2011年7月アーカイブ


マダニ一号とは

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数日掛けて草刈りしたのだが、今日はその刈り草を処分した。

刈り草は天日で干しておくが、一度裏返しの作業をしておく。

これを怠ると地面側は水分が残っており焼却効率が悪いので手を抜けない。

午前中、早めに裏返しを行い、乾く間に去年から設置したままのやぐらを分解した。

クヌギ樹液を撮影するために単管パイプで組んだやぐらだ。

高さは3メートル。分解したパイプやジョイントを掃除し収納するだけだが、

けっこう時間が掛かった。ついでに単管パイプを収納する棚を単管パイプで組んだり

もした。その作業中、クヌギの高い場所でノコギリクワガタの雌雄を見つけた。

メスは樹液を吸っており、オスはかぶさるようにしてガードしていた。

ノコギリクワガタ怪我.JPG地上高5メートルはある。分解する直前のやぐらの上に立って撮影した。

さて、刈り草を熊手でかき集める作業は、これはこれでけっこうな肉体労働だ。

しかも炎天下である。一輪車に山ほど積んだ刈り草を何度も何度も焼却場所へと運ぶ。

刈った山ほどになる草は、燃やすしかない。

午後3時過ぎ、一旦シャワーを浴びさっぱりしてからホームセンターに買出しに行った。

今日の汗は尋常ではなかった。

戻ってから再び作業の続き。撮影の仕事は休むよ、と嫁さんに宣言しておいた。

メモ程度の撮影はしたが。


夕食を終えて再びシャワーを浴びた。

浴室に入ってしゃがもうとしたとき、オチンチンに違和感を覚えた。

チクッとしたような感じだ。

「あれ!?」とわがオチンチンを見れば、小さな血豆のような付着物があった。

嫌な予感がしてすぐに浴室から仕事部屋に戻って、ルーペをかざしてみた。

場所が場所だけにルーペ観察はやりにくい。

大きくなあ~れ!と呪文を唱えてもこういうときに限って素直には膨張しないものだ。

はっきりしないが、ともかくこれはマダニであろう!と確信した。

ちょっと冷静さを失ったせいで、ピンセットを使っていきなり引き剥がしてしまった。

アルコール液を使ってゆっくりと剥がすべきだった。

無理やり剥がすとマダニの口器がちぎれて残ったり、病原体の二次感染をおこす

こともあるようだ。

一応、アルコール消毒はしておいたが、マダニの吸着後まだそれほど時間が経って

いないとは思う。いや思いたい。

付着時の写真は場所が場所だけに写真は撮らなかった。

マダニは体長からして、おそらくキチマダニのメスかと思うが確信はない。

マダニ一号.JPG剥がしたマダニをアルコール漬けにしてからカバーガラス上に置いて撮影してみた。

この写真を見ていると、少しは吸血しているようにも思えてきた。困る。

やっぱりピンセットで引き剥がしたのはマズカッタと後悔。

この惨事を横で見ていた子供は、「お父さん、なんでそんなとこにマダニがつくの!?」

「お父さんはねえ、朝かずっと草刈りの後始末をやってたじゃない。

そのときにね、草に潜んでいたマダニがお父さんの足について、そこからじわじわと

暗がりをめざして登ってきたんだよ。」

このところ、私の腹や足にはやたらと虫さされが多く、

どうやらそれはアブ類の吸血ではないかと思っているのだが、犯人の特定はできていない。

思い出したように痒くなる。掻くと出血するほどひどくなる箇所もある。

それでちょっと気になってはいたのだが、オチンチンにいきなり来るとは思ってもいなかった。

昨日、子供を皮膚科の病院に連れていったばかりだが、

ことによっては私自身が通院するはめになるかもしれない。    と、覚悟しておこう。



来月、沖永良部島に行く予定の息子(小6)を皮膚科の病院に連れていった。

診断の結果は汗疹だったが、夜になると痒くて目がさめるので、

念のため医者の診断を受けておいた。しかし、土曜日とあって病院は大混雑。

1時間以上待たされて疲れた。

午後からは渓流へ。今日もミヤマカワトンボの産卵は見られず。

ぼろぼろミヤマカワトンボ.JPG脚を3本失い、後ろ翅も半分以上欠けてボロボロのメスもいた(上写真)。

翅がボロボロになっても脚さえしっかりしていれば産卵は可能だろうが、

脚をここまで失うとかなり厳しいのではないかと思う。浮力に逆らって水中に入っていくには

脚力をかなり必要とするだろう。

ともかくミヤマカワトンボ産卵のタイミングとどうもうまく合わない。

こういうときは焦らず、観察に徹するしかない。そこそこメスはいることだし、

あちらこちらと走り回る時間もないのでじっくり粘るしかないだろう。

ウェダーを脱いで濡れたズボンを乾かしながら草地をしばらく歩いてみた。

赤いショウリョウバッタ幼虫.JPGクズの葉にとまっていたショウリョウバッタ幼虫。これほど赤味を帯びた体色は初めて。

この幼虫が脱皮したら次はどんな色になるだろう。

気になるので持ち帰って飼育してみることにしたが、体色には回りの環境も影響するので

はないだろうか。


ミヤマカワトンボの観察は午前中から始めた。

ウェダーを履いているので蒸れて暑いことこの上無し。

ミヤマカワトンボ雄ぐるーみんぐ.JPGミヤマカワトンボたちも大きなコナラの日陰の下で休んでいることがほとんどだ

(写真上はオス)。

メス3匹が狭い範囲に留まっている。今日も潜水産卵はしないようだ。

お腹は成熟卵ではちきれそうになっているのだが(写真下はメス)。

ミヤマクァトンボめす翅開く.JPG家に戻る途中、気になる場所があったので、50メートルほど車をバックさせた。

車の窓は全開にしていたせいで、いつのまにやらキアゲハのメスが紛れ込んでいた。

キアゲハ紛れ込む.JPG羽化直後の新鮮な個体だが、私が近寄ると翅を全開にして威嚇をしているようだ。

このキアゲハ、K子さんのニンジン畑で育ったやつかもしれないなあ。






学校の行事

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三股町にある小学校は全部で6校。

その6校の5,6年生が集まって例年、水泳体会を行う。

こういった学校の催しにはできるだけ顔を出すようにしている。

アマガエルこども.JPG自分が小学生の頃こうした催しに両親が来てくれていたかどうか、記憶は曖昧だが、

少なくとも父親はいつも仕事が忙しいということで運動会すら一度も来てくれなかった。

私の父親は職人だったから、年中、納期に追われていた。

たまには家族で一緒に出かければいいのに、と思っていたが父親はいつも独り

家で仕事ばかりしていた。そんな父親が一息つけるのは、夜も更けて私が布団に入ったあと

日本酒をチビチビやるのが唯一の楽しみだったようだ。かならず熱燗。

特に趣味はなかった父親だが、私が高校生の頃から狭い庭で瓢箪を栽培したり

野菜を植えたりすることを始めた。

それが高じて隣の畑を借りて野菜作りに励むようにもなった。


プールサイドで立ったまま競技の観戦というのも疲れる。

私はアルバム委員なので一応、6年生の児童の活躍ぶりを撮影する任務があった。

しかし、水泳帽をかぶり、ゴーグルをつけた子らが泳ぐ姿はいったい誰なのか

よくわからないまま、撮影した。カメラを構えていると後ろから、

「うちの子が5コースです!撮ってくださいね!」との声に軽くうなずくだけで撮影。

子供たちは親が観戦に来ていることを嬉しく感じているのだろうか?

ふと自分の昔のことを思い出していた。

朝の犬の散歩で、ムクノキ梢でまだ眠っていたのはキタテハ

キタテハねぐら.JPG









三股町から峠を越えて日南市に入る。

アブラギリの実は大きく膨らんで成長していた。

アブラギリ結実.JPG葉っぱの裏側を注意深く見ていけば、(ほら!!)

オオキンカメムシ幼虫群0727.JPG赤い集団が見える。

オオキンカメ2令群.JPGオオキンカメムシの1令幼虫集団だ。

今はお休み中だが、2令になると食事はアブラギリの実まで移動する。


三股町の長田峡奥では、花粉で朱色に染まった黒いアゲハに出会うことが出来た。

ミヤマカラスアゲハのオスである。

花粉に染まるミヤマカラス.JPG20年ほど昔。埼玉県奥秩父の温泉宿に泊まったことがある。

そのとき宿のすぐ傍に流れる小川沿いで朱色に染まったカラスアゲハを見た。

ヤマユリで吸蜜するカラスアゲハまでの距離は約30メートル。流れは谷底にあって、

そこまで駆け下りることはかなり危険を伴うと思われ躊躇した。

遠くからも後ろ翅の朱色は鮮やかで目に焼きついた。

それでも記憶とははかないもので、

ほんとうにカラスアゲハだったろうか?モンキアゲハでは?クロアゲハでは?

などと迷い始める。

先日から撮影しているオニユリのほとんどは庭先や道路端に植えられたもので、

絢爛ではあっても野趣に欠ける。

私も自分の敷地内にオニユリを植えたいと思うが、草むらに埋もれるようにして

咲く姿のほうに好感が持てる。

墓場の鬼百合.JPG


午前中は都城市内のある保育園の子供たちと観察会。

今にも雨が降り出しそうな天候だったが、観察会が終わるまで雨にならず良かった。

観察会を終えて保育園に戻る直前に雨が降り出した。

午後からキャノンの70-300ミリズームレンズの試し撮りを兼ねて三股町長田峡奥に

行ってみた。オニユリの咲いている場所を新たに探っているうちに

ミヤマカラスアゲハ夏型のオスを見つけた。

ミヤマカラスアゲハおす山百合.JPG
ミヤマカラスその2.JPG70-300ミリズームレンズは多少重たいが、レンズ長は短く、

カメラを安定して構えることができる。

f値は5.6とし、シャッター速度はマニュアルで1/180 とした。ストロボはE-TTLで

ノーマル発光。天候は曇天で小雨あり。

こうした条件下では露出もオートで大丈夫だが、晴天時では注意が必要。

青空の見える晴天下では、私はできるだけマニュアル露出で撮影するようにしているし

ストロボのオート補正も小まめに調整する必要があるので、結局ストロボもマニュアル

設定にすることが多い。




先週20日には、羽化した成虫はわずか一匹だけだった。

もうそろそろ羽化個体が増えている頃だろうと思い、延岡市に行ってみた。

IMG_3937.JPG私が観察している場所では、ほぼ三箇所に集団ができているが、その中で新成虫の姿が

もっとも多かった集団では、2割程度が羽化を終えているか羽化脱皮の途中であった(上)。

あと二つの集団では1割にも届かない数しか羽化していない。

羽化のピークはこれからのようだ。

ベニツチ羽化.JPG羽化は集団の中で行われることが多く、稀に集団の外で単独で行うものもあるが、

それとて集団からそれほど遠くに離れているわけではない。

ベニツチカメムシの羽化はしかし、赤い幼虫から赤い成虫が出てくるので、

それほど劇的でもない。アカスジキンカメムシやニシキキンカメムシの羽化に比べれば

少々、物足りないと言うのが正直なところだ。

もっとも、ベニツチカメムシはふ化したときからずっと体色が赤色であり、

脱皮中も赤のまま、というところに意味があるように思う。

襟やボタンなどわずかな黒色をあしらってはいるが

真っ赤な姿の集団でいることが、彼らにとっては重要なことなのであろう。


羽化を撮影していると、通りかかった方が「私も撮影していいですか?」と近寄ってきた。

その方がザックから取り出したカメラはNikonのF5で、レンズは広角35ミリf2。

へえ~、フイルムカメラなんだ!?

私より年配のその方は高校生のころ、NikonF2からカメラを始めたとおっしゃる。

とても大事に機材を扱っているようで、レンズも40年前に買ったものとか。

「F5のメンテナンスはもうすぐ終了するというので、まだフィルムは2000本くらいしか

使っていないけど、シャッター幕の交換やオーバーホールをきっちりやっておくつもりです」

フィルムカメラはメンテナンスを繰り返しながら、末永く使い込むことができる。

次々と新機種を買い替えて使うデジタルカメラ。なんとも後ろめたい気がしてならない。

うちに戻ってみると、CanonのEF70-300ミリ f4-5.6L IS USMが届いた。

実際にカメラに取りつけてみると、重たいけれど意外とコンパクトに感じる。

望遠端では最短距離での倍率が下がるという問題点はあるが、

300ミリという焦点距離はありがたい。ISの効き具合もかなりいい。

こういうレンズは一本持っていてもいいだろう。


ゴーヤ

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朝食をとっていると窓越しに大きなヒラタクワガタが見えた。ちょうど目線の高さ。

「おお、またでっかいのが来てるよ。隣にはカブトまでもいるじゃん。」


アカメガシワ樹液の今日.JPGアカメガシワの樹液にはオオゾウムシ、カナブンも来ていた。

近寄ってみれば2メートルの高さだ。

そこで脚立に登って撮影。ヒラタのオスには喧嘩してできた傷が多かった。

今日はアサガオの棚を作って汗びっしょりになった。午前中はずっと原稿を書いたり、

写真データをいじっていたので、午後から外で体を動かすととても気持ちが良かった。

暑くても外で汗流したほうがいい。

といっても、原稿書くのも大事な仕事である。時間の配分をいかに要領よくこなすかは

仕事人としての資質を問われるところだ。

夕方になって、同じアカメガシワを覗いてみれば、マイマイカブリがいた。

マイマイカブリ登る.JPGマイマイカブリはよく樹液に来ているが、それでもあまり高い場所では見たことが無い。

今日は2メートルの高さにいたので、地表性のマイマイカブリにしてはずいぶんと

登ったものだと思えた。豚もおだてれば木に登る、ではないが、こういうこともあるのだ。

滅多にないことを例外として切り捨てる方も多いが、自然界ではみだしや例外なんて

いくらでも起こっている。例外的な状況を「それはその種の生態としてはふさわしくない」

などと厳格になるのもあまり意味が無いように思える。

4年前に宮崎に引っ越してから、毎年、ゴーヤを植えている。

今年もすでに食べごろなのが実った。

IMG_9320.JPGオオカマキリの幼虫もずいぶんと大きく育った。




オニユリ

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昨日の記事で誤りがあったので、まずは訂正。

オニユリに来たチョウの中で、オオチャバネセセリと書いたのは誤りで、

正しくは、ミヤマチャバネセセリ

ミヤマチャバネセセリ.JPGミヤマチャバネセセリはこのあと花の中心部へと潜りこんで行った(7月22日撮影)。

ミヤマチャバネセセリを撮影するのはずいぶん久しぶりと思う。

今日も山間のオニユリを回ってみた。どのオニユリも庭先や道路沿いに植えられたもの。

家でやるべきことも多く、撮影は午前中のみとした。子供達の昼食も準備しなければ。

ミヤマとカラス.JPGミヤマカラスアゲハカラスアゲハのオスの組み合わせ。

ミヤマカラスアゲハもカラスアゲハも、雌雄が入り乱れて吸蜜する場面がしばしばあるが

求愛行動は一切見られない。ともかくどの蝶も食事に夢中である。

上の写真のすぐ傍を流れる小川にはヤブガラシがたくさん咲いており、

イシガケチョウ、イチモンジチョウ、多数のアオスジアゲハが来ていた。

新鮮なミヤマカラスアゲハのメスはなぜかオニユリには来なくて、このヤブガラシに執着。

大きなメスでオニユリに来ないかと粘ってみたが、ヤブガラシの花蜜がよほど気に入った

らしい。

昨日の観察でオニユリには来なかったが、その隣のヒャクニチソウで撮影したのが

オナガアゲハのメス。

オナガアゲハ2.JPG写真は頭の向きが少し奥になっているのでオナガの特徴が弱いがこれは写真選びのミス。

写真の差し替えの時間がないので入れ替えないが、それでもオナガアゲハとはわかる。

オニユリの花粉をたっぷり纏った「黒いアゲハ」の写真は

満足のいくものがまだ撮れていない。オニユリの花粉はもうほとんど残っておらず、

いくらチョウの翅が擦ってもつかないようだ。新しい花が開くのを待つか、あるいは

場所替えを考えたほうが良さそうだ。

何も電線の真下で撮影することもあるまい、そう思う方もいらっしゃるだろうが、

あえてこういう場所でも撮影したくなる。

それとなぜかここのオニユリにはチョウがよく来るのであった。

大暑鬼百合.JPGさて、今日の夕餉は天ぷら。

暑いときこそ、あえて天ぷらを揚げるのである。



オニユリの真っ赤な花粉をいっぱい付けたアゲハ類を撮影しておこうと思った。

うしろ翅が朱色に染まったカラスアゲハを見ることは多いが、撮影するチャンスが

これまでなかった。

三股町の山間、長田峡奥では道路沿いのあちこちでオニユリが咲いている。

電線.JPG今日午前中に観察できたチョウは、カラスアゲハ、モンキアゲハ、ナガサキアゲハ、

そして上写真のミヤマカラスアゲハなど。他にはキチョウ、ミヤマチャバネセセリも来ていた。

こうして電線が写り込むこともあるが、こういう風景こそいかにも「ニッポン」だと思う。

電線は日本の風景の象徴なのであり、電線が写っていない風景は余程の山奥。

電線こそが日本の繁栄を支えてきたのであり、その電線を牛耳っている企業が

ふんぞり返っているのも仕方が無い。日本国民は電線を歓迎してきたのだから。

私はだから、風景や昆虫写真の背景に電線が写りこんでもかまわないと思う。

それが日本の実情であるし、誰も否定してこなかった結果だから。

アオスジ15ミリ魚眼.JPGなんとか電線を入れたかったのだが、アオスジアゲハの吸水集団の背景は残念ながら

杉植林の山だった。じつに残念。



小学3年生

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今日の講演は小学3年生の子供達が対象。

宮崎市内の本郷小学校には早めに着いたので、周辺を少し回ってみた。

戦下の格納庫.jpgコンクリート製の異様な物件は、戦闘機の格納庫だろう。今では倉庫として使われている。

このような格納庫は松山空港の近くでもいくつか残っているが、

撤去となるとかなりの費用が掛かることもあって、そのままになっている。

残されている理由は他にもあるかもしれないが、仔細を調べたことはない。

この異様な建造物を子供たちはどう感じているだろうか?

本郷小学校の校庭からはクマゼミの賑やかな鳴き声が聞こえていた。

本郷小学校.jpg講演は45分で終え、そのあと質問をしてもらった。すると手を上げる子が多く、

あっという間に予定の15分を超えてしまった。

講演のなかでハキリバチの子育ての話をしたのだが、そのことで質問をする女の子が

多かった。男の子と女の子ではっきりと興味の抱き方が違う。

ともかく今日は楽しくお話もできたし、子供たちも熱心に聞いてくれて良かった。

カマキリ抜け殻」.JPGまだオオカマキリの成虫は見かけないが、大きくなった幼虫が多い。

去年の今頃はオオカマキリの撮影をしていたので、懐かしい気分になる。




虫採り小学生

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台風一過で真夏日となったが、風はまだ強い。

ベニツチカメムシの観察に延岡市まで出掛け、まだ羽化が始まっていないことを

確認してすぐに引き返した。

5令集団0720.JPG終令幼虫は地表で集団を形成してじっと休んでいるものがほとんど。

ボロボロノキの落果を吸汁している個体は少なかった。

ベニツチ集団吸汁.JPG落果の量はかなりあるのに、上の写真のように一個の落果に数匹が群れて吸っている

ことが多い。集合性がよほど強いと思うが、集団で吸う何かメリットがあるだろうか?

前回の観察でも余程注意していたのだが、共食いのシーンはまったく観察できなかった。

落果が豊富なためだろうか。


今夜も夜間撮影。

台風の後なので虫の数が多い。とくにカブトムシの姿が急激に増えてきた。

うちのアカメガシワにも昼間、カブトのオスが来ていた。

アカメガシワのカブト.JPG夜間撮影を終えて戻ってみれば、玄関前にヒラタクワガタが飛来していた。

ヒラタオス飛来.JPGヒラタクワガタの飛ぶ姿をこれまでに見た記憶が無いので、新鮮に感じた。

門灯にきたヒラタ.JPG先日、近所の小学生二人が虫採りする姿を見たが、今日も同じ顔ぶれが遠くに見えて、

しばらくその子らを観察してみた。場所は私が毎晩通っているハルニレの木。

どうやらお目当てのカブトもクワガタも見つからず、別の林へと移動していった。

カナブンやアオカナブンも綺麗だと思うが、彼らの眼中には無い。

カブトとクワガタの魅力とは相当なものらしい。




アゲハのねぐら

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昨日は全身びしょ濡れになってヒマワリの世話をした。放っておけば全部倒れてしまう。

台風6号の接近で風雨が激しかったのは深夜のこと。

早朝4時頃にはすでに静かになっていた。今年こそ本格的な台風が来るぞ!と

構えていたのに肩透かしをくらったようだ。

宮崎の台風はとくに強風が凄い!と聞いていたが、それを昼間に体験できたのは

2007年の8月14日に通過した台風のときだけ。

まあ、それでも昨夜の風は結構激しく庭に設置していた網室が跡形も無くなっていた。

うちの林ではクヌギの枝がずいぶん落ちていたが、とくにアカメガシワの被害は大きかった。

折れたアカメガシワ.jpgこれからアカギカメムシの繁殖が控えているので雌株の枝がかなり折れたことは気になる。

犬小屋も風で飛ばされ、元に置き直して固定したが

犬は恐がって犬小屋に入ろうとせず、縁側の下で一夜を越したようだ。

夕方になって犬の散歩に出かけた。

林縁でフラフラと迷うように舞うアゲハのメスがいた。「ねぐら」を探しているのだろう。

午後5時半ころ。

そのうち落ち着いたところでカメラを向けてみた。

IMG_2776.JPG少し擦れてはいるが、翅はどこも破れていない。

チョウの翅はよく見ると凹凸があって、その立体感を表現するには光の当て方が肝心。



フキバッタ

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青空が見えているのに雨が断続的に降る、というような天気だった。

おかげで虹がよく出た。

うちの林を歩いてみると、フキバッタが交尾していた。

フキバッタ.JPGヤマトフキバッタだろうか?


昨日、登った鰐塚山(山頂まで車で登れる)。

鰐塚山尾根.JPG一番の目的は、オオキンカメムシの産卵を確認すること。

予想は適中し、アブラギリにはオオキンカメムシの卵塊が見つかった。

オオキンカメ卵.JPGただし、5卵塊見つかったうち4卵塊は、高さ6メートルはある梢。肉眼でこれが卵塊と

わかる人はそう多くないはずだ。

卵塊のうち一つだけは、ちょっと登れば手が届く高さだった。

鰐塚山の山頂付近で触角の長いカミキリムシを見つけた方がいた。

それを見たほかの方々が、「カメムシみたい!!」と喜んでいるので、

なんだろう?と覗き込んでみたら、なんと ヒメコブヤハズカミキリ だった。

ヒメコブヤハズカミキリ鰐塚山.JPGコブヤハズ類を見るのは久しぶりのことで感激した。


さて、今日は綾町の照葉樹林へと赴いた。

ルリボシカミキリの情報を教えてもらいさっそく出向いた。

標高は300~400メートル程度の林道だ。うちからは1時間半程度で行ける。

案外と近いのでときどきは通ってみたいフィールドに思えた。

現場についてさっそく見つけたのは初めて見る、キョウトアオハナムグリ だった。

キョウトアオハナムグリ.JPG元気が無いので写真は面白くないが、アオハナムグリとは明らかに違う印象だった。

見つけたときは自信がなかったが、あとで調べて確認できた。艶がないのでオスと思う。

綾の照葉樹林には ヤマビル が多い。さっそく足元に現れた。

ヤマビル1.JPG
ヤマビル2.JPG
ヤマビル3.JPG
しばらくヤマビルの動きを眺めてみた。なるほど、しきりと何かを探る仕草が面白い。

お尻は吸盤みたいで、しっかりと体を支えている。

明日から天候が崩れそうなので、今日は朝から夜までぎっちり撮影の仕事をしておいた。






雑木林の夜

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昨夜のこと。

ハルニレの梢が懐中電灯で照らされたとき、明るく浮き上がったイモムシ。

ウンモンスズメ幼虫1.JPG彼らはまるで蛍光塗料で輝くように目立っていた。昼間にもこの梢の下を歩いたのだが、

そのときはまったく気付いていない。

ウンモンスズメ幼虫2.JPG本種はウンモンスズメ、だろうか?体の色模様には変異があるようだ。

隣のクヌギではクロツマキシャチホコが産卵していた。

クロツマキシャチホコ産卵.JPG
クロツマキシャチホコ.JPG

今日は三股町、田野町、北郷町にまたがる、鰐塚山の山頂に行ってみた。

詳しくは明日ということで。




今朝の延岡市は快晴。

ベニツチカメムシの観察場所では幼虫のでっかい群れができていた。


まずは昨日の午前中、雨の中で撮影した集団。小さなコブ程度だ。

雨中のベニツチ幼虫群.JPGところが今朝の段階では、この立ち枯れ幹全部が幼虫で埋め尽くされていた。

日本一の「ベニツチタワー」かもしれない。

ベニツチ幼虫群特大.JPGじつは今朝、この場所を通りかかった紳士お二人から声を掛けられ、少しお話をした。

これまでにも何人かの方から声を掛けられたが、二言三言で終わっていた。

お話の内容はちょっと興味深いものであったが、今日は夜間撮影をして戻ってみたら

その内容を打った文章が保存されておらず、書き直すのも面倒になったので

またの機会としたい。ちなみに同じ場所で声を掛けてくれた方は皆、男性であり、

女性はどの方も挨拶だけだった。

さて、延岡市での観察、撮影を終えてうちに戻る途中、今夜の夜間撮影の下見。

2年前にもあったが、また今年も誰かがクヌギやニレにナタで大きな傷をつけていた。

クワガタを捕るためにやたらと樹を傷つけるのは、止めて欲しいものだ。

少しくらいなら愛嬌だが、どの樹にも手加減がない。道路から見えないよう

反対側につけてある。手段選ばずのクワガタ採集は、もはや昆虫採集ではない。

と、ここに書いても愚痴にしかならず、当の本人にこの言葉が届かないのでは意味が無い。

下見のとき、目の前のクヌギにトワダオオカ が飛んできた。

IMG_2340.JPG雨が降らない限り毎晩、夜間撮影に出掛ける予定。

台風が接近しているようで、来週はそれが気に掛かる。







昨日は熊本県で仕事。今回は風景写真なので、ともかく天候が一番。

幸い真夏の青空の下、撮影は順調に終えることができた。

風景撮影のあと南阿蘇を抜けて熊本と宮崎の県境付近へ移動。

クヌギ林のオカトラノオの花にホソバセセリが来ていた。

ホソバセセリは珍しい蝶ではないが、これまであまり出会ったことがない。

ホソバセセリ.JPGさて、昨夜は高千穂町の旅館で宿泊。

午後5時チェックインして部屋に入ってみればもう布団が敷いてあって驚いた。

7階の展望大浴場は貸し切りで気持ちよかったが、

どうやら宿泊客は私一人だったようだ。

夕食はどこか居酒屋で、と思ったがホテルの案内文では、

「店主も味もボリューム満点!」とか「おまかせコースの串焼・地鶏がうまい」

とか「名物店主が楽しいひとときを提供します」など、

ちょっとどの店もスルーしたくなった。

一人でも楽しめる居酒屋は見当たらない。

結局、コンビニの店主から「おいしいよ!」と聞いたうどん屋で「ごぼ天うどん」を食べたが、

つゆの味も今ひとつだし、麺は細めんで腰がなく、がっかり。

本日は朝一番で高千穂町の「天岩戸神社」に立ち寄ってみた。

「天安河原(あまのやすかわら)」までは渓流に沿った遊歩道があって照葉樹林の中を

歩けるはずだが、今は通行禁止になっている。

天岩戸1.jpg
天岩戸2.jpg天安河原には小石がたくさん積んであって、これを蹴散らさないように気を使って歩く。

天岩戸神社ではヒメハルゼミの大合唱。本種のメスを見つけた。とても可愛らしいセミだ。

ヒメハルゼミ天岩戸.jpgここでもタシロランが咲いていた。

タシロラン天岩戸.jpg
天岩戸神社境内では、羽化直後のアブラゼミがいた。

アブラゼミ羽化天岩戸.JPG今年初めてのアブラゼミを、高千穂町で見るとは意外だった。この樹やその周辺では

ヒメハルゼミの羽化殻が多かった。

延岡市に移動途中から激しい雨になった。こういうときは普段できない、ロケハンをしておく。

あちこち回るうちに「延岡植物園」に行きついた。

雨のなか園内を歩くとアブラゼミの鳴き声が聞こえ、その姿も3匹見ることができた。

植物園はそう広くはないが自然林コースもあって、観察会を行うにはちょうどいい環境だ。

遊歩道路上にボロボロノキの実がたくさん落ちていたので、道路沿いの藪を覗いてみれば、

ベニツチカメムシの幼虫たちが群れていた。すでに終令。

延岡植物園ベニツチ.JPG明日は晴れてくれるだろう。

今夜は延岡市内に宿泊。



真夏のチョウ

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うちから車で7~8分の谷間。今日はやたらとアオスジアゲハの吸水集団が多かった。

アオスジアゲハ吸水集団2011.JPG集団の手前で車を止めてそっと近づくのだが、彼らは非常に敏感で1メートルまで寄るのは

難しい。上の写真は谷間の一番奥で最後に見た集団。ばらけているが、数は一番多かった。

この集団に至るまでに、6集団を蹴散らしてきたのであるが、一旦驚いて分散すると

20分以上経たないと元に戻ってこない。いや、もっと時間が掛かるだろう。あるいは

元の場所から少し離れたところに場所替えすることもあり、カメラをセットして待機しても

無駄になることもある。

ミカンの樹ではナガサキアゲハのメスが産卵に来ていた。優雅に滑空する。

ナガサキアゲハ♀滑空.JPG今日は午前中、うちから動けず、予定していた野外撮影は下見だけにした。

それで下見ついでに自分のポートレートをセルフ撮影しておいた。

雑誌の仕事と講演の依頼先からのリクエストが入ったのだが、自分の写真は

いつもセルフタイマーで撮る。




海辺の観察会

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猛暑とは言え、空気はカラッとしていて日陰に入ると風が心地良い。

今日は小学生のお友達そして父兄の方々と日南海岸で観察会。

V7102514.jpg
V7102516.jpg
ずいぶん掘って探したけど、ハマダンゴムシは見つからず、残念!

「ここは温泉みたい!!」

V7102519.jpgこんな伸び伸びとした子供たちを見ていると、大人のくだらない社会がアホらしく感じる。

観察会は午前中で終えて、昼食は「南郷町道の駅」で。

テラスでお弁当を食べていると、よく冷えたマンゴーの差し入れがあった。

私はマンゴーを食べるのは初めて。あまりにも高価であるし、味を知らなかったからだ。

しかし、果汁たっぷりの冷えたマンゴーはほんとうに美味しかった!

自分だけがこんな幸せに浸るのは申し訳ないので、おみやげにマンゴーを2個買った。

「キズ有り」とは書かれているが味に問題はない。それで一個1500円也。

マンゴーの切り方は知っておいたほうがいい。


うちに戻ったのが午後4時半。

さっそく草刈り作業をしておく。今日はワイヤーカッターで短い草を刈り込む。

ワイヤーカッターのホルダーは各種あって、これまで3種類を使ってみたが、

どれも満足できる製品ではない。

それぞれに欠点があり、特に使い込むうちに部品の一部が欠けてしまうと、

そこでアウト。買い替えるしかない。今使っている製品はその欠点を克服しているが、

反面、ワイアーに大きな負荷が掛かると抜けてしまうので、頻繁にワイアーを交換しなけ

ればならないのが煩わしいのと、ワイアーの無駄が多い。






しばらく留守にしている間、うちの林のメダラが倒れていた。

そのメダラは以前から、幹が大きく斜めに傾いでいた。

いづれ倒れるだろうから切り倒すことも考えていたが、花をたくさん咲かすと

訪れる昆虫も多い。ので、しばらく様子を見ていたのだ。

今年ももうすぐ開花するという直前だったので残念だ。

メダラはタラノキの変種で、棘がほとんど無い。

メダラが倒れた理由はコウモリガ幼虫の食害かと思う。

長いトンネルが幹の中に穿たれていた。今朝はチェンソーを使って幹を切断し

片付けておいた。チェンソーを使う前に林床の草刈りも必要だったので、

汗まみれになった。いや、ちょっとくたびれた。

昼前に仮眠を少しとって庭に出てみると、アカメガシワに大きなヒラタクワガタが来ていた。

ヒラタクワガタ1.jpg過去4年間で一番大きいヒラタだろう。幹に穿孔しているコウモリガ幼虫のせいで樹液が

出ている。さらに午後になってからヒラタクワガタが2匹、そしてコクワガタも4匹加わった。

もっとも樹液はあちこちの枝から出ており、皆それぞれに分かれている。

小さなコクワガタ2匹だけがあぶれていたが。

アカメガシワの花(雄花)には、オオヨツスジハナカミキリが飛んできた。

左にいるのは先客のヒメトラハナムグリ

オオヨツスジハナカミキリ.JPGアカメガシワの下では、ノコギリカミキリが休んでいた。

「ノコギリ」という和名は触角の形からきているのだろう。

ノコギリカミキリ触角.JPG貫禄たっぷりの大型ヒラタは、夕方まで樹液に夢中だった。

大アゴを使って樹皮を削り、もっと樹液に与ろうとしていたが、クワガタの立派な大アゴは

オス同士の闘争に使うだけでなく、もっと実用的な使い方もあるようだ。

JX097853.jpg
さあ、新しい自家用車、具体的にはどの車種にするか、それを考える時間は楽しい。

経費の心配はとりあえず棚上げにしておこう。

午前8時、朝ごはんは車の運転席で弁当を食べた。いささか窮屈なり。

乗船してからゆったり食べればいいものを、同じ枡部屋で人の目を気にしながら

喰うのはいやだった。しかし、乗船してみると客室はガラガラで枡部屋は

私一人の貸切りであった。

愛媛県八幡浜港を出港し(オレンジフェリー)、

九州、大分県臼杵港には午前11時半上陸。臼杵から2時間で延岡市に入る。

ベニツチカメムシは順調に成長し、すでに4令の姿も見られた。

ベニツチ大群集.JPG2令までは落ち葉の下に隠れていることが多いが、3令以降は外気に身を晒すようになる。

写真画面は密度が濃いが、この周辺にも分散した幼虫がたくさん徘徊している。

ボロボロノキの落果を吸汁する小集団も多い。

ベニツチ指差し.JPG遠目には赤い木の実でも落ちているのかと錯覚しそうだ。


松山に滞在中、車の前輪左ハブベアリングを修理した。

不具合となって取り外したハブベアリングを見せてもらい、細かい説明を受けた。

で、ともかくこれで同じようなトラブルは発生しないであろう、ということになったが、

整備士の方が曰くに、

「10万キロを越した走行距離とセルモーターの劣化、などを総合的に判断すると

もうこの車は潮時かな、と思います。

セルモーターの修理あるいは交換も可能ですが、そのあとにまた別の所で必ず

不具合が発生してさらに修理費用が掛かるのは間違いありません。

秋の車検を受けて乗り続けるのは、投資の無駄になるかと思いますが。」

なるほど、そう言われてみればその通り。

車の買い替え時が来たと観念した。




雨のため撮影スケジュールを変更。

松山市道後の、湯築城跡公園にもう一度出向いてみた。

ヒラズゲンセイが活発に活動するのはほぼ午前中だという観察報告がある。

午前中にもう一度だけクマバチの巣を見ておきたかった。

明日は九州へ移動するので、最後のチャンスだ。

時期として遅いとはいえ、7月のなかばまでは発生の記録がある。

弱ってヨレヨレになった個体でもいい、とにかくオスを見たいのであった。死骸でもいい。

しぶとく探し回る目線を地面に落としてみた。死骸がころがっているかもしれない。

と、砂場の隅っこに、まさかの虫影があった。ヒラズゲンセイに間違いない!

オス!?だよな。

だが、残念ながら仰向けになって息絶え絶えのヒラズゲンセイは、メスであった。

雨に濡れたメスをそっと拾い上げてみた。

ヒラズゲンセイ松山2.JPG

メスがころがっていた位置は、ほぼクマバチの巣穴群の真下。

うちに戻ってから解剖したら、お腹の中に卵は一個もなく、空っぽになっていた。

このメスはすでに産卵を終え、寿命が尽きかけていたようだ。

6月下旬、都城市で採集したメスも同じように産卵を終えていたようで、

採集の翌日には弱って死んでいる。


松山市道後のこの場所では、来年あるいは再来年の6月ころになれば、

ヒラズゲンセイが再び発生するのではないかと思う。

もしも藤棚の棚木を交換するようなことがあれば、材中の観察も可能になるはずだが。

クマバチの営巣を積極的に誘致することは、一昨年我が家でも試みたのであるが、

自然木にこだわったのがいけなかったのだろう。材の乾き具合、硬さの程度が

営巣の条件に見合わなかったようだ。設置した材にはまったく営巣しなかった。

営巣誘致には加工材を使ったほうが良さそうであり、レッドウッドやバルサなどが

適しているのかもしれない。クマバチの営巣密度が高くなれば、ヒラズゲンセイの

寄生も期待できるのではないか、と思う。

ヒラズゲンセイ松山1.JPG




今日付けの愛媛新聞にヒラズゲンセイのことが載っていた。

「ようこそ森へ~聞こう生き物の声~」という連載記事である。

ちょっとタイトルが長いが、なんと松山市でもヒラズゲンセイが見つかっている。

北四国では記録はないだろうと思っていたからびっくりした。

ヒラズゲンセイが見つかったのは、松山市内の道後温泉のすぐ近くで

湯築城跡公園内。ヒラズゲンセイは6月半ばころに複数個体が採集されたようだ。

この記事を見て私はすぐさま湯築城跡公園に赴いた。

もう時期的に遅いことはわかっていたが、どうしても現場を見ておきたかった。

新聞記事にあった藤棚の下に行ってみると、あるある、クマバチの巣穴がいっぱい。

藤棚はレッドウッドという木材で組まれており、この材は腐りにくい反面、柔らかい。

クマバチにとっては最適の営巣場所になったわけだ。

レッドウッドはカナダから輸入しているそうだが、最近は輸入がストップしているらしい。

クマバチはちょうど営巣中のものもいた。

藤棚に接した桜の枯れ幹にも巣穴はあった。

四国でもあちこちでヒラズゲンセイが見つかっているのだから、

九州なら全土にいてもおかしくないだろう。



仕事人

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「あの~、代車は軽トラならありますけど、、、」

「あ、軽トラで十分です。助かります!」

今日の午前中は、飼育昆虫の世話、庭木の剪定、そして車の修理出し、で費やした。

実家に近い自動車屋を見つけたが、電話で応対してくれた整備士の方は

たいへん印象が良かった。車を工場に持ち込んですぐ、前輪のタイヤを見るなり、

「アレ、この磨り減り方はおかしいなあ。ホラ、ここがささくれ立っているでしょう」

なるほど言われてみるとわかるが、素人では気づかない微細な擦れ方だ。

「これはタイヤに偏った異常な力が働いた証拠ですね。

分解して詳しく見てみますね。」

これまで、私の車は3回も立て続けにハブベアリングの交換修理を受けている。

しかし、頻繁にハブベアリングが損傷するというのは、よほどの衝撃を受けない限り

あり得ないそうだ。私もいろいろ調べてそのことは理解していた。だから???????。

夕方になって連絡があった。

「これまでハブベアリングを短期間に交換した理由がほぼわかりました。」

「え、どういうことでしょう!?」

「率直に言って、整備不良です。お宅が修理を依頼した工場では、やるべき調整を

きちんと行っていないですね。そのために走行するうちにベアリングに異常な力が

掛かり、損傷したのです。いろいろ検討したのですが、事故がない限りそれしか

考えられませんね。ハブもやたらと叩いた跡があって、ボコボコになっています。

これも交換したほうがいいでしょう。」

私は説明を聞いていて、これまで修理を依頼していたディーラーの対応が

おかしかったことを思い出していた。

いくら原因を問いただしても、「よくわかりません。」とか

「部品の経年劣化がありました。」とか納得のいく説明を受けたことがない。

新品のベアリングが経年劣化ですでに壊れていた、などというのはあり得ないそうだ。

つまりこれまで修理をしてもらった整備工場ではまさにいい加減な修理しか行って

いなかったようだ。

「これから修理してみますが、これでまたハブベアリングがおかしくなることは

おそらく無いと思います。でも、もうこの車は車検がきたら廃車にするとか。

それではせっかく直してもなあ、と、、、」

「いえいえ、とんでもありません。きちんと直るのでしたら、少しでも延命します。

宮崎に戻ってもまだずっと乗りますから~!」

そうなのである。修理してもまたおかしくなる、それを繰り返すようなら

廃車を考えるしかない、そうこれまでにも書いてきた。

しかし、今は考えを改めた。車には申し分けないことをしたような気さえする。

都城のあのディーラーめ!!もう二度と行かんぞ!こちらが車の素人と見て、

いい加減な対応をしおってからに!いや整備士の教育がなっていないのだろう。

それとなく教えてあげるか。いやいや、そんなお節介はよしておこう。


さて、酷暑の中、借りた軽トラであちこちロケハンをした。

天気は良かったがどこも撮影できる状況ではなかった。

実家にもどってみれば、隣の田んぼにスクミリンゴガイの卵塊がズラッと並んでいた。

スクミリンゴガイ卵塊.JPG2ヶ月前にオビカレハの繭つくりを撮影した所では、次の世代の卵がついていた。

オビカレハ卵.JPG車の修理は7日の夕方には仕上がるそうだ。助かった。

それにしても今回の自動車屋の整備士の方には感動した。

仕事人やなあ、と尊敬できる方であった。いや、それが本来当たり前であるはずだが。




クヌギの樹液

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昨夜は1時間しか寝ていないので、朝、仕事の続きをし遠出の準備をしてから、

1時間ほど仮眠をとった。さすがに横になればスーッととろけるように眠れる。

機材を車に運び込みながら庭のクヌギを覗いてみる。

樹液07041.JPGノコギリクワガタの雌雄と、キタテハ、ハエ類などが来ていた。

クヌギは細くて小さなものでも樹液は出る。

昨日はノコギリクワガタ3匹、コクワガタ2匹と、にぎわっていた。


今日は四国、松山へ移動。

宮崎の東九州道を走って、高鍋で一旦高速を降り、再び日向手前から高速に入った

ころ、車の前輪左から少し異音が出始めた。

異音はしだいに大きくなっていき、大分県に入ったころにはかなりの音になった。

さすがに佐伯から臼杵間の高速では制限速度70キロをきっちり維持して走行。

すると後ろにつけていたピカピカの外車ジープがしだいにイライラしてきたらしい。

トンネルの中でライトをビームにし、しかもずっとパッシングを繰り返す。

「ああ~、うしろの兄ちゃん、キレとるなあ~」

そうは言ってもこちらは異音の方がもっと怖い。車輪が脱輪しまいか、とヒヤヒヤする。

いや、ほんとに恐ろしい。

臼杵港に着いてホッとしたのもつかの間、さて四国に上陸したあと、

高速は使わず、国道56号線で実家に戻ることにした。

前輪のハブベアリングはこれまでに、3回も交換修理している。

しかし、今回の異音はこれまでと桁違いに大きい。脱輪の危険性が高いから慎重に

なったほうがいいだろう。

明日はともかく車の修理出しを一番にやらねば。




日南海岸

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来週と来月初めに予定している観察会や遠足のための下見をした。

場所は、日南海岸。

長く続く砂浜でバケツを提げて何かを採っているおばちゃんがいた。

V7032454.jpg尋ねてみると収穫物はアサリであった。熊手で掘るのではなく、大きなフォークでねらいを

つけてアサリを掬い上げる。呼吸管の動きやちょっとした窪みを読み取ってピンポイントで

アサリを見つけるわけだ。これにはかなり年季がいるだろう。

先日、大勢が潮干狩りに来たので数は少ないということだった。

下見はさらに今年の3月に廃校となった日南市の潮小学校にも立ち寄ってみた。

V7032465.jpg学校前の路上には車に轢かれて死んだカラスアゲハのオスがころがっていた。

V7032475.jpg潮小学校の敷地内にはギョボクがたくさん植栽されている。ツマベニチョウが産卵に来る

ことを期待して植えられたものだ。

V7032462.jpg私が初めてギョボクを見たのは屋久島だったが、そのときはツマベニチョウのメスが

産卵をしていた。初めて見たギョボクがギョボクとわかったのは、ツマベニチョウのおかげ

だった。

校内に植えられたヤマモモの若葉では、ヤクシマルリシジミが盛んに産卵していた。

ヤクシマルリシジミ卵.jpg肉眼では小さな白い粒くらいにしか見えないが、拡大してみると綺麗な彫刻のような

模様がある。

学校の隣の森ではヒメハルゼミの大合唱が凄まじい。これなら羽化殻もすぐに見つかる

だろうと覗いてみればすぐに二つ見つかった。とても小さい抜け殻だ。

ヒメハルゼミ.JPGうちの林でもヒメハルゼミは、午後7時ごろから鳴き始める。数は少ない。

時間がとれたら羽化も見てみたいものだ。

明日から四国だが、今夜は急ぎの仕事が入った。酒飲んでいる場合ではない。




小さなハエトリグモが畳みの上を歩いていた。数日前にも見たような気がする。

IMG_7071.JPG体の模様が特徴的なのですぐにも種名はわかるだろうと思っていたが、

いろいろ調べて結局わからなかった。

※本種は、キアシハエトリのオスのようです。

御指摘いただいた方にお礼申し上げます。文一総合出版「日本のクモ」にはメスの写真が

出ていますが、雌雄でかなり姿が違います。


カメラのストラップを全部はずし洗濯をしておいた。外へ撮影に出ないときに

こういう作業は済ませておくべし。

夏のこの時期は月に2,3回は洗濯しないと汗まみれになる。カメラボディやレンズの

鏡筒など手で握り締める頻度の高いところは乾いた布で丁寧に拭いておく。

カメラ機材の扱いが荒っぽい私でも、メンテナンスは最低限やっている。

今夜は庭で焼肉。しかし、夕方に1時間以上草刈り作業をしたせいで食欲があまりない。

肉体労働が激しいと食欲はグッと減るものだ。

草刈りはずっと放置しておいた池の横の土地だが、切り倒したアカメガシワやクヌギが

そのままになっているので、そこに繁茂した草は枝や幹が邪魔になって刈れない。

あらかじめわかってはいたが、切り倒した木の処分作業はそれはそれで時間と

労力が掛かるため怠っていた。林や土地の手入れにもっと時間を割きたい。

先延ばしになっていた松山行きの日程を決めた。

松山ではおいしいうどんと、魚料理が楽しみだ。酒は「森の翠」が飲めなくなったので

寂しい。司牡丹の純米吟醸が手に入リ易いので、今はもっぱらこの酒になる。





ウスタビガが繭を作り始めたのは6月9日。

繭の完成にはほぼ三日間かかる。

その繭のなかで前蛹期間はどれくらいなのか、あらためて調べてみた。

結果、6月29日に蛹化。繭作りからほぼ二十日間で蛹になったことになる。

ウスタビガ蛹化1.JPG
ウスタビガさなぎ.JPGヤママユでは約1週間~10日間だから、ウスタビガの前蛹期間はかなり長い。

昔、ウスタビガの蛹化を撮影したことがあり、そのときの前蛹期間のデータを忘れていた。

比較するのもなんだが、イシガケチョウの前蛹期間はわずか一日。えらい差がある。

まあしかし、ウスタビガはこれから蛹で夏を乗り越え、秋もほぼスルーして、

冬間近までじっと眠り続ける。そんなに長いこと眠っているわけだから、ゆったり蛹化しても

ぜんぜんおかしくもない。スローモードというわけだ。

梅雨の間、前蛹のまま雨水を浴びていたわけだから、それを想像するとちょっと危ない

気もする。早々と蛹になっていたほうがより安全かと思えるのだが。


今日は朝から雷雨となり、予定していた保育園の観察会は中止、延期となった。

さて、8月21日から一週間、三股町、JR三股駅「みまたんえき」にて写真展を行うことになり、

役場の方が来られて打ち合わせをした。

今年で三回目。

写真パネルは新しい写真をかなり追加する予定で、地元の虫や自然を紹介するものも

増やしたいと思う。写真だけでなく、読むパネルも準備できそうだ。