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三股町 田上

今日は日曜日にも関わらず、杉伐採作業が朝早くから始まった。作業音を聞いていると、我が身にムチ打つ気にもなる。それというのも原稿書きの仕事の進捗状況が思わしくないからだ。自分でもこれほど難航するとは予想していなかった。杉を切り倒すチェンソーの音に集中してみると、その作業のテンポの速さに驚いた。ドッスン〜と、重く鈍い音がしたかと思えば、もう次の伐採作業が始まる。なるほど、一日に百本もの杉を伐採するとは、こういうことか、と納得できた。できたが、しかし、これは相当な肉体労働である。これはチェンソーを使っての作業を体験しないとにわかには理解できないかと思う。軽々と伐採作業を続ける作業員の方は、60歳をはるかに超えた年齢である。伐採作業には3〜4名の方が従事しているが、その中でも、切り倒す作業の方は一番の高齢者の方である。チェンソーの作業の他は、重機を稼動する仕事で、まあこれも疲れはするだろうが、ロボットのオペレーターと比べて、重いチェンソーを扱う作業は格段に疲れるはずだ。山仕事について、人ごとには思えない私は、犬の散歩がてら、しばらく佇んでいた。
道路IMG_1322.JPG
伐採された杉はその場で吊り上げられ、同じ長さに揃えて切断される。
道路IMG_1328.JPG太さもまちまち。これがいくらで取引されるのだろうか?結末としてどういった建材になるのだろうか?
日々、積み出される杉材の量はかなりになるだろうが、大型トラックが行き来する農道も変貌した。
道路IMG_1330.JPG道幅ギリギリを行き来するため、道幅が広くなった。道に被さっていた雑草地帯が綺麗に排除されたのだ。しかし、一方で曲がり角など、道路の陥没も目立ってきた。

工期の終わりが近づいたと思うのは、日曜日にも作業しているからだ。大型重機が6台も稼動しているがそのレンタル料金だけでも、と要らぬ計算をついしてしまう。
まあ、人のことを気遣うより、昆虫写真家の自分の経費のことを振り返るべきではあろうか。およそ、儲けにはならない仕事ばかりで、よくこれまで続いたかと思う。

今日で57歳の誕生日を迎えたが、人生、幕引きの頃合いもそろそろ考えておかねばならない。

伐採してから、2年と9ヶ月のクヌギ材。
道路IMG_1339.JPG全部で何本あるのか、そして全部で何キロあるのか、計算などする気もしない。が、水分を失ったり、逆に吸ったり、キノコがどんどん繁殖したりと、変遷激しい人生のようなものががここにもあったはずだ。もの言わぬ朽ち木の前に佇み、声を聞きたくなった。



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