ジャガイモ飼育とは

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アカメガシワは荒れ地にすぐさま入り込む、じつに逞しい植物だ。種子から芽生えてからの成長は極めて速い。庭のあちこちにニョキニョキ生えては、グングン成長してくれるので、場所によっては伐採せざるを得ない。切っても切っても、すぐに萌芽するのだが。

今年の2月、庭の通り道にアカメガシワが育ち、いくらなんでも邪魔なので、伐採した。すると、うっかり気付かなかったが、コウモリガの小さな幼虫が巣くっていたようだ。ポロリと地面に転がった、幼虫。コウモリガ幼虫は生木の内部にトンネルを穿ってそこで成長する。元に戻すこともできないので、どうしようかと迷ったが、ある文献を調べていたら、「ジャガイモで飼育可能」とあった。
そこでさっそく、ジャガイモにコルクボーラーを使ってトンネルを穿ち、幼虫を入れてみた。幼虫は水を得た魚のごとく、トンネルの奥にスルリと納まった。

飼育を始めてから五ヶ月。忘れかけていたジャガイモを覗くと、ボロボロになっていた。
もう幼虫はダメか、と思ったが意外にも元気だったので、新しいジャガイモに引っ越しをした。
コウモリガ飼育P7130071.jpg
穴の中に、幼虫の頭が見えている。
koumoriga.jpg幼虫の体に合わせてトンネルを穿つ道具は、コルクボーラーがいい。

コウモリガ飼育P7130001.jpg先端は鋸のような歯になっている。これを回転させて、トンネルを掘る。
コウモリガ飼育P7130009.jpgちなみに、ジャガイモ飼育のことを知った文献とは、保育社の「原色日本蛾類幼虫図鑑(下)」
で、本書は神田の古書店「明倫館書店」で買い求めた。昭和62年、1987年の8刷発行で、著者の検印まである。当時でも4500円。かなり高価な図鑑だ。古書店ではいくらで買ったのか、もう憶えていない。

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