2017年2月アーカイブ


虫のしわざ〜泥巣

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先日、紹介したスズバチの泥巣
_Z5A8652.JPG蛹化時期を調べておきたいので採集したのだが、中はすでに空っぽになっていた。
_Z5A8650.JPGじつはこの泥巣を外す前に、外壁の一部に小さな穴が空いていることに気付いた。どうやらこの巣は寄生されていたようで、その宿っていた虫は中の幼虫を食い尽くして外に出たのではないだろうか?

何重にも塗り固められた泥巣の壁も、寄生蜂に狙われたらひとたまりもない。

まだその寄生蜂の姿を見たことがない。

午前11時半、三股町、梶山交差点近くで、アゲハ春型が飛んでいるのを車内から目撃。庭ではモンシロチョウも舞っていた。




宮崎市 平和台公園

人と待ち合わせで、宮崎市の平和台公園を訪れた。
少し早めに着いたので、園内の遊歩道を歩いてみた。

樹木の名前プレートをめくってみると、サツマゴキブリの集団がいた。幼虫も一匹混じっている。

サツマゴキブリIMG_3389.JPG


三股町 田上

昨夜は鍋だったので、今日の昼食は雑炊。
食べ終わって食卓で休んでいたら、「ゴツン!!」という音が背後からした。

「今、ゴツン!って、何かが出窓にぶつかったよね」
嫁さんもたしかに聴いた、というので、さっそく外に飛び出してみれば、足下からエナガが飛び立った。

飛びはしたものの5、6メートル先のイヌビワの枝に止まったまま動かない。

「やっぱり窓ガラスにぶつかったんだよ」と、カメラを携えてイヌビワのところまで、そっと歩み寄ってみた。すぐ目の前まで寄ったけれど、エナガは動かず、眼を閉じている。

エナガIMG_7273.JPGかなり痛かったんだろう、頭がクラクラしているんだろう、眼を少し開けてはまた閉じる。とんでもなく軽い体なのに、ゴツン!という音がしたくらいだから、相当な衝撃を受けたはずだ。

エナガIMG_7295.JPG数分間、うずくまったままでいたが、やがて立ち直り、いつもの敏捷さでクヌギの高い梢に移った。
すると番の相方がすぐ傍までやって来て、互いにさえずり合い、そのまま連れ立って飛び去って行った。

我が家の窓ガラスに鳥がぶつかる事故は稀にあるが、ときにはショック死することもある。

犬の散歩ついでに近所のキムラグモの巣を下見しておいた。中でもわかり易い巣はこちら。

キムラグモの巣1.JPG
巣の扉を開いてみた。
キムラグモの巣2.JPG
よーく目をこらして見ていると、次々と巣の蓋が見つかった。

クロウリハムシ

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三股町 田上

クロウリハムシIMG_6938.JPG出窓のガラス面を歩いていた、クロウリハムシ。
自然光で撮影。絞りはF8。シャッター速度は1/2500で歩いていてもブレない設定にした。

今日は、次男のバスケット練習試合で小林高校に遠征。送迎班だったので、一日中観戦していた。よく晴れていたが、カーテン閉め切った体育館の中は寒かった。




スミレモの香り

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三股町 田上

クヌギの幹に鮮やかなオレンジ色。

クヌギIMG_6960.JPG谷津田の再奥にあるクヌギ林は、もとは湿地でそこを開墾した田んぼだったようだ。林床のあちこちがぬかるんでおり、ツクシショウジョウバカマが自生している。
陽当たりも悪くクヌギの成長は芳しくないように見える。

さて、オレンジ色をしたフサフサは、藻類のスミレモ。こうして陸上で暮らす、藻類としてはかなりの変わり者、ということらしい。オレンジ色は細胞に含まれているヘマトクロームという色素。
ほかの場所には色がうすくて茶色に近いものもあるが、それはこの色素が少ないということだろう。

スミレモIMG_2992.JPG「スミレモ」と名前を聞いて、だれもが「なぜ?」と疑問に感じると思う。

少し調べてみたら、スミレモには植物のスミレの香りがするため、この名称がついたそうだ。
今日はその香りを確かめるべく、この林に来てみた。

「さあて、どんな香りだい?」と、鼻を近づけてみたが、何も匂わない。
クンクン、あげくは鼻をこすりつけてみたが、それでもまったく匂わない。
私の嗅覚がおかしいのか、あるいは香りが出る時期とかあるのかもしれない、と思った。

オレンジ色の垂れ幕をめくってみたが、それでも匂わない。

めくってみると、裏側は緑色だった。

スミレモIMG_3044.JPGクヌギの幹表面には、他にコケ類や地衣類も多い。
一番目立つのが、地衣類のウメノキゴケだ。
ウメノキゴケIMG_3060.JPGあらかじめ、地衣類の予習を少ししておいたので、ウメノキゴケに紛らわしいマツゲゴケも見分けることができた。

こちらがマツゲゴケ。

マツゲゴケIMG_3073.JPG
マツゲゴケには名前の通り、シリアというまつ毛のような黒い毛が並んでいる。
マツゲゴケのシリアIMG_3085.JPG
ウメノキゴケとマツゲゴケは混生することもあるらしい。

こちらは地衣類モドキ。
イノシシIMG_3078.JPG騙されてはいけませんよ。


三股町 田上

北西の風が強く吹き続けていた。その影響で枝が折れて、林の観察路のあちこちに落ちていた。

まだ早いのはわかっているが、ツクシショウジョウバカマの様子を見に行った。昨年3月に花を撮影した同じ場所。

ツクシショウジョウバカマIMG_6981.JPG花茎はまだまだ小さいが、油断していると一気に立ち上がってきそうだ。
ツクシショウジョウバカマIMG_6984.JPG車を停めた道路脇に大きなコンクリート土管が。 物置代わりになっている。
IMG_6995.JPG
ここなら、理想的な雨よけ場所。 やはり、あった泥巣が(上写真、矢印先と反対側の入り口)。
泥巣IMG_2970.JPGしかし、反対側にもう一個あっただけで、奥の方は使われていない。
スズバチ同士でなわばり争いがあるのかもしれないのと、あんまり暗い場所は好まないのかもしれない。

泥巣の集合住宅、とはいかないようだ。



道具は大事

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撮影のために色々と工作することも多い。
切ったり、接着したり、穴を空けたり。

先月、プラケースに大きな穴を空けるため、ホールソーという刃を使った。
ホールソーはチャック式のドリルに装着するビットなのだが、これをインパクトドライバーで使うために、
変換アダプターを使った。

ドリルP2220001.jpg写真画面左の青と黒2色の部分がチャック式固定部で、ビットを差し込んで黒い部分を時計回りに回転すれば、固定できる。

作業が終わって、ホールソーを外そうとしたが、ガッチリ固まってしまい緩まない。布巻いたり、ゴム巻いたりして、血管が切れそうになるくらい捻っても、緩まずビットが外せなくなった。
本来なら手で回して簡単に締めたり緩めたりする仕組みだ。

他の作業もあったのでそのまま放置しておいたのだが、今日になってふと、ウオーターポンププライヤーが二つあったことを思い出して、さっそくねじ回しに使ってみた。

ドリルP2220003.jpgロボットの両腕みたくガッチリ掴まえて、ひょいと捻れば一発で緩んだ。
ドリルP2220004.jpg
チャックは3本の爪で円形ビットを挟む方式。

ウオーターポンププライヤーは水道管などのネジ回しなどに使うが、用途は様々。二つのうち一方は仕事部屋ではなく、玄関の靴箱の中にしまってあったので、うっかり忘れていた。

こうして二つ組み合わせて使うこともあるので、これからは置き場所を一緒にしておくことにした。

もっともインパクトドライバーは、回転に加えて打撃力も使うので、特にデリケートな穴あけ作業には向いていない。


ウメにチャミノガ

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三股町 田上

チャミノガIMG_7267.JPGちゃんと生きているのか確認してみたいが、ミノムシのついている枝はうんと見上げた位置にある。レンズは望遠ズームの300ミリで撮影している。
チャミノガはこうして、目にする機会が多いが、オオミノガの蓑は滅多にお目にかかれなくなった。

田んぼの畦道にある土管には、スズバチの「しわざ」泥巣がついていた。

泥巣IMG_7263.JPG少しでも雨避けになる場所を選んでいるところに、スズバチへの共感を勝手に抱きたくなる。
自然界ではなかなか得難い場所なんだよね。こんないい場所、見逃すはずもないか。





バナナの香りとは

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三股町 田上

「おとうさん〜!」と、高2の次男の声。

「何よ?」と駆けつけてみれば、次男の指差す床に、オオトビサシガメがいた。

「これは、カメムシだよ。ゴキブリじゃないよ。
バナナの香りがするから、嗅いでみれば」

次男は拒否するので、私だけたっぷりバナナ臭を楽しんだ。

オオトビサシガメ、このところの陽気のせいか、かもいの隙間から姿を現したり、次男の部屋まで遠出したりと活発になっている。

オオトビサシガメIMG_1397.JPG

山仕事

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昨年の暮れ、コナラの大木2本をお隣の地主の方が伐採した。一本はうちとお隣との境界線上にあったので、私と協議の上、切ることにした。まだ2本、境界線上にあるがこれも近いうちに伐採する。
大きくなり過ぎたのである。そこで萌芽更新をすることにしたわけだ。

今日は撮影の仕事を終えたあと、カメラをチェンソーに持ち替えて、倒木の解体作業をした。

コナラ倒木IMG_6423.JPG
根元回りは一抱え以上もある大木だ。頂部の枝からしだいに根元へと向かって切断していった。
枝数は多く、切ったはいいがそれらを片付ける作業は途中まで。幹の切断も半分程度でギブアップした。

コナラ倒木IMG_6419.JPG
根元近くから分岐して2本の幹が伸びているので、作業量も倍になる。
チェンソーの扱いにはかなり慣れたが、樹木の重量バランスも見極めながら神経を張りつめ、慎重に作業をした。2回給油しての作業量だと、チェンソーの刃も切れが悪くなる。
作業後はチェンソーを解体掃除し、刃の目研ぎまでしておく。

ここ2年ほど、山仕事の時間がかなり減っている。色々、理由はあるがそのせいか、同じ作業量でも疲れを余計に感じる。スポーツと同じで、山仕事も日々、やり続けていないと体がなまってしまう。一番、体に悪いのがパソコンに向かってずっと部屋に籠っている作業だ。とは言っても本作りが私の仕事。そこで一日のうち、1時間程度は山仕事を入れるように心掛けたいが、いつもそううまくはいかない。

ま、当分の間はコナラ倒木の片付け作業がたっぷり残っているので、これをコツコツできるときにやるつもりだ。
しかし、今日はかなりくたびれた。疲れすぎると食欲があまり湧かない。

昨日は昨日で、穴掘り作業を4時間ほどやった。
これもとんでもなく疲れた。このあと撮影して、さらにデータをバックアップしたら、そこでギブアップ。

穴掘り_Z5A7790.JPG飼い犬のチョロが、犬小屋の前の地面に大穴を掘って、あたり一面土だらけにしていたので、「なにやってんだ!あんたは!」と恐い顔して怒ってみせたが、ふと我が身を振り返れば、私のほうが山のあちこちをボコボコに掘り返していたのだった。

チョロは私の掘削作業に影響されたかもしれず、叱った自分を反省した。
犬は飼い主をよく見ている。






三股町 田上 

コミミズク幼虫、庭のクヌギにいるのでほぼ毎日、その様子を見ている。

701A8195.JPG
今日はかなり気温が上がったので、もしや移動でもするかな、と思いきや、まったく枝に成りきったままの姿勢を保っていた。

ギシギシのロゼットもしだいに立ち上がってきた。


ギシギシ701A8198.JPG


三股町 田上

昨日、敷地内のヤツデ葉裏にあった卵塊の一つが午前中にふ化を始めた。

アオモンツノカメムシふ化201702.JPG
この写真の実寸は、横幅がほぼ7ミリ。 撮影倍率にして5倍。使用レンズは、MP-E65mm F2.8 1-5×。 カメラは、EOS-6D。
絞りはF8、手動でフオーカス移動して撮影後に深度合成している。

アオモンツノカメムシのふ化時期は、1月末〜2月後半にかけてと言えるだろう。

今日は朝から気温がどんどん上がり、いつもならじっと立っていられない林に、しばらく佇んでいた。イカルの群れが樹上に来ていて、そのさえずりがなんとも心地良かった。そこに、サンショウクイのピリリリ、ピリリリ〜がときおり混じり、ヤマガラが営巣場所の点検にやってきては、そのたびにスズメ夫婦と騒がしくやり合う。
メジロはずっとバックで忙しくさえずっており、シジュウカラ、コゲラもちょこんと、伴奏を挟む。
街中の騒音はほんのわずかで、余程、集中しないと耳には入らない。それより、鳥たちのさえずりがすぐ傍を取り囲んでいる。

午後1時18分。下の谷津田でフチグロトゲエダシャク♂を見る。一頭だけだったが、風に逆らうように激しく波打つように舞っていた。メスと出会えただろうか。

うちの林では、ミヤマセセリも足下から飛び出した。




三股町 田上

うちの近所ではモズの生息密度が低いので、遭遇頻度は低い。もっともここのところフィールド歩きの時間が極めて少ないこともある。せいぜい、夕方の犬の散歩程度だ。

だからその僅かな時間の中で、久しぶりにモズのオスと出会えて、ちょっと嬉しかった。

正面からの姿は新幹線のゼロ系のフォルムを思わせる。(シャッター速度:1/1600)

モズIMG_7251.JPG
モズIMG_7253.JPG畑の回りを忙しなく移動していたので、飛び立つ瞬間を狙って撮影してみた。(シャッター速度:1/8000)
モズの写真はいづれもトリミングしている。

        (写真:EOS-80D  EF70-300mm F4-5.6L IS USM )


自動撮影カメラには何も写っていない日がほとんどだが、昨日はネコの新顔が登場した。
メスのシャム猫のようだ。尻取りで命名した名前は、「ラム」。

ラムIMG_1106.JPG
でっぷりとしたこの体型、身籠っているのだろうか?
オスの「メラ」もたまにやって来る。


メラIMG_7250.JPG
今のところ、うちの林に遊びに来ているのは、「トメ」、「メラ」、「ラム」の、3匹のようである。

『里山のヤママユ』(小学館クリエイティブ)が、来週21日に発売となります。
里山のヤママユ.JPG「ふれあい写真絵本」シリーズとして、同時に横塚真眞己人さんの『どこにいるの イリオモテヤマネコも同日発売です。

今頃になって気付いたのですが、表紙写真のヤママユ♀は、ほぼ実物大です。これは意図したわけではなく、偶然です。


『ヤママユガ観察事典』(偕成社)を出してから19年目。前にも書いたことがありますが、児童書でをテーマに扱ったものがカイコかミノムシに限られており、そのことが私にチャレンジ精神をかき立たさせた一因でもあったでしょう。蛾、ってとても面白い生きものであるのに、なんで誰も取り上げないの?、と私には 不思議でならなかったのです。

ヤママユを皮切りに、蛾に関わる絵本としては、シャクトリムシ、まゆ、イモムシ、カイコ、と写真絵本を出した私ですが、これからやるべきことは数多くあります。もっと蛾の魅力を本にして語りたい、と思っています。


蛾の絵本が稀だと書きましたが、絵本ではないですが、最近は少し傾向が変わってきています。

例えば、鈴木知之さんの『ずかん さなぎ』(技術評論社)は、昆虫全般を扱っていますが、蛾類の世界もかなり掘り下げて紹介してくれています。びっくりするような知見が満載です。鈴木さんの著書『虫の卵ハンドブック』や『朽ち木にあつまる虫ハンドブック』(文一総合出版)でも蛾類の扱いが多く、たいへん参考になります。


三股町 田上

午前7時。霧島山が赤く染まっていた。

霧島山朝焼けIMG_7189.JPG一昨日、昨日と紹介したチクシトゲアリだが、振り返ってみると活動期の写真がほとんど無い。
かろうじて引っぱり出せたのが、ムラサキシジミ幼虫にたかっているカットだ(2007年5月撮影)。
チクシトゲアリZ0230006.JPGムラサキシジミ幼虫は熟令で赤く染まっているが、蛹化場所を探しているのだろう、巣から出て歩く速度が早かった。
チクシトゲアリはなんとか甘露をいただこうと、幼虫の体のお尻のほうをしきりと触角でドラミングを繰り返していた。
アリがしつこくまとわりつくと、幼虫にとっては寄生バチから身を守るためのガードマンとして役に立っているのかもしれない。

チクシトゲアリの越冬コロニーは、我が家から道一本隔てたすぐ隣の杉植林内にあったが、昨日は足下からノウサギが飛び出した。また、イノシシが泥をこすりつけた痕もいくつかある。

三股町 田上

午前7時半過ぎ、窓から見える畑に大きなトラクターがやって来た。
サギ類が飛来するのはどのタイミングかな、と見つめていると、畑に入った瞬間、50メートルほど離れたイチョウのてっぺんから、シラサギが一直線に舞い降りて来た。
どうやらシラサギは、トラクターが走っている姿を見てすぐにも追尾していたと思われる。

そういえば先日、車を運転していると、トラクターを追いかけるタゲリの群れがいて、手の届くような距離だった。
「ああ〜!!なんでカメラ無いのよ〜」

夕方になって我が家のすぐ傍の畑にトラクターが入った。3羽のシラサギがもう、トラクターの後に続いていた。しきりと虫らしき獲物を捕らえていた。

ダイサギIMG_7119.JPG
ダイサギIMG_7078.JPGアオサギより少し小さい大きさからして、ダイサギではないかと思う。
ダイサギIMG_7156.JPG昨日、紹介したチクシトゲアリのコロニーだが。
チクシトゲアリIMG_6901.JPG
白くなっている部分は幼虫が吐いた糸の膜のようだ。
撮影したあと、しっかりと杉皮を被せて、できるだけ修復しておいた。
チクシトゲアリIMG_7027.JPG
樹皮剥がしや崖崩し、朽ち木割りなど、越冬昆虫探しは昆虫にとって大変迷惑なことになるので、できれば控えたい。やっておきながら、こう言うのも何ですが。

チクシトゲアリ

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三股町 田上

午前11時。霧島山の様子。

霧島山11時701A8167.JPG北西風が吹き荒れ、猛烈に寒い。

スギの立ち枯れがあって、剥がれかかった樹皮をめくってみれば、チクシトゲアリのコロニーがあった。総数80頭くらいだろうか。
わずかだが、幼虫もいた。

チクシトゲアリIMG_2836.JPGスギ樹皮の隙間には、クチキコオロギが一番多く見つかる。どの個体も幼虫ばかりで、成虫は見つからない。
クチキコオロギ幼虫IMG_6909.JPG
午前11時28分、自動撮影カメラにイカルが写っていた。

テンと私

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三股町 田上

冷たい北風が強く、正午前後に小雪が舞った。

昨夜、午後11時23分、自動撮影カメラにテンが写っていた。

倒木上を歩いている全身像も写っているのだが、画面の端で顔は奥を向いていてNG。
なかなか思い通りにはいかないね。

カメラチェックを行ったあとの私。ポケットに手入れてて、格好悪い!


私IMG_6943.JPGこのように、熱感応センサーは数メートル先まで感知できる。

センサーとカメラが連携して、フォーカス移動とストロボの照射位置を瞬時に可動できるといいなあ、とは思う。ストロボはともかく、フォーカス移動は技術的には可能なはずだ。

新顔としては、キジバトも倒木上で写っていた。
都会では人馴れしているキジバトだが、田舎ではきわめて警戒心が強く、撮影は難しい。


コナラ

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三股町 田上

早朝まで降っていた雨はすぐに止んだが、北西の風が強く寒い一日だった。
高千穂岳と御鉢(画面左端)の冠雪が一瞬だけ雲間から見えていた。

霧島山IMG_1385.JPGアオモンツノカメムシの卵塊はまだ、ふ化が始まっていない。もうじきのはずだが。

ヤツデの葉裏を点検していると、足下にコナラのドングリがたくさん落ちていて、発根しているものが多い。

コナラP2090024.jpgドングリの外皮が外れて白く目立つ。なんだか美味しそう。
こちらは発根間近。

コナラP2090032.jpgコナラの実生はいづれ庭に移植する予定。コナラ林も作りたい。

真冬の羽化

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三股町 田上

若い幼虫や終令幼虫、そして成虫も見られる、クロスジホソサジヨコバイ。

P2070036.jpgその気になれば羽化の様子も観察できる。
クロスジホソサジヨコバイ羽化ED5A8521.JPGキヅタの葉裏で羽化脱皮中のこの写真は、13年前に清瀬市で撮影したもの。
撮影日は12月の末だった。



三股町 田上

居間は南向きで一番、暖かく、日中は暖房が一切必要ない。
そこで原稿を書いたり、写真の整理などのデスクワークは、先月末から居間で行っている。
ちょっとしたスペースを利用して、仮設デスクも作った。
文献類は仕事部屋にあるので、ときどき走ることになるが、まあこれは運動になっていいのかもしれない。

このところ居間の畳みにクロウリハムシが姿を見せるようになった。

クロウリハムシIMG_2782.JPG窓の隙間かどこからか潜り込んだのだろうが、あんまり暖かいので調子が狂ったような、ヨチヨチ歩きをしている。

うっかり踏み潰してしまいそうなので、見つけると外に放り出しているが、すると別のクロウリハウシが同じような場所に姿を現す。


三股町 田上

四日前にヌルデ倒木上で自動撮影カメラに写ったシロハラ。

昨日の午前7時過ぎにもまた同じ位置で写っていた(写真はトリミングしています)。

シロハラIMG_6838.JPGこの場所になぜ止まるのか、それはただの偶然ではなかった。
ここにやって来る理由を今日になって直接観察で確認できた。

カメラの設置場所のすぐ背後には人工池があり、朝晩、シロハラはそこで水浴びをしている。
水浴びのあと、羽繕いをする場所として、ヌルデの倒木を使っていたのである。

足場として安定していること、地面から程よい高さにあることなどが好条件となっているのだろう。


三股町 田上

雨が小降りになった昼過ぎ、ヤツデを見に行った。
ヤツデIMG_2718.JPGそっと葉をめくると、産卵中の♀がいた。
アオモンツノ産卵IMG_2684.JPG
この段階で9卵産んでいるが、このあと全部で17個の卵を産み終えた。

アオモンツノカメムシの産卵シーンは、昨年、一度だけあったチャンスを逃している。葉っぱをめくった刺激で産卵を中断してしまったのだ。今日はようやく撮影が叶った。

2月に入っても産卵するとは驚いたが、本種の生態はあまり詳しくは調べられていないようだ。

敷地内にたった一本だけ生えているヤツデだが、アオモンツノカメムシの観察が日々、細かくできる。

つぶれた卵

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三股町 田上

ふ化間近となったアオモンツノカメムシの卵塊。
今日も気になって覗いてみれば、潰れた卵があった。

アオモンツノカメムシ卵IMG_2531.JPG何者かに吸血されたのだろうか。
だとしたら、その犯人は?と探してみたが、見つからなかった。

同じヤツデの葉裏の同居人はこちら、クロスジホソサジヨコバイの幼虫。

クロスジホソサジヨコバイIMG_2543.JPG




ふ化、間近となる

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三股町 田上

ヤツデの葉裏にあるアオモンツノカメムシの卵塊。

アオモンツノカメムシ卵IMG_2492.JPGオレンジ色の眼や脚、触角などの体の輪郭が見え始めた。卵を見つけたのは先月半ば。すでに2週間も経ている。
もうじきふ化しそうだ。

今日も雲一つない快晴だった。

霧島山2月2日IMG_1382.JPG夕方になって、見事なうろこ雲が広がっていた。
うろこ雲IMG_6856.JPG















昨年6月に倒れたヌルデは、人工池のすぐ脇にある。人口池は小さいけれど、毎年、ヤブヤンマが繁殖している。もともとこの池はシイタケ栽培の水補給プールとして設置したもの。いつの間にか生き物観察プールになった。

さて、昨年の暮れ、倒れたヌルデを片付けようとしたら、テンのフンがちょこんとあった。しかも、その後2回も追加されたので、撤去せずそのまま放置しておいた。
テンがこの倒木の上に来ているのは間違いない。

そういうわけで、自動撮影カメラ2号は、この倒木に向けて設置している。

ずっと成果がなかったが、ようやく昨晩、シロハラが写っていた(
午後5時40分)。
シロハラIMG_6795.JPG倒木の根元は右側の薮のなか。画面左方向にはさらに長く続き、ほぼ観察路の全幅を倒木が塞いでいる。邪魔といえば邪魔だが、生き物たちにとっては、ちょっとした休憩あるいは縄張り宣言ポイントとなっているようだ。

テンがここの舞台に上がってくれることを願っている。ほんとうは倒木全体を画角に入れたほうが写る確率も高い。しかし、それではテンにしてもこのシロハラにしても、かなり小さくしか写らない。
そこで構図の納まりのいい根元寄りに画角を絞り込んでいる。

じつは根元側の薮には、けもの道が続いており、テンが右の薮から伝い歩いて来るか、あるいは倒木を右方向に駆け抜ける可能性があるとみた。

シロハラは毎日、林床を広く歩き回ったり、飛び跳ねているので、いつかは写るだろうと思っていたが、まさか画面中央に納まるとは驚いた。


ちなみにここの自動撮影カメラのセンサーは熱感応センサーなので、奥から手前まで広い範囲に熱源である生き物が入るだけでシャターが切れる仕組みだ。

だから焦点の合ってない場所でも撮影されてしまうというロスがあり、場合によっては被写体が驚いて去ってしまうこともあり得る。

シロハラIMG_6787.JPG作動チェックは毎晩、午後5時過ぎに行っているが、シロハラはその直後に写っていた。
自動撮影カメラを使うのは、普段、目視することが困難な生き物の写真を撮りたいからだが、シロハラのこうした絵柄も面白い。

自動撮影カメラ1号は、かつて一度だけうちの林に痕跡を残していったイノシシを想定した画角にしてある。林の下の谷津田では傍若無人に振る舞っているイノシシだが、なぜかうちの林に入った痕跡は過去10年間で一回のみ。もちろん、通り道として通過している可能性はあるだろう。


その1号カメラには昨夜、新たなネコが写っていた。オス猫で「メラ」と命名した。
以前、写っていた猫はメスと判明し「トメ」の名前のままとし、しりとりで「今回のオス猫を「メラ」とした。


落とし物

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三股町 田上

午前7時27分。我が家の背後に朝焼け。

我が家IMG_6813.JPG
庭のヒメクラマゴケ(シダの仲間)の絨毯に、テンのものと思われる糞が落ちていた。
我が家IMG_6817.JPG
植物の果皮や種子がたくさん混じっていて、小動物の骨もわずかに見られる。

林に設置している3台の自動撮影カメラに、ようやくテンの顔も写り始めた。
期待しているアナグマは、まだ一回しか登場していない。タヌキも一晩現れたのちは、全く来ていないようだ。