ヒラタミミズク、ヒラタクワガタ

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ヒラタミミズクの生息ポイントというのは、なかなか絞りづらいのです。
宮崎県では海岸沿いの常緑樹林に多いようですが、山間部にもいます。例えば、私の住む三股町内でも最近になって生息を確認できました。しかし、探してすぐに見つかるということは滅多になく、山間部での発見率は低いと感じています。

ヒラタミミズク成虫.JPG(写真撮影日:2011年9月1日)

ヒラタミミズクの和名は、ぺしゃんこの姿をした幼虫の特徴からきているのでしょう。極限まで体を薄くして葉っぱの表面に同化します。
その幼虫が羽化して成虫になる過程はかなりの感動ものです。
そういえば、その羽化シーンは共著『脱皮コレクション』(日本文芸社)に掲載しています。残念ながらこの本はあまり売れなくて、初版で終わりました。

ヒラタミミズク幼虫IMG_1589.JPG(写真撮影日:2008年10月15日)


ヒラタ、といえばやはり、ヒラタクワガタ、です。
ヒラタクワガタは東京では夜行性で、たしかに昼間に活動している姿を見る事はありませんでした。
昼間活動するノコギリクワガタはカラスに捕食されて数が減る傾向がある一方、夜行性であるヒラタクワガタが増えている、という話しもどこかで読んだことがあります。

ヒラタクワガタIMG_4367.JPG(写真撮影日:2011年10月16日)

ところが宮崎のヒラタクワガタは、ノコギリクワガタと肩を並べて昼間も盛んに活動しています。同じヒラタクワガタでも、地域によって習性が違っているようです。

クワガタムシが集まる樹液も、宮崎ではクヌギよりもアカメガシワやハルニレの方が多いです。
わが家の林では、コウモリガが穿孔したアカメガシワの樹液が主な樹液レストランになっています

ヒラタクワガタX8012698.JPG写真は、クヌギ樹液でオス同士の喧嘩です。体格の差があり過ぎて勝負にならず、大きなオスは一旦相手を空中に持ち上げたものの、このあとそっと降ろして放免しました。私には、小柄なオスの「まいりました!」という声が聞こえたような気がしました。




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