ナガサキアゲハ卵のその後、とクロシタシャチホコ幼虫

| | トラックバック(0)
三股町 田上

クモは、巣網に掛かった枯れ葉などの異物は必ず排除して、巣網を綺麗に保つ。コガネグモではあるが実験までして、その細やかな行動を観察したことがある。ジョロウグモでもおそらく同じだろう、と思うと、昨日のナガサキアゲハの卵が気になった。さっそく覗いてみれば、やはり!

ナガサキアゲハIMG_6891.JPGナガサキアゲハの卵が付着していた枯れ葉は無かった。ジョロウグモがゴミ掃除したあとだった。もちろん、ナガサキアゲハ母蝶は、こんなリスクがあるとは、夢にも描くまい。しかし、しつこく眺めていると、巣網の下数センチの葉上に、卵はかろうじて着地していた。
ナガサキアゲハIMG_6894.JPG
このまま風で飛ばされでもしない限り、卵からふ化した幼虫は、無事に餌へと辿り着けることだろう。クモの糸がわずかに残っているので、それが命綱にもなっている。

さて、先月24日に延岡市で見つけた卵。ツバキの葉裏に行儀よく並んでいた。
クロシタシャチホコ_5A_8656.JPG氷上競技のカーリングで使われる、ストーンに、こんなデザイン、如何ですか?
このところ、国内某有名デザイナーのパクリが問題になっているけれど、自然界からデザインをパクるのは、問題ないよね。
卵の正体を突き止めるべく飼育をして成虫が羽化したのは一昨日。卵は、クロシタシャチホコと判明した。終令幼虫はこちら。ツバキの葉を暴食しています。
クロシタシャチホコ幼虫IMG_6966.JPG体長5cm。お尻にも特徴のある紋様があって、一度見たら忘れないでしょう。
クロシタシャチホコ幼虫IMG_6955.JPG熟令幼虫はツバキから降りて、土中に潜り込んで蛹化する。

« ナガサキアゲハの食樹外産卵       ナガサキアゲハの♀ »