カマキリタマゴカツオブシムシ

| | トラックバック(0)
カマキリタマゴカツオブシムシ。14文字と名前が長い。

カマキリ、タマゴ、カツオブシ、ムシ、と4つに区切って読むと覚えやすい。

まあ、覚えてどうなる、というものでもないが、、、、。

春になってオオカマキリの卵がふ化しない、、、、、、、、、、

そんなときは、このカマキリタマゴカツオブシムシの仕業が可能性として高い。

先日から気になっていたのだが、撮影用に用意してあったオオカマキリ卵のうに、

黒いゴマ粒みたいな虫が貼りついている。

オオカマキリのふ化ピークはもうだいぶ前に終焉しているが、

この黒いゴマ粒が、カマキリタマゴカツオブシムシである。

W21305181.jpg( 写真/ E-520   ズイコーデジタル35ミリ )

カマキリタマゴカツオブシムシの幼虫は、オオカマキリの卵のう内で、

オオカマキリの卵を食べて成長し、越冬明け後にこうして外気へと体を晒している。

今いるカマキリタマゴカツオブシムシは、昨年の秋にカマキリの卵のうへ産卵された卵から

育った世代。その卵を産んだ親の世代は、夏のあいだ、カマキリ卵のう殻を餌として

育った第一世代、、、、、、、、、となんだか書いている自分でもわかりにくい。

カマキリタマゴカツオブシムシの体は拡大してみるとかなり毛深い。

体の紋様に見えるのは毛束であった。

X31305733.jpg( 写真/ E-3  ズイコーデジタル35ミリマクロ+1.4倍テレコン ストロボFL36R2灯
             ツインフラッシュブラケット使用 )

つまり整理すると、カマキリタマゴカツオブシムシは春と秋の2回、成虫が現れる。

春、現れる成虫は幼虫時代にカマキリの卵(生卵)を食べて育ち、

秋、現れる成虫は幼虫時代にカマキリのふ化したあとの、卵のう、や卵殻、

つまり乾燥干物を食べて育つ。

この2世代の食事内容を比較すれば、生卵を食べて育ったほうが栄養満点の

食生活といえるだろう。

このように世代によって食べ物の条件が違っているのは、カマキリが年一回しか繁殖しない

のに、かたやカマキリタマゴカツオブシムシは年2回発生するがためなのだろう。

なぜ、そんなことになったのか?

X31305822.jpg
カマキリタマゴカツオブシムシはちょっとした振動で、脚や触角を綺麗に収納する。

とくに触角の先端の丸い部分の納まり具合など、よくできているなあ、と感心する。


« イタヤハマキチョッキリ       ルイスコメツキモドキ »