タラヨウの実

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今日は、県内、都農町(つのまち)の都農町民図書館で、講演を行った。
三股町から高速を使えば1時間半程度。早めに着いたので都農神社の境内を歩いてみた。

大杉が立ち並んでいるが、鎮守の森の濃さはなく樹相は単調。あまり自然観察には向いていないが、
ムラサキツバメとクロコノマが飛んでいた。ハンミョウの巣穴もあった。

ふと目の前に赤い実がたくさん実っていた。タラヨウだ。根元にあった看板には「もちの木」と書かれてあった。タラヨウもモチノキ科モチノキ属(Ilex latifolia)だが、同属の別種モチノキ(Ilex integra)もある。
この際、Iatifolia と integra という2種の学名も憶えておきたい、と思った。

ま、これは例えばアゲハチョウ科のナガサキアゲハもモンキアゲハも、総称して「アゲハチョウ」と言っているのと同じようなものだろう。


タラヨウの実IMG_5369.JPGタラヨウの赤い実。快晴の天気に恵まれ、室内で行う講演とはいえ気分がいい。なので、講演を終えたら都農町のフィールドを巡ってみたかったが、家の用事があってとんぼ返りした。

さて、自宅のすぐ北側、道路を隔てた場所にレモンエゴマの群落が突如として現れたことを一昨日紹介したが、その群落の後ろの窪地には、シラネセンキュウが花盛り。
シラネセンキュウ群落701A6303.JPGセリ科シシウド属のシラネセンキュウは、学名 Angelica polymorpha。
Angelicaという属名もこの際、憶えておきたい。Angelica、Angelica、Angelica、、、、アンジェリカ。

この窪地の花園も人知れず、おそらく一番頻繁に通っているのは私くらいだろう。なぜなら、キアゲハの飼育中で、餌の供給源としているからだ。少しづつ葉っぱをいただいている。

キアゲハの飼育目的は、緑色型の蛹を得るため。先日、宮崎市の大淀川学習館で飼育されたキアゲハの蛹が全て褐色型か黒色型であったのが気になった。同じ飼育条件下でアゲハだと緑色型もかなり混じっていたのに、なぜキアゲハでは緑色型が出ないのだろうか?

蛹色の決定因子がアゲハとキアゲハでは違うのだろうと思う。
昨夜、蛹化した蛹も残念ながら緑色にはならなかった。

キアゲハ蛹褐色型.JPG
胸部背面が若干薄緑色を帯びてはいるが、これは褐色型と判定。
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