早春蛾

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三股町 田上

昨日のウスギヌカギバは、さすがにフライングかと思う。

しかし、今日は朝からほぼ無風で気温もグンと上がったので、これはもしや、と谷津田に降りてみた。昨日と同じ格好だったが、暑くなってインナーのフリースを脱いだ。

休耕田の畦で、昨年と同じ場所に、コーリング中の、フチグロトゲエダシャク♀がいた。午前10時12分。

フチグロトゲエダシャク_Z5A1753.JPG立春のあとすぐ登場する昆虫もいる、ということは世間ではほとんど知られていないだろう。寒いとはいっても、確実に春に向けて季節が進行している。それを、虫たちが教えてくれる。
聞く耳を持たないと、聞こえないことがじつに多い。

昨年と同じ場所のこの畦が取り囲む休耕田は、コガネグモの生息密度が極めて高く、一昨年はコガネグモの撮影でずいぶんと通った場所でもある。コガネグモの飼育は私としてはかなり難しく、脱皮の撮影も野外で行うことにしたが、それが適うためには、個体数が多いことが絶対条件となる。結構、時間を要したが、幼体から成体への脱皮を最初から撮影できた。

しかし、昨年の10月から始まった杉植林の伐採作業のため、この休耕田はボラ土で埋められ土場と化した。まさに砂漠化したのだ。それに伴い、畦の植生もほとんど刈り払われてしまった。

それでも、フチグロトゲエダシャク♀は去年と同じ、畦で羽化した。地面の浅い場所で蛹は生き延びたからだ。羽化後、這い上る草はほとんど無い状況で、わずかに残った草にようやく這い上ったのである。

それが、今日の写真。

天候の条件は良かったが、しかし、オスの飛翔はまったく観察できなかった。写真の♀を午後2時過ぎまで見ていたが、ついに♂は飛来しなかったのも、当然のことと思えた。
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