ってしまった。
「しまった!」
でも習性からして、そう長くは飛翔しないはずだ、としつこく梢を見上げていると、少し離れた枝先にちょこんと静止していた(上の写真)。
お腹の大きなメスだったので、車まで走って捕虫網を取りに戻った。
すぐには移動しないはずという確信があった。

最近、網を滅多に使わないので、ちょっと緊張したが首尾よく採集できた。

で、もう一本、数メートル離れた柿の木を見てみた。
すると、すぐにも葉裏に止まったメスが見つかった。その木では次々と5頭も見つかった。
オオカマキリモドキIMG_1654.JPGオオカマキリモドキについては、明日も続きを書きます。

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