なすべきことは、ただ傍観のみ

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[ 宮崎県 三股町 ]

トラクターが畑を耕し始めると必ずどこからともなく、アマサギが集まる。

土中から飛び出すカエルやミミズや昆虫が、彼らの餌になる。

背景の霧島山がくっきりと見えるのは今月半ば以降のこと。

Z9051493霧島山と農作業.jpgさて、先日、庭で見つけたシャクガ幼虫に体外寄生していたコバチ幼虫だが。

今朝になって覗いてみれば、シャクガ幼虫は日干しのようにペシャンコとなり、

寄生蜂幼虫の姿は消えていた。繭を紡いだのである。

Z9051468シャクガ幼虫日干し.jpg幼虫の日干しをそっと引き剥がしてみた。繭は日干しの下に隠れているからだ。

Z9051481きせいばちの繭20120905_104709.jpg横から見てみると、寄生バチの蛹が8個並んでいるのがわかる。

まゆ壁は薄く、したがって幼虫の体の下に隠れているのは納得がいく。

それぞれ個室に分かれているようにも見えるが、その隔壁も薄く、むしろ

8部屋全部が共同繭に包まれているように感じる。

飴色の蛹を一個、取り出してみた。腹側から見てみる。

Z9051488寄生バチ蛹20120905_105828.jpg体長2ミリ程度の蛹で、頭部、触角、脚、翅、腹部などが区別できる。

成虫が羽化すれば、同定が可能かもしれない。

蜂といえばもう一つ。

居間の南側のひさしに営巣しているヤマトアシナガバチだが、

数日前にヒメスズメバチが偵察に来ていたので、気をつけていた。

するとやはり今朝になって、ヒメスズメバチの襲撃を受けていた。

Z9051442ヤマトアシナガバチ受難20120905_074133.jpg
多い時でもヒメスズメバチは4匹くらいまで。一匹だけで収奪していることもある。

ヒメスズメバチは繭蓋を噛み破ってはヤマトアシナガバチの蛹や前蛹を引き抜き

容赦なく肉団子にする。その間、ヤマトアシナガバチは離れてじっとしている。

まったく反撃することはしない。ヒメスズメバチには適わないことを知っているのだろうか?

同じことを例えば人が行えば、猛反撃を受けるはずである。

夕方になって再び巣を見上げてみれば、すでにヒメスズバチの姿はなく、

アシナガバチの繭部屋はすべて空っぽになっていた。

わずかに卵と若齢幼虫が残っているだけだ。

Z9051532受難のあと.jpg
写真: E-M5  M.75-300ミリズーム、14-42ミリリバース改造レンズ、
          
          ライカ45ミリマクロレンズ、ストロボFL-300R、FL-36R



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