2009年3月アーカイブ


ルーペ、虫めがね

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昆虫に限らず、小さな生き物を相手にする仕事では、

ルーペ(虫めがね)は必須の道具の一つ。

ルーペは主に野外用だが、もちろん室内でも使う頻度は高い。

これまで、志賀昆虫社で買い求めた10倍の繰り出し式ルーペを愛用してきたが、

宮崎に引っ越す直前に、フィールドで紛失してしまった。ルーペはよく失くすので困る。

ルーペは用途に応じて、倍率もいくつかの種類を揃えている。

そのなかでも照明付きタイプがこれ↓

X2314659.jpg倍率は10倍で、LEDライトが内臓されているため室内で使用するときにもたいへん観易い。

使用しないときは、レンズカバーでレンズ部分を被うこともできる。

X2314661.jpgこのルーペはドイツのエッシェンバッハというメーカーのもので、倍率は3倍、3.5倍、4倍、5倍、7倍、10倍と各種揃っている。

価格は、10倍で8000円と、少し高いが、レンズ口径も大きめで使い易い。







脱皮しました。

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先日、エノキの枝又に落ち着いていたゴマダラチョウ越冬幼虫。

そろそろ脱皮したころだろうと思い、見に行ってみた。
ちょうど夕方になって雨が止み、日射しも戻ってきた。

すると枝又には、抜け殻だけが残されていた。

X2314689.jpgそこで近くの梢を探してみれば、

X2314719.jpgエノキの若芽を真似たような姿の、ゴマダラチョウ幼虫がいた。

頭でっかちの体型からして、脱皮したのは昨夜あたりだろう、と思う。

X2314712.jpg
(写真/ E-3  ズイコーデジタル50ミリマクロ )



ねぐら

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ほんとうに寒い日が続く。

うちにいるベニシジミの蛹たちも、羽化はもう少し先になりそうだ。

ともかく家の中では暖房を入れたくなるほど。

外を歩けばしかし、体も温まる。そこで、犬の散歩に出てみた。

午後5時半ころ、近所の畑でねぐらについたモンシロチョウを見つけた。

X2304643.jpgモンシロチョウの翅もすでにくたびれているが、菜の花の最盛期も終盤に入ったようだ。

X2304634.jpg今日は冷え込んだが、風がなかったのが幸い。

X2304608.jpgアケビの花は今が盛りだが、葉っぱの配列も面白い。

(写真/E-3  ズイコーデジタル50ミリマクロ )








新しいお家

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今日は、「えびの市民図書館」へヤママユの幼虫を差し上げに出向いた。


W2296618.jpgコナラの水差しには、ヤママユのふ化幼虫が数匹ついている。

このあと飼育ケースを工夫して、来館者の方々にもヤママユの成長ぶりを観ていただこう、というねらいだ。

ヤママユの飼育は簡単ではあるが、普段から昆虫を飼育していない方にとっては、いろいろと不安もあるだろう。
しかし、飼育ケースの工夫や餌探し、幼虫の世話など、実際に自分の手で行ってみれば、考えたり、悩んだりしながら、ヤママユ幼虫の仕草や、成長する姿などを間近に観察できる機会は貴重な経験になると思う。

図書館のスタッフの方々の熱意や奮闘に、期待したい。そして、来館者の多くの方にも楽しんでもらいたいと思う。

W229661702.jpg車で運ぶ間は落ち着きなくケース内を歩きまわっていた幼虫も、

図書館の新居に着いてしばらくすると、ようやく安心したのか、モリモリとコナラの若葉を食べ始めた。

(写真上/E-520  ズイコーデジタル14-54ミリズーム)
(写真下/E-520      ズイコーデジタル35ミリマクロ+1.4倍テレコン+ストロボFL36R)




昨日、紹介したルリタテハの卵。

今日は少し照明を変えて同じ卵をもう一度、撮影してみた。

昨日の写真では、光源の写り込みがうるさかったことと、卵の透明感が弱かった。

W2286600.jpgじつは、昨日に比べて卵の様子も微妙に変化している。

しかし、照明の具合を変えてしまったのでその変化がわかりにくくなった。

とは言え、最初から卵の変化を記録しようというつもりはなく、この卵がまるでお菓子のように「おいしそう」に見えれば良かったのである。

このお菓子、5センチも高さがあればじゅうぶんだろう。

口のなかでプルンと歯ごたえあるのか、それともトロリと溶けるのか、いったいどんな食感なのか、味なのか?

ともかくも、お菓子屋の陳列ケースにこんなお菓子がずらりと並んだ光景を想像して欲しい。

で、その命名だが、「瑠璃まんじゅう」でもないし、「たまごまんじゅう」では面白くない。

そもそも、この形を見て、卵を連想するお客がどれだけいることやら。

どちらかといえば、洋菓子のプリンやゼリーの類のイメージに近い。メロンゼリー。

ともかく、和菓子ではないなあ。

(写真/ E-520  オートべローズ+38ミリマクロ、トリミングあり )

ついでながら、先日、21日にサンショの若芽に産み付けられたアゲハの卵。

若芽も伸びてきて、卵も濃く色づいてきた。

W2286613.jpg







お引越し中

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このところ連日、ヤママユの越冬卵がふ化している。

ふ化した幼虫はこのあとも飼育を続け、繭を作って成虫が羽化するまでを見届けたい。

さて、ふ化は卵保存ケース内で行われるので、ふ化幼虫の姿を確認しだい、
それを飼育用の水差しに引越しさせるのが日課となっている。

W2276560.jpg飼育用の餌として、水差しにしたコナラの若枝を使っている。

コナラを使うのは芽吹きが早いことと、手に届く高さで若枝を容易に切り取ることができるからで、
餌としてはクヌギでも良い。コナラとクヌギで比較したとき、クヌギのほうが飼育成績が良いという研究結果もあり、大量飼育するところではクヌギを使う場合が多いようだ。

しかし、少数を飼育するときには、どちらの食樹を用いても飼育結果に差を感じたことはない。

写真には細い筆が置いてあるが、これでふ化幼虫を引越しさせる。

筆の先で幼虫の腹側から掬い取るようにして筆の上に乗せてから、水差しの葉っぱへと移す。
慣れてくれば指先で摘むこともできるが、余程熟練している人以外にはお奨めできない。

水差しの口にはティッシュなどをしっかり詰めて、幼虫が不用意に入水自殺しないよう気をつける。

水差しの下に白い鉢受けを敷いておけば、糞の掃除もやりやすいし、糞の量を眺めながら幼虫の健康状態も把握できる。

さて、幼虫がまだ小さいうちは飼育も楽であるが、令数を重ねて大きく育ってくると、
水差しもケースも大型になってくるし、餌交換など世話もたいへんになってくる。

飼育する数もほどほどにしないと、やがて悲鳴を上げることになりかねない。

そこで私の場合、4令幼虫あたり以降は、野外のクヌギやコナラの梢に袋がけをしての飼育に切り替えている。これができるのも、自分の林があるおかげであり、通常の多くの方はそうもいかないだろう。

そこでヤママユなど大型のイモムシを飼う場合には、極力数を少なくして、せいぜい5匹以内で大事に飼うのが無難だと言える。





ルリタテハの卵

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林の縁などで、サルトリイバラの若葉が綺麗だ。

それで、その若葉をチラリと見れば、きっと見つかるのがルリタテハの卵。

越冬明けの母チョウが産んだばかりの卵だ。

今日は、その採れたて卵を高倍率接写してみた。

W2276578.jpg上の写真は、ベローズとズイコーマクロ20ミリレンズを使用。

そして、下の写真はベローズとズイコーマクロ38ミリレンズを使用したもの。

W2276591.jpg上下2枚の写真は、照明の条件を違えてあり、色味の差はレンズ特性のせいだけではないことをお断りしておく。

こうして見ると、当然ながら20ミリのほうが倍率が高いことがわかるが、しかし上の写真のようにフレームいっぱいに写しこむ必要性は通常少ない。

というのも仕事で写真を使う場合、編集の自由度も配慮して、写真画面にはゆとりを持たせることが多いからだ。例えば教科書や子供向け雑誌などでは、写真を丸抜きで使うこともある。

さらに言えば、下の写真のように少し倍率は低めで撮影しておき、あとでトリミングした方が、被写界深度も深いから、図鑑的な用途には向いている。
仕事で使われる昆虫写真は、ほとんどが図鑑的に扱われるので、芸術的なボケ味などを活かすことはきわめて少ない。

さて、今回の撮影で使用したカメラはオリンパスE-520。

高倍率撮影のときにはファインダーがとても暗くなるので、フォーカス合わせには苦労するが、
こういうときにはライブビュー機能がたいへん役に立つ。というか、高倍率での正確なフォーカス合わせにはライブビューを使うべきである。

E-520ではダブルレリーズが使えないので(理由はE-3用のしか手持ちがないため)、
まずフォーカス合わせはレンズの絞りを解放にしておき、
シャッターを切る直前にベローズの絞込みレバーで絞り込むという操作をした。

E-520の専用USBリモートケーブルもまだ無いので、シャッターは2秒セルフタイマーで切った。

ライブビューの凄いところは、絞り込んだあともちゃんとモニター画像が映ることだ。
もちろん絞り込めばレンズを通る光量も減少し暗くなるので、モニター画像は白黒になってしまうが、ちゃんとモニター上で画面確認をした上でシャッターを切れるのは安心できる。

ファインダーの優れたE-3を使うにしても、今回のような高倍率接写撮影では、
やはりライブビューの機能は絶対欠かせない。

さて、前にも書いたことがあるが、
このような高倍率撮影をすると、通常撮影では確認できないようなゴミの写り込みが目立つ。

これは優れたダストリダクションシステム機能を持つフォーサーズカメラにおいてでも起こる現象であり、
なぜ高倍率時にゴミが際立ってしまうのか、その原因はわかっていない。

じつは、20ミリマクロで撮影した上の写真をよ~く見てもらうと、黒くぼけたゴミの写り込みがいくつかあるのがわかる。

38ミリマクロで撮影した下の写真にもゴミがあったが、こちらはフォトショップ上で修正してある。

今回のような高倍率撮影では、レンズワークだけでなく、照明の工夫も大事であり、写真の出来映えを左右するのも照明しだい、とさえ言えるだろう。

さいごに、卵上部から撮影したカットを紹介しておこう。
これもマクロ20ミリで撮影し、なおかつトリミングとゴミ処理をフォトショップ上で行っている。

W2276574.jpg






お花見も気になるが、仕事のこともあって時間が作れない。

お花見と言えば、この時期に落ち葉の下からエノキの梢へと登ってくるのが、ゴマダラチョウ越冬幼虫だ。

観察するときは、低い位置に小枝が多くあるエノキを選ぶといい。

あるいは50~60センチ程度の小さな実生木でもいい。

幼虫は多くの場合、なぜか枝又に落ち着く。

X2264534.jpg枝又を反対側から覗いてみれば、、、、、

X2264556.jpg
お顔が見えた。

お顔は逆光に透けて見えるが、これはもうこの頭部が空洞になりつつある証拠である。

そう、この幼虫はもうじき脱皮する。

すでに新しい頭は、このいずれ脱ぎ捨てられる頭のうしろ部分に出来上がっている。

しかし、枝又にアゴを乗せているこの姿勢を見るたびに、まるでギロチン台だなあ、と思うのだが、、。

(写真/E-3  シグマ105ミリマクロ )

新開への連絡は、こちらまで。

                                kamakirisan@shinkai.info





午後からはビデオ撮影の仕事に取り掛かる。

待ち時間を利用して、林のコナラを見て回ると、ナナフシのふ化幼虫がいた。

X2264422.jpg昨日のオオカマキリ幼虫と同じように、なんともか弱い体つき。
これでは、小さなクモにでさえ、あっけなく餌食にされてしまいそうだ。

ふ化して間もないはずだが、長い前足を触角のごとく振りかざしながら歩く様子はいかにもナナフシらしい。
芽吹いたばかりのコナラの若葉に、ときおり口をあてがってじっとしていることがあった。

コナラの芽吹きを抱えているのは、ワカバグモ。

X2264441.jpgナナフシ幼虫のすぐそばには、こんな強敵がいた。

(写真/  E-3  ズイコーデジタル50ミリマクロ+2倍テレコン、ストロボFL-36R使用)







芽吹きとふ化

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銀色や薄緑色など若葉の色合いに変化があるのは、コナラの木々。
コナラの芽吹きは、春の彩りを一層鮮やかにする。

X2254175.jpgこうして春は瞬く間に進行する。

今朝もヤママユが次々とふ化している。ふ化時間帯は、午前6時半~7時半の間。

X2253825.jpg
午後になってからは、オオカマキリが一斉にふ化を始める。

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ふ化幼虫たちは糸にぶらさがったまま、冷たく強い風に吹き飛ばされそうになっていた。

パラパラと草むらに旅立っていくオオカマキリの幼虫たちは、いかにも弱々しい。

そのほとんどが成虫まで育つことなく、他の生きものの餌食となっていくのも当然のような気もする。

X2254137.jpg(写真:林風景/ E-3  ズイコーデジタル14-54ミリズーム)

(写真:ヤママユふ化/ E-3  ズイコーデジタル35ミリマクロ+2倍テレコン)

(写真:オオカマキリ全部/ E-3 ズイコーデジタル35ミリマクロ+2倍テレコン)


お花見もこの平日中にせねば、今度の土日は雨になりそうだ。

しかし、今日みたいに風が強くて寒いのも困る。
とりあえず、ワンカップ酒だけは用意しておいた。










今夜の宿とは

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宮崎市内からうちに戻って、洗濯物を取り入れていたときのこと。

洗濯籠に放り込んだ、シャツの裾からルリタテハが顔を覗かせていた。

X2243795.jpgルリタテハが、外に干してあった洗濯物の衣類をねぐらに決めたのは間違いない。

以前にも一度同じことがあって、そのときには部屋で洗濯籠の中身をぶちまけたときに気付いた。

ルリタテハが野外でどのような場所に潜り込んでねぐらをとっているのか?

洗濯物に通ずる条件のねぐらを想像してみるが、そんな場所はいくらでもあるのだろう。

いづれにせよ、2度もあったことだ。

今度から洗濯物を取り入れるときには、衣類の隙間を覗き込んでからにしたい。

ま、ちょっと面倒だが、、、、、。

(写真/E-3   ズイコーデジタル25ミリ+2倍テレコン+魚露目8号)







ムサシアブミ

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W2246481.jpg今日は、宮崎市内の宮崎県立図書館へ行ってきた。

来月の26日に予定している講演会の打ち合わせと、写真パネルの搬入だった

片道1時間の車の運転は左程でもなかったが、カメラバックを下げて文化公園のなかを歩き回ると、すぐに疲れてしまった。
本格的なフィールド歩きができるのは、まだ少し先になりそうだ。

宮崎神宮の森の中では、あちこちでムサシアブミが花を咲かせていた。

記憶を辿ってみれば、ムサシアブミの花を見るのは、今日が初めてだ。




(写真/E-520  ズイコーデジタル14-ー54ミリズーム)

ムサシアブミの名前は花の形が「鐙」に似ていることらしいが、なるほどそう言われてみれば、そんなふうにも見える。

X2243781.jpg(写真/ E-3  ズイコーデジタル25ミリ+2倍テレコン+魚露目8号)






田上の春

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三股町の田上、そこに私の一家は住んでいる。

少し離れてうちの林を眺めてみれば、木々の梢が芽吹き色に染まっているのがわかる。

W2236405.jpg畑の畦道も黄色いキンポウゲの花でにぎやかになった。
そこでは無数のベニシジミが日光浴をし、モンキチョウが花から花へと忙しい。

W2236454.jpg
W2236419.jpg
ときおり昔の田上の様子を話してくれる近所のおばあちゃん。

  
W2236402.jpg
花見をする予定の場所は、田上の公民館。夕べも地区3支部の集まりがあったばかり。

W2236466.jpgサクラの本数は少ないが、何より静かなのが良い。いや、サクラは一本あれば良い。

X2233720.jpg準備していたヤママユの卵も、今朝からふ化が始まった。

俄然と忙しくなってきた。しかし、一昨年よりか、そして去年よりか、気持ちにはかなりゆとりを感じる。

ヤママユの幼虫を野外スタジオで撮影していたら、ツマキチョウの姿が目に入った。
今朝もツマキチョウのオスがよく飛んでいる。

W2236362.jpg(写真上から3段目までと、5段目 / E-520   ズイコーデジタル50-200ミリズーム)

(写真4段目/  E-520  ズイコーデジタル14-ー54ミリズーム)

(写真6段目/ E-3    ズイコーデジタル50ミリマクロ+2倍テレコン)

(写真7段目/ E-520  シグマ105ミリマクロ)


 


うちの林では、ノイバラの若葉に、ヒメクロオトシブミの姿が多数、見られる。

X2223688.jpg
食べ痕の状態から察するに、彼らが餌場に集合し始めたのはほんの数日前あたりではないだろうか。

X2223689.jpg

先日も紹介したように、コナラの萌芽は餌として食すには、ほんの少し時期が早いと思われる。
しかし、ノイバラにはちょうど食べ頃の若葉が多い。

昨日はコナラの根元で、ナナフシのふ化幼虫も見かけた。

(写真 /   E-3 ズイコーデジタル35ミリマクロ+1.4倍テレコン)

最近、はじめてメールをいただいた方のなかで、返信しようとしてもサーバーが受け付けてくれないことがあった。
これはもしかしたら、受け手の方のメール受信設定に問題があるのだろうか?







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コナラの芽吹きは早く、もうあちこちの林で小さな若葉が銀色に輝いて見える。

それに比べてクヌギの芽はまだ少し膨らんだ程度。

なかでも庭の小さなクヌギは、とくに芽吹きが遅い。、、、、、とは嫁さんから聞いた話。

そこで、今朝は、

「あのね、ここのクヌギにはね、シャクトリムシがいるんだけど、わかる?」

嫁さんは、私が指差した枝をしきりに覗き込むようにして見ていたが、

「これがイモムシ?」と、嫁さんが指差したのは枝の方だった。

X2213583.jpg
X2213584.jpgキマエアオシャク幼虫は、クヌギの芽吹きをじっと待っている。

芽が膨らみはじめたなら、待ってましたとばかり、その春のご馳走をほおばり、
そして、新しい枝へと変身する日も遠くない。

(写真/  E-3 シグマ105ミリマクロ)








たまご

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朝から気温は高く、開け放した窓から入る風が心地よい。

庭やうちの林を舞うチョウや昆虫の姿はたいへん多く、
とくにツマキチョウのオスが次々と通過していく姿が目立つ。

去年の春はわずか一匹の飛来を見ただけだが、今年の春はたしかに数が多い。
これも下刈りをしたために、林内が明るくなったことが影響しているのは間違いないだろう。

アゲハの舞う姿もこの春の初見。
このところフィールドを歩く時間が少ないこともあって、この初見が早いとも思われない。

そのアゲハの飛び去っていった林のほうを眺めていると、
なんと、しきりに産卵を始めた。30メートルほど先だが、産卵行動を繰り返しているのがよくわかった。

産卵している木はサンショである。駆けつけてみれば、サンショの若芽に卵が見つかった。

X2213599.jpg
X2213600.jpgアゲハの卵がふ化するころには、サンショの若葉もほどよい大きさまで展開していることだろう。

それにしても、アゲハ初見の日が、もう産卵日とは。

で、この卵から成長して羽化してくる成虫とは、春型?それとも夏型?

(写真/E-3  シグマ105ミリマクロ 内臓ストロボ使用)

昨日、撮影機材のデータ記載は省略すると書いたばかりだが、正直言うといちいち打ち込むのが面倒だったから、そう決めてしまおうと思っていた。

しかし、あらかじめ使用する機材の組み合わせリストをメモパッドにこしらえておけば、
そこからコピペで簡単に記入できるわけだから、面倒だという言い訳もしなくて済む、ということに
昨夜ようやく気付いたしだい。
こんなことは誰でもやっていることだと思うが、何年も気付かずにコツコツ打ち込んできたのだから、なんとも情けない話。


新しいいのち

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コナラの芽吹きもいよいよ、盛んになってきた。

そこで、冷蔵庫に取り込んでいたヤママユなどの越冬卵を室温へと戻しておいた。
一週間から十日以内には、ふ化が期待できるはずだ。

X2203538.jpgコナラの若葉にヒメクロオトシブミがしがみついていた。
いくらなんでもまだ早過ぎる登場だが、春本番を待ちきれなかったのだろうか?
虫にもせっかちなのがいるようだ。

こちら九州のヒメクロオトシブミの脚は褐色だが、関東では黒色である。
知らない人が見れば、まったく別種だと勘違いしてもおかしくはないだろう。

一方で、クモの糸に掛かってしまった運の悪い者もいた。

X2203511.jpg翅アリだが種類はまだ調べていない。
午前中に、この翅アリのたくさんの飛来を、庭で見ている。

クモにとっても忙しい日々がもう始まっているようだ。



鱗粉、ふたたび

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チョウの翅の模様を拡大撮影してみた。

X2203452.jpg鱗粉一枚一枚の色が違うことと、その形にもいろいろあって面白い。

今日の撮影機材のうち、レンズ系はオリンパスのズイコーマクロ20ミリとベローズの組み合わせ。
私のブログで登場する写真は、説明がないかぎり、すべてオリンパスのEシステムを使っており、
それぞれの細かい撮影データは省略することにした。

新しい機材を使用する場合には、細かくその説明をしてみたい。






鱗粉模様

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先月の19日に手術を受けてから今日で約一ヶ月となった。
入院していたのはわずか10日間で、あとは静養のみとなった時点で退院を早めた。

ただ、やはりうちにいると、あれこれ動いてしまい、ゆっくり静養できていない。
開き直ってじっと静養するというのは、自分にとってなかなか難しいものだと、思った。

それでも日に日に体調が戻ってきている実感はあり、サクラが満開のころにはかなり復調しているのではないかと思われる。例年、花見などしたことがない私だが、つい先日、近所の方と一杯やりましょか、などと話が弾んだりした。

今回の入院、手術という突然の出来事は、私の仕事の上ではなんともきわどい時期にうま~く納まってくれて、たいへん助かったとも言えるだろう。
手術の日程がうしろへあと一週間もずれていたら、間違いなく厄介なことになっていた。

チョウの翅には無数の鱗粉が整然と並んでおり、それを離れた位置から見れば、見事な紋様となる。
というのは、誰でも知っている事実だが、あらためて鱗粉配列を拡大してみれば、
その神秘さに、思わずため息をつきながら見とれてしまう。

X2193376.jpg
X2193379.jpg写真は、タテハモドキ秋型の翅の前、後翅の目玉模様。









いない虫、いる虫

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私の住む地域に生息していないと確実にわかっている虫も数多くいて、
そのような虫の存在に行き当たるとき、

ああ、ここは九州なんだなあ、とあらためて思う。

もちろん、その反対に、九州だからこそ見られる虫もたくさんいるわけで、
そんな虫に出会ったときには、

ああ、ここはやっぱり九州なんだねえ、九州に来てしまったんだよね、と感激に浸ることができる。

それは当たり前のことではあるが、虫の顔ぶれを見分けることで、自分の住んでいる自然の地域性を認識できるというのは、大事なことなんだと思う。
それは図鑑などから得た知識と、自分の体験から得た知識とが、ちゃんと融合してから納得できることだからである。

今日はうちの敷地内にたくさん咲き誇るムラサキケマンの花を前にして、

ああ、ウスバシロチョウは九州にはいないんだよな、と、感慨に耽って見とれてしまうのであった。
もっとも、その先で、ではなぜ九州にはいないの?と突き詰めて問い続け、思考を継続するかどうかについては、個人差が大きいと思う。私はめんどくさくなって、思考を停止してしまうほうだ。

W2186280.jpgウスバシロチョウの幼虫は、ムラサキケマンを食草としており、四国や本州の広い範囲ではそれほど珍しいチョウではない程度に分布している。
しかし、なぜか九州にはいない。

四国、愛媛県の山中で春に一回だけ現れる本種を、網をもって追いかけた高校生のころを懐かしく想い出す。想い出すけれど、あのころの本当の気持ちや興奮に行き当たることはもうなくて、今はほんの少しその香りをなぞってみるだけなのだろう。

ちかごろ、そのような情熱や興奮をもってチョウを追いかける青年や少年を見かけない。
それは、実質いないということではなくて、おそらく私は自分自身のありし日の姿を追い求めているに過ぎないのかもしれない。

 今日は、下の子がインフルエンザにかかって学校を休んだ。上の子が直ったかと思えば、まるでバトンタッチするがごとく、今度はしたの子がきっちりと発熱してダウン。39度も熱があればシンドイだろう。
私は原稿書いたりしながら、つきっきりで看病する一日だった。



ビロードツリアブ

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あまりにも暖かい陽射しに誘われて、庭に出てみた。

ニワウメの花にはキタテハや、ツチバチ、コハナバチ類が多く訪れていた。

キタテハに気兼ねしてか、ビロードツリアブが空中で一旦停止していた。

W2176198.jpgビロードツリアブは、ヘリコプターのように空中停止(ホバリング)を得意とする。

W2176214.jpgこの小さなぬいぐるみのようなアブは、長~い口吻でもって花の蜜を吸う。
こういったシーンを高速度カメラで撮影してみれば、けっこう面白いのだろう。

4月上旬並みという暖かさで、さすがに虫の姿もよく目にする。
ベニシジミの春型新成虫も、庭で日光浴していた。 

W2176233.jpg
W2176248.jpg
午後5時半ころ、庭のトキワマンサクではモンシロチョウがねぐらについたところだった。

トキワマンサクは一昨年の5月に、植木市で買い求め植えたもの。
トキワマンサクの自生地はたいへん局地的で、静岡、三重県のほか、九州では熊本県のみということだ。
最初に発見された場所が、伊勢神宮の神宮林だったという。

ベニシジミの蛹化

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先日、ベニシジミ幼虫の蛹化脱皮の様子は、劇的な変化がとぼしいので絵になりにくい、わかりづらいと書いた。

しかし、それは観察の仕方にも問題があって、背面から見下ろしているぶんにはそうなのである。

蛹化の様子をどういった角度で、そしてどんな照明のもとで観察すれば良いのか、
そのあたりを少し工夫してみたら、どうなるだろうか。

そこで、蛹化の様子を真横から見て、撮影してみた。

X2163257.jpg上の写真は、すでに蛹化兆候が現れ始めており、表皮下に褐色紋様が見えている。

背面にびっしり生えた短い毛は、幼虫の皮膚に生えている。蛹化脱皮のときには、この毛がズルズルとお尻の方へ移動していくはずだ。だから逆光を強めに入れて、毛の様子がくっきりと見えるようにしてある。





ゆうづつ「夕星」

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宵の明星を平安時代の人は「ゆうづつ」と呼んでいたらしい。

午後7時過ぎころ、西の空に明るい明星が見えた(画面左上)。
画面右の山のシルエットは霧島山。

56168.jpg金星は太陽系のなかでも太陽から2番目に位置する惑星だから、たいへん暑いとこらしい。
地球と大きさなどが似ていることから「姉妹惑星」とまで呼ばれても、そこへ人間が移住するとなると、
あまりにも問題がありすぎるという。

その金星の表面の様子が、次の写真。
W2156154.jpg、、、、、、、、、、、というのは、冗談だが。(答えは最後に)

昔、小学生のころに『金星探検』というSF小説を読んだ記憶がある。
もう内容は忘れたが、学校の図書室でよく読み耽っていたのは、そんなSFものばかりだった。

『金星探検』という小説の著者を調べてみたら、ロシアのアレクサンドル・ベリャーエフという作家だった。ベリャーエフの著書には『ドウエル教授の首』というのがあって、このSF小説は私が中学生のときに読んだはずだ。ああ、なんだかとても懐かしい。

小学校の図書室にあった『金星探検』はしかし、ベリャーエフの書いたものだったかどうかは、あやふやなところがある。
他にも「土星探検」「火星探検」などと、各惑星の探検物語があって、ベリャーエフの本とは違う子供向けシリーズものだったかもしれない。

さて、金星の表面などという冗談の写真の正体は、

 じつは、ベニシジミ蛹の頭部近くの表皮である。









寒さ、戻る

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一日中、冷たい北西の風が吹き荒れた。

外を出歩くのはシンドイので、部屋にこもっていた。
暖かければ良いのだが、風邪をひくわけにもいかないので用心してみた。

そんな折、出版社から写真絵本が届いた。

ポプラ社の『どこにいるの?シャクトリムシが、重版となった。これで第3刷

シャクトリムシ表紙.jpg昆虫の児童書として蛾のなかまを主人公に扱ったものは、
これまでにおそらくカイコくらいしかないのでは、と思う(ミノムシもあった)。

蛾というと、虫のなかでも嫌われるイメージが強い。
蛾を蝶の対極のように捉えて、どうしても蝶と蛾の区別にこだわる人も多いが、
そのこだわりの呪縛から早く逃れて欲しい。

私が初めて出した本は、『ヤママユガ観察事典』(偕成社/1998)。

かなり冒険だったが、なんとしても蛾の魅力、蛾の世界の面白さを表現したいと思っていた。
子供たちに、カブトムシやクワガタ以外の虫にも目を向けて欲しいと願った。

蛾の魅力を語る第二段目の本が、『どこにいるの?シャクトリムシ』だった。
ヤママユからずいぶんと間が空いてしまったが、ずっと暖めていた構想を一年で撮りおろした。

そしてさらに、第三段目として『いのちのカプセル まゆ』(ポプラ社)を昨年、出版した。

振り返ってみれば、私自身が蛾の魅力に目覚めたのは愛媛県松山市の実家の門灯に飛来した、
一匹のイボタガとの出会いからだ。

イボタガの妖しい翅の紋様に魅せられ、蝶一辺倒だった自分の殻を破ったのもその瞬間からだった。
その記念すべきイボタガの標本は今でもドイツ箱の片隅に納まっており、その標本を見るたびに懐かしい田舎の光景までが蘇ってくる。


新開への連絡は、こちらまで。 kamakirisan@shinkai.info










足踏み

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一昨日と今日、ベニシジミの幼虫が蛹化した。

X2123200.jpgシジミチョウの仲間の蛹化脱皮は劇的な変化がなく、じっと見ていてもいつ脱皮したのかよくわからないほどに、つまらない。つまらない、と言っては申し訳ないが、ともかく写真に撮ってもなんだかわけのわからない絵にしかならない。

宮崎南部の地域によっては、すでにベニシジミの新成虫が姿を見せ始めている。
冬のあいだに越冬幼虫を採集してみるとよくわかるのだが、
幼虫の成長ぶりには個体差の巾がある。
したがって、春先に現れる新成虫は一斉というよりか、ダラダラと登場してくる。



春の陽射し

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明日の後半からはまた天候が崩れそうだ。

そこで今朝はもっとも近場のフィールドへ出掛けてみた。
ここは小さな渓流に沿って林道があり、小高い山の上部に出ればクヌギ林が多い。

少し霞んでいるが、山の頂から桜島が遠くに見えた。

W2126032.jpg



庭に私よりか背の低いクヌギが一本ある。

夏のころはクリオオアブラムシがたくさんついて、そこにクロオオアリがさかんに群れていることが多い。
いづれも黒い虫でウジャウジャいるから、人によっては気味悪く感じるかもしれない。

だが、アリが触覚をばちのごとく使い、アブラムシのお尻を太鼓よろしくトントコ、トントコ打ち鳴らすような仕草を見ていると、これはなんとも愉快な光景だ。
アブラムシが分泌する甘露は、アリの好物である。

さて、そのクヌギの梢を期待をもって眺めてみた。

「いるんでしょう!」

すると、ほんとうにいた。キマエアオシャクの幼虫である。

X2113166.jpg枝になりきっている姿には、そうとうな自信があるのがわかる。

少々、枝をゆすったところで微動だにしないからだ。

背の低いクヌギだが、よく見ていくとキマエアオシャク幼虫は3匹いた。
そして近所のクヌギも一ヵ所だけ覗いてみれば、なんとそこでは5匹も見つかった。

キマエアオシャク幼虫はそれほど珍しいわけではないが、
真剣に冬芽探しをしたところで、2~3時間かけても一匹見つかれば良いほうだ。

今日は何の努力せずとも、一気に8匹に出遭えた。
X2113170.jpg
上の写真では、どこにキマエアオシャクがいるか、おそらくすぐにおわかりいただけるかと思う。

越冬中のキマエアオシャク幼虫はこのように冬芽や枝にそっくりな姿をしている。
がしかし、もうじき脱皮をして成長すると、クヌギの芽吹きに同調した姿へと変身する。

その点は、カギシロスジアオシャク幼虫とよく似通った性格だと言えるだろう。




絶版になったも同然の『里山昆虫ガイドブック』。(4月から絶版扱いとなる。)

短命ではあったが、この本には思い入れも多い。
昆虫写真家としての初期のころの写真がいっぱい詰まっている。

そして写真原版の99%以上が銀塩ポジフィルムだったことでも、
かつての懐かしいフィルムカメラの時代が詰まっているとも言える。

『里山昆虫ガイドブック』にはコラム頁に、ニシキキンカメムシの記事と写真を載せている。

じつはニシキキンカメムシの写真を掲載した印刷物としては、2002年の1月に発行した
偕成社の自然観察事典シリーズ『カメムシ観察事典』のほうが先である。
この『カメムシ観察事典』ではニシキキンカメムシの羽化連続シーンの写真を使用している。

ED5A5921_RJ.jpg


昨日、『里山昆虫ガイドブック』の在庫のことを書いた。
ガイドブック裏表紙.jpg

そこで今朝、出版社に問い合わせてみたら、在庫はなんと1冊のみだった。

さっそくそれは私が買い求めることにした。
私の手元にある2冊は、昨日も書いたようにページがバラけてしまっているからだ。
どなたか購入希望の方でもいらっしゃれば、そちらへとも思ったが、わずか一冊では、、、、、、。

出版社の方の説明によれば、在庫状況はそのようなことで、
毎月返品も戻ってくるので、それによって注文に対応しているとのこと。
したがって、返品数が注文に見合う部数に足りれば購入も可能だが、
返品のタイミングと合わなければ、いつまでも入荷待ちということになってしまう。

要するに、本書を買い求めたいという多数の声や、何百冊もの注文がドドッと押し寄せれば、、
増刷も検討できるのだろうが、もはやそういう期待はできまい、と私は思う。

著者の私がこんなことを書くのもいい加減だが、
本書が出版されたのが2002年。

7年経て、一度も増刷できなかった事実は動かし難い。

せめて10年間くらいは書店の棚に並んで欲しかったなあ、と思うが
絶版の日は近い。

どうしても本書を購入したいという方は、
「阪急コミュニケーションズ」のホームページ上で問い合わせていただきたい。





午後4時半すぎ。

窓から外を眺めると、下校してくる子供の姿が遠くの畦道に小さく見えた。
今日は良く晴れて気温も上がったので、上着を小脇に抱えてTシャツ姿だ。

ではと、覗いていた双眼鏡を片付け私は犬を連れてその方角へ散歩に出てみた。
私の歩みは遅い。そしてTシャツ姿のわが子とは正反対に、私は肌寒く感じてジャケットのフードを
思わず被った。

W2105878.jpg畦道や田畑を覆う草むらは、日に日に緑色が濃くなり立ち上がってきている。

W2105880.jpg1月に野焼きした土手では、春の草花が目立ち始めた。
焦げたススキを眺めながら、昨年の4月に通った阿蘇山のキスミレ群落を想い浮かべる。

昨年はビデオの仕事で初めてキスミレ群落を撮影したのだが、
今年はプライベートな写真撮影で是非また出掛けてみたいと思う。

W2105884.jpg土筆は嫁さんも私も好物で、春の食卓には欠かせない食材となる。
畦道のある場所では、とても密度が濃い。
そんな場所を嫁さんは犬の散歩の折りに見つけては、報告してくれる。

長らく犬の散歩から遠ざかっていた私も、今日は久しぶりにその秘密の場所へ立ち寄ってみた。








ガイドブック表紙.jpg
昨日、「えびの市民図書館」で講演をおこなったが、
そのときに拙著『里山昆虫ガイドブック』が手に入らないとの話を伺った。

おや?そんなはずはない、アマゾンのネット書籍販売では入手可能なはず、、、、。
ところが今日になって確かめてみたら、たしかに入荷待ちになっていて新本は購入できない
ことがわかった。

そもそも『里山昆虫ガイドブック』はそんなに売れていないはずなので、
在庫はたくさんあると思っていた。

6年前に新宿のギャラリーで写真展をやった。
写真展の入り口カウンターで本書を並べておいたら、予想以上に売れた。
ギャラリーの方から聞いた話では、これまでに写真展会場で、
こんなに部数がはけたのは珍しいということだった。

会期中に慌てて追加注文することになり、ほんとうに驚いたものだった。

しかし、そのような売れ行きは夢のような話であったようだ。
実際には本屋さんの店先ではほとんど売れていない。
だいたい理学書コーナーがあるような書店ならなんとか棚の隅っこに置いてくれるが、
そうでないほとんどの書店では、本書を見かけることすらない。

『里山昆虫ガイドブック』は2002年5月に初版が出たが、
初版の製本が良くなくて、すぐに頁がばらけるという不具合があった。
2刷りでは製本を見直し、その問題は解決したのだが、その後の重版はかかっていない。

そろそろ絶版になるのも近いのかもしれない。

明日にでも出版社に問い合わせてみるつもりだが、
私の手元にもボロボロになった2冊しか残っていない。

なんとも情けない話だが、これが現実であるから、正直に書くしかない。
















卵の引越し

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このところ雨の日が多い。
そして朝晩、かなり冷え込む日もあって、暖房器具はまだ手放せない。

しかし、日一日と春本番に向かっているのは確実で、
越冬卵の管理にも気を付けたいところだ。

そこで今日は、庭に吊るしておいた、ヤママユウスタビガの卵を冷蔵庫へと移しておいた。

W2085871.jpg写真の茶漉しは、ずいぶんと昔に東京の河童橋で買い求めたもの。
以前はゼフィルス越冬卵の保管用によく使っていた。

金網でできた茶漉しは、越冬卵を寄生バチや他の天敵から保護してくれる。
もっと用心して、この茶漉しの上からナイロンストッキングを被せておけば完璧だ。

X2083120.jpg
ヤママユやウスタビガの食樹は、クヌギやコナラ。
うちの林では、コナラの冬芽がもう膨らみ始めている。

コナラやクヌギの芽吹きの時期と、ヤママユやウスタビガのふ化のタイミングがうまく合うように、
温度管理をする必要がある。
庭に卵を置いたままだと、必ずふ化の時期が早まってしまうので、
卵は今の時期に冷蔵庫へ入れてふ化を遅らせる。

このとき、冷蔵庫の中で卵が乾燥しすぎないよう気を配っておきたい。







今日は宮崎県、えびの市にある「えびの市民図書館」で講演をおこなった。

W2075853.jpg図書館の敷地には、写真の大きな「田の神さま」がで~んと、構えていらっしゃる。

三股町から国道221号線を北上し、霧島山を左手に眺めながら半時計周りに進めば、
霧島山の山容がしだいに変化していく。

えびの市から見る霧島山は、私の住む三股町からの眺望とは、ほぼ正反対にあたる。
しかも、えびの市は標高も高く、霧島山に近いので、
私が毎日庭から眺める山容とはまったく違う。

講演会場の窓から見た霧島山は、こちら↓

W2075854.jpg
三股町からえびの市までは、車で約1時間半。
今回、私は助手席に座り、嫁さんの運転に任せた。
自分の車の助手席に座るのはこれが始めてではないだろうか。

W2075860.jpg前の席にいた小学生のこどもたちは元気で、しかも虫に詳しい。
途中、この子たちと会話をする場面もしばしば。

1時間半の講演は楽しく語ることができた。

帰りの道中は私が運転。
子供のお迎えもあったので、料金の高い高速道路を使うしかなかったが、
できれば早いとこETCを車に装備したいと思った。

えびの市は、今日初めて行ったのだが、温泉も多いし、あちこち巡ってみたいフィールドも多い。






昨年の秋のことである。

庭のヤシャブシの木に絡んでいたヤマノイモに、葉っぱを折り畳んだ格好の
ダイミョウセセリの幼虫巣がいくつかあった。

やがてヤマノイモの葉が萎れてのち、
くたびれたような幼虫巣が一個だけ残っていた。

そっと幼虫巣を割り開いてみれば、
食を断った幼虫が中に潜んでいた。

幼虫巣は、寒い仕事部屋の飼育棚に放置されたままになっていたが、
先月はじめころから、幼虫がケース内を出歩いていることが多くなった。

今日は朝から雨。


そこで、石垣島にて撮影した写真の話(2005年3月撮影)。

RIMG0063.jpgハイビスカスでよく見かけるのが、アカホシカメムシだ(写真画面の下になっているカメムシ)。

アカホシカメムシは首に白い帯紋があって、たいへん綺麗な朱色をしている。
群れて植物につくので、ときにはワタの害虫にもなるようだ。

亜熱帯の自然では見慣れたアカホシカメムシだが、
そのアカホシカメムシにブスリと口吻を突き刺して吸血している、
やはり赤いカメムシを見つけた。

上にのしかかっている色鮮やかなカメムシは、同じホシカメムシ科の、

ベニホシカメムシだ。

私がこのベニホシカメムシのことを知ったのは、
岩田久仁雄著『自然観察者の手記』(1975年・朝日新聞社刊)を読んでからだった。

中国南端の海南島で岩田久仁雄氏が3年間過ごしたときの昆虫観察記に、
このベニホシカメムシとアカホシカメムシが登場している。

その観察記の内容はずっと頭の片隅に残っていたが、ようやくその現場に出遭うことができた。

紅色カメムシが、朱色カメムシを喰う(吸血する)。
まるでおとぎ話のようでもある。

同じ科に属しながらも、方や植物食であり、方や肉食とはたいへん奇妙な取り合わせでもある。


写真は、リコーのCaplio R4で撮影。



朝から小雨模様だったが、午後からは陽射しも出てきた。

先日、庭のスイバで採集したベニシジミ幼虫。
もう少し幼虫の数を追加しておこうと思い、近所の畦道を歩いてみた。

土筆はすでにたくさん出ていて、卵とじにしたりおひたしにして堪能したが、
スイバの花茎もグングンと伸び上がっていた。

W2045850.jpg




飼育棚に置いていたアゲハの越冬蛹

午後4時ころになって、その蛹からアオムシコガネコバチがゾロゾロと現れ始めた。

X2032911.jpg蛹の様子が少し変だなという気がしていたが、やはり寄生を受けていた。

本来なら昨日、自動更新される予定だった記事。

予定よりか早くうちに戻ったので昨日は紹介しなかったが、
せっかくの機会なので本日、公開してみた。



さて、八重山諸島に赴くたびに、毎回のように出遭うのが、

この、ヘリジロツケオグモ だ。

IMG_0350.jpgこのクモは、こうして葉上に伏せて獲物が通りかかるのをじっと待っている。
体長は8ミリ前後。遠目には鳥の糞のように見えなくもない。
分布は西表島と石垣島に限られるようだ。

本種に近似種の、カトウツケオグモは本州~南西諸島まで広く分布しているが、
きわめて個体数が少なく、稀少種と言われている。

和名の「カトウ」は、セミの研究家として著名な、故・加藤正世に因むそうだ。

ずっと以前、茅野市にある加藤正世のコレクションを見せてもらったことがある。
ご遺族の方のご承諾を得て、ハゴロモのタイプ標本を撮影したときだった。
コレクションは海洋生物からあらゆる昆虫、植物と多岐に亘り、
それは個人博物館とも言える膨大なコレクションであった。

標本撮影が目的だったため時間もなく、ゆっくりとコレクションを眺めることができなかったのが
残念だった。


ルリシジミ

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久しぶりにわが家へと戻った。

このところずっと雨か曇り日ばかりだったが、今日は陽射しもあってかなり暖かい。

庭のヤシャブシも、黄色いお花をたくさん垂れていた。

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