カトリヤンマ、ジョロウグモの餌食となる

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三股町 田上

午前11時半、林に降りて歩いていると、すぐ背後でカサカサという乾いた音がした。カナヘビが跳ねたにしてはちょっと軽めだなあ、と不審に思って引き返してみれば、ジョロウグモの網にカトリヤンマの♂が掛かった直後であった。

カトリヤンマ♂MG_0789.JPG
カメラを構えて間近で撮影しているうちに、ジョロウグモは警戒してカトリヤンマから離れてしまった。これ幸いにと、カトリヤンマを救い出してみたが、すでに毒液を注入されたようで、グッタリしていた。
カトリヤンマ♂IMG_0812.JPGカトリヤンマのオスをこうして間近で見るのも、じつに20年ぶりのことではないだろうか。いや改めて見るとじつに綺麗な色紋様をしたヤンマである。が、しかし、ジョロウグモに申し訳ないので、すぐに網へと戻した。ジョロウグモはしばらくして、この獲物にかぶりついていた。
それで、今回の事件を振り返ってみた。そう事件、いや事故か。つまり、私の推理はこうである。

大繁殖しているヌマダイコンの実を撮影しておこうと、林に降りた私。何かあるのでは、と期待しながらキョロキョロ、ゆっくりと観察路を歩くうち、すぐ脇の薮で休息していたカトリヤンマが私の姿に驚き、飛び立った。飛び立ったはいいが、慌てたあまり進路を誤りジョロウグモの巣網に掛かってしまった。そのときカトリヤンマの悶絶する翅音に、私が気付き振り返った。

まあ、なんの確証もないが、こうした推理を嫁さんに話してみると「ハイ、ハイ、そうですか」と、相手にもされなかった。
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